3玉湯掻いたはずやのに…
『お母さん、これ何?白くなってる…』
半泣きの娘がザルに入った麺を持ってきた。
仕事から帰り、PCをカタカタしていたので、
娘がご飯の支度をしてくれていた。
最近、私が帰宅後に
「ご飯作りたくない〜」と泣きべそをかくので
娘がいつも
「ご飯どうする?なにする?」
と声を掛けてくれる。
その日は冷麺にするつもりで、
ハム、カニカマ、レタス、大葉、卵焼き
を用意する。と言ったら、
「私がする‼︎」と言ってくれた。
私は、
「ありがとう!じゃあお願いしようかな…
でも、麺を湯掻く時は、火傷したらあかんから
呼んでな」
とまたPCに向かいカタカタとしていた。
その流れから、娘が半泣きで、ザルにあげた
麺を持ってきた。
聞くと、3玉を4分湯掻いた。…と。
袋には1玉3分と書いていたが、
私は麺を3分も湯掻いた事がない。
意外とアバウトで、食べながら湯から
上げるかを決める。
でも、娘は1玉3分かかると思い
3玉なら4分はかかるのではないかと考えて
茹でたのが、《茹で過ぎ》に
なってしまい、1玉もない状態のそうめん?
と聞きたくなりそうな麺状態になって
私の元にやってきた。
これってどう思われますか?
アドラー心理学では…
「不適切だが良い目的がある」という見方をします。
不適切とは、上記でいう、《茹で過ぎ》だし、
私が「茹でる時は教えてね」という意向も
娘は無視して麺を湯掻いた事を指す事になります。
皆さんなら怒りますか?
アドラー心理学では、
すべての行動は目的に向かっている
と考えられており
その行動が不適切であっても、
**背後にある目的自体はポジティブなもの
(人間として自然な願い)**
であることが多いとされているのです。
娘は現に私が頑張って仕事をしている
のを見て、
『お母さんを助けようと』という目的
を持ってくれたのです。
子供あるあるで言えば…
お友達のおもちゃを壊してしまった。
お友達の描いた絵に落書きをしてしまった。
お友達の作った砂の城を踏み潰した。
これ、みんな不適切ですよね。
お友達はみんな悲しみます。
たくさん泣くでしょうね。
でもね。もしかすると、
子供としては、おもちゃを取ってあげよう。
として、壊してしまったかもしれない。
もしかして
僕も(私も)こんな絵が描けるんだよ!
って見せたかったのかも知れない。
もしかして、
一緒に遊ぼうよー!って遊ぶつもりで、
砂場に入っていっただけで、城がつぶれたのかも
知れない。
そう考える事だって出来るんですよね。
その他の本当に悪いと思われる行動の
良い目的の例を挙げてみました。
不適切な行動 + 良い目的の例
行動(不適切)
→背後の目的(良い意図)
嘘をつく
→罰を避けて自分を守りたい(安全を確保したい)
いじわるをする
→他人より優位に立ちたい(自分の価値を感じたい)
授業を妨害する
→注目されたい(居場所が欲しい)
反抗する
→自分の意思を持ちたい(自己決定をしたい)
何もしない
→失敗して傷つきたくない(自尊心を守りたい)
目的は良い目的や自然な目的でも、
手段、行動自体が不適切でいけないですよね。
アドラーの視点:
目的は理解し、手段を変える
アドラー心理学では、
「行動の目的は尊重するが、
不適切な手段は変えていく」
というアプローチをとります。
たとえば、
「注目されたい」という気持ちは健全だが、
「わざと騒ぐ」という方法は不適切
そこで、
**適切な方法で注目を得る手段
(例:発言する、役割を果たすなど)**
を教えたり促したりします。
✅ 実践での応用として…
1. 行動の奥にある目的を見つける
(表面だけを見ない)
どうしてこんなことをしたの?
と聞いてあげてもいいですね。
2. その目的自体は尊重する
(共感をもって)
そうなんだ。それは〇〇だったね。
どうしてこんなことをしたかは分かったよ。
でも、その行動は良い事かな?
と言ってあげたら、『そうか。いけなかったのか』
と子供も何故悪かったのか理解ができます。
3. よりよい手段を一緒に考える
(教育的アプローチ)
いけないのが分かったら、お友達にどう
言えばいいのかな?と聞いてあげて、
次からこんなことがあれば
どうするかを一緒に考えてもいいですね。
🌱 結論
人は「所属感」と「価値」を求めて行動するのです。
不適切な行動にも、
しばしば「善き願い」が隠されている
このように理解すれば、
問題行動を「直す」対象ではなく、
理解し、支援する対象として関わることが
できるようになります。
周りや自分から見て、不適切だと思う行動も、
行動自体が悪くても、子供自体が
不適切だと理解していないで不適切な行動を
している時だってあるんです。
子供のしている行動を見て判断する
のではなく、
子供がどうしてその行動をしたのか…
行動の目的を見てあげる事が鍵になります。
全ての事に我が子がした事が
【悪】
と見るのは何だか親としてもとても悲しい。
この子は良い意図で不適切な行動をしたのでは?
と考えるだけで、親も子も救われた気持ちになり
本当の意味で子供の味方になってあげれるのでは
ないでしょうか。
ちなみに…
この娘が失敗した麺については、
"破棄"しました。そして、完璧主義の娘は
泣いてしまい、私が抱きしめて宥める事に
なりました。
夕飯に足りなくなった麺は、
お兄ちゃんに買ってきてもらい、無事
夕飯が終わったのでした♪
