#99 AI×100業務(製造業)の挑戦で見えた「壁」と「課題」
「AI×100業務(製造業)×設計」と題し、様々なAI活用の可能性を探る取り組みも、今回で99回目を迎えました。多くの可能性と出会う一方で、それは、反面、自社にはAI導入・活用が進んでいない面や実施に当たっての「壁」や「課題」が存在することも、改めて浮き彫りになったとも言えます。
本記事では、この連載を通して見えてきた「壁」について言及し、業務課題を整理します。
それでは、スタートです。
*執筆者は以下を参照してください。
使ったツール・準備したこと
Chat GPT、画像生成
やってみたこと|コード・ステップ紹介
実行した内容からの考察と課題抽出の簡単な流れ
■ AI活用に立ちはだかる本質的な「壁」
AI導入の挑戦を通じて見えてきた様々な「壁」。
多くの要因が挙げられますが、突き詰めると「正しく理解・評価できないものには、ヒトも組織も投資できない」というシンプルな事実に収斂されるのではないでしょうか。
これは、例えば「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を例にとると、部署や人によって全く違う意味で使われ、具体的なアクションに繋がりにくい現象にも似ています。AIに対しても同様の曖昧さや理解度のバラつきが、導入を阻む大きな壁となっているようです
*いわゆる、お互いが「あいつ(あそこ)は、わかっていない」と思う状態;AIの必要性すら感じていない場合もあります。
過去の品質管理手法などがどう普及したかを思い返すと、そこには新しい手法の価値を理解し、熱意をもって周囲に広めようとする「推進役(あるいは善意のボランティア)」の存在がありました。AIの裾野を広げる上でも、こうした草の根的な動きは重要かもしれません。彼らが業務時間外や少ない負担で気軽に試せるプロトタイプや、機能限定版のような「お試し」環境があれば、理解と活用の輪は広がりやすくなるでしょう。

実際にAIを試す中で痛感したのは、「AIにできること・できないこと」「自身ができること・できないこと」の境界線を把握する作業だったこと(使えば次第にわかってくる)、そして「自身の理解度を超えるアウトプットは検証できない -> 使わない」という現実です。AIは時として、私たちの能力をはるかに超える分析結果やコンテンツを生成します。しかし、出力されたものが本当に正しいのか、有用なのかを評価し、「これで大丈夫」と保証できるのは、結局のところ私たち自身の知識や経験の範囲内なのです。
例えば、本シリーズで開発した統計解析アプリは、適切なプロンプトがあれば短時間でその原型を作ることも可能です。しかし、そのAIが生成した分析ロジックや結果コメントが本当に正しいかを担保するには、既存の統計ソフトで同じ分析を再現し、結果を照合するという地道な検証作業が不可欠でした。
この経験は、AI導入の最大のボトルネックが「"わかる人"の不足」にあることを示唆しています。AIが出力した結果を鵜呑みにせず、その妥当性を判断し、業務に責任を持って組み込める人材が圧倒的に足りていません。
結論として、AI活用の壁を乗り越える鍵は、技術そのものへの投資と同時に、「"わかる人"をいかに育成し、増やしていくか」にかかっています。社内での学びの機会創出や、気軽に試せる環境づくりを通じて、AIを正しく理解し、使いこなせる人材を育てることが、AI時代の競争力を左右する重要な課題と言えると感じました。
■ 本シリーズを考慮した業務課題3選
GenAIと会話していきます。
以下の記事リスト*は、ある意味現在の課題とも言えます。今後の業務を考えたときに、AIをどのように利用していくのか、業務テーマをいくつか提案してください。
■ 浮かび上がる「課題」とAIが示す「次の一手」
前述したAI導入を阻む様々な「壁」。これらを乗り越えるには、その根底にある「課題」、すなわち組織や取り組みに「足りていないもの」を特定し、対処する必要があります。多くのケースで共通して見られるのは、以下の3つの欠如かもしれません。(ただし、これらは組織や状況によって様々ですので、あくまで一例として捉えてください。)
課題1:「全社的なデータ戦略」の欠如: データを資産として捉え、収集・管理・活用するための一貫した方針や基盤がない。
課題2:「AIリテラシー」の不足: AIの可能性と限界を正しく理解し、業務に活かせる人材や知識が組織全体で不足している。
課題3:「小さく始めて大きく育てる戦略」の欠如: スモールスタートで効果検証し、学びを次に繋げながら段階的に展開していく計画性や方法論がない。
こうした課題認識に基づき、本シリーズ(これまでの取り組み)の文脈を踏まえて(?)具体的な業務について提案がありました。下表は、提案された業務より3つをピックアップしています。

統計解析アプリは、手掛けてきたものですので今後の展開の提案です。
これは、技術伝承をしていく上で大切です。
金型のバックグランドデータの取得、シミュレーションとなります。
上記は、何らかの形では、現在でも実施されているのですが、再考が必要なようです。
根本的な課題に対し、AIを触媒としてどう向き合っていくべきか、常に問うべき姿勢が大切です。
あぁ、時代は変わったんですねぇ(痛感)。
今後の展開・アイデア
次回取り組みたいこと
・次回は、本シリーズ最終回です。
最終回#100では「気づき」や「考察」を深堀りする予定です。
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