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「私はここにいる①」行っても苦しい。断っても苦しい ~それでも、私はここにいた~

美容室が苦手だった本当の理由

美容室が苦手だった。

髪をきれいにしてもらう場所なのに、なぜか緊張する。

予約を入れるだけでも、

「その日に行けるかな」

「嫌な思いをしないかな」

そんな不安が出ていた。

今回も、ハイライトとカットの予約をしていた。

誕生日月で割引もある。

なかなか予約が取れない美容室だった。

普通なら、

「せっかく予約できたんだから行こう」

と思うところだったと思う。

でも、私の気持ちはなぜか動かなかった。

行きたくない。

でも、理由がはっきり分からなかった。

私は何が怖かったのか

最初は、

「美容室が嫌だから」

だと思っていた。

でも、よく感じてみると少し違った。

私が怖かったのは、美容室そのものではなかった。

もし高いメニューを提案されたら?

断れるだろうか。

もしイメージと違ったら?

ちゃんと言えるだろうか。

「今日はそこまでしなくて大丈夫です」

と言えるだろうか。

そんな不安があった。


そして、もっと奥にあったのは、

「私はここにいて大丈夫かな」

という感覚だった。

美容師さんは、
お客さんをきれいにしたいと思って
提案してくれている。

それは分かっている。

でも私の中には、

相手の提案や期待を優先して、

自分の気持ちを置いていってしまう感覚があった。

「これで大丈夫です」

と言いながら、

本当の私はどこかに消えている。

そんな感覚。

だから私は、

美容室が嫌だったのではなく、

自分の気持ちが置いていかれることが怖かったのだと思う


私は行くのも、断るのも苦しかった

私は美容室に行くことが嫌だった。

……そう思っていた。

でも、よく見てみると少し違っていた。

私が苦しかったのは、

「行きたくないこと」

だけではなかった。

実は、

断ることも嫌だった。

行けば、

自分の気持ちを我慢してしまうかもしれない。

断れば、

相手に迷惑をかけた気がする。

どちらを選んでも苦しい。

そんな状態だった。

だから私は、

予定を入れること自体が重たかったのだと思う。

未来の自分がどう感じるか分からない。

その時、行けるか分からない。

でも断ることもできない。

これ、実は美容室だけではなかった。

人生のいろいろな場面で、

「行っても苦しい」

「断っても苦しい」

という二択の中にいた。

だから私は、

自分の予定を決めることさえ怖かった。

未来の自分より、今の自分を感じる

今回、予約変更を迷った理由はもう一つあった。

今、
息子のこと。

役所の手続き。

これからの仕事のこと。

お金のこと。

頭も身体も、そちらに向いていた。

美容に使うエネルギーがなかった。

以前の私は、

「予約したんだから行かなきゃ」

「せっかく取れたんだから」

と、自分を説得していたと思う。

「せっかく予約できたんだから」

「いい条件だったんだから」

「もったいないから」

そんな言葉で、自分を動かしていた。

でも今回は違った。

私は何度も感じていた。

「今困っていない」

「気分がそっちじゃない」

「美容に向かうエネルギーがない」

という感覚。

その感覚を、なかったことにしなかった。

そして気づいた。

私は未来の予定を守るために、

今の自分を置いていかなくてもいい。

予約変更の電話をした日

電話をかける時、少し緊張した。

迷惑かな。

嫌な客だと思われないかな。

そんな気持ちはあった。

でも、電話を終えた後に出てきた感覚は、

申し訳なさよりも、

「ほっとした」

だった。

予約は二か月半先になった。

「そんなに先になるんだ」

という驚きもあった。

でも同時に、

「その頃なら落ち着いて行けそう」

という気持ちもあった。

そこで気づいた。

私は美容室を拒否したかったわけではなかった。

ただ、

今の私には今じゃなかった。

断ることは、相手を大切にしないことではなかった

昔の私は、

断ることを、

相手を傷つけることだと思っていた。

断ったら、
関係が壊れると思っていた。

相手を優先することが、

優しさだと思っていた。

でも、自分の気持ちを消したまま相手に合わせることは、

本当の意味で相手を大切にすることではなかったのかもしれない。

自分の希望を伝えること。

自分の気持ちを認めること。

「今は違う」と感じること。

それは、

わがままではなかった。

私はここにいる

今回したことは、

美容室の予約を変更しただけだった。

外から見れば、小さな出来事だった。

でも私にとっては違った。

昔なら、

「予約したんだから行かなきゃ」

で終わっていたと思う。

でも今回は、

自分の中にある小さな違和感を無視しなかった。

「私はこう感じています。」

「私は今、こうしたいです。」

それを、自分自身が認めた日だった。

私は、

相手の予定の中だけに存在しているのではない。

私の気持ちも、

私の感覚も、

ここにある。

予約を変更した。

ただ、それだけのことだった。

でも私の中では、大きな一歩だった。

断っても、

世界は終わらなかった。

私は消えなかった。

私はここにいた。

🌿 私はここにいる。

私の気持ちも、

私の感覚も、

ちゃんとここにある。


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