見出し画像

動画マーケティングは再生数よりCV|100万再生でも売れない動画の落とし穴

こんにちは、小渕です!
私は、1ヶ月で動画編集スキルを習得できるオンライン講座「STEP UP」を運営しているほか、企業向​​けの動画制作サポートや、事業者同士のマッチングを行う「NEXT Matching」も行っています。

今日は、動画マーケティングをやっている方、これから案件を取りたい動画編集者、自社の動画運用に悩んでいる経営者の方に向けて、動画の本当の価値について書きます。

ちょっと衝撃的な話から入ります。

100万再生されてもCVがゼロの動画と、1万再生でCVが50件出る動画、世の中には両方が存在します。

数字だけ見れば前者の方が成功に見えますが、ビジネス的に成果を出しているのは間違いなく後者です。再生数 = 動画の価値ではない。

これが今日のテーマです。



「再生数があればCVが取れる」という勘違い

私が動画マーケティングを支援していて、本当によく出会う考え方があります。

「とりあえず再生数を伸ばしたい」
「再生数がないからCVが取れていない」
「まず認知を取れば、自然と問い合わせも来るはず」

気持ちは分かります。
SNSや動画の世界では、再生数が一番分かりやすい指標なので、つい追いかけたくなります。

ただ実際の現場では、再生数があってもCVが取れていない動画は山ほどあります。逆に、再生数は数千〜数万程度でも、その動画から毎月安定してCVが出ているケースもある。

なぜこの差が生まれるのか。
これは、業種・目的・ターゲットに合った設計ができているかどうかで決まります。


業種で「エンタメ訴求」と「真面目訴求」は分けるべき

私の経験で一番ハッキリしているのが、業種ごとに動画の作り方を変える必要があるという話です。

エンタメ系を混ぜていい業種

採用系の動画は、エンタメ要素を混ぜても問題ない、むしろ混ぜた方がいいケースが多いです。

例えばSES(システムエンジニアリングサービス)の採用動画。

社風を見せて「この会社、雰囲気いいな」「ここで働いてみたいな」と思わせる必要があります。ガチガチに真面目な動画だと、応募者の心は動きにくい。

オフィスツアー、社員インタビュー、若手社員の一日、ちょっとした社内イベントの様子。こういう人間味のあるコンテンツを混ぜると、視聴者は会社の雰囲気を感じ取れます。結果として「ここで働きたい」というCV(応募・エントリー)に繋がりやすくなります。

真面目寄りの方がいい業種

一方で、コンサル系や士業(行政書士、司法書士、弁護士、税理士)の動画は、エンタメ要素を入れすぎるとCVは伸びません。

経営者が弁護士や税理士を探す時、何を求めているか。
「真剣に話を聞いてくれそう」「専門知識がしっかりある」「信頼できる」という確信です。そこにエンタメ要素を入れて軽くしてしまうと、「この人に頼んで大丈夫かな」と逆効果になります。

こういう業種は、有益な知識発信を、誠実なトーンで提供する方がCVに繋がります。実際、私が支援しているコンサル系のクライアントで成果が出ているチャンネルは、ほぼ全て「真面目に、専門的に、誠実に」というトーンで作られています。

業種に合わない動画作りをしていると、再生数が伸びてもCVが出ない現象が起きます。エンタメ系で再生数100万回取れても、信頼が必要な専門サービスのCVには直結しないんです。


真面目な内容を「最後まで見せる」工夫

「じゃあ専門系の動画は、淡々と知識を話せばいいの?」と思うかもしれません。これは違います。

真面目で有益な内容を、一方的にマシンガンのようにつらつら話すと、視聴者は途中で離脱します。専門性は大事ですが、それを最後まで見せる仕掛けがないと、せっかくの内容が届きません。

私が現場で意識しているのは、こういう工夫です。

対談形式にする

1人で話し続けるより、聞き手がいる対談形式の方が、視聴者は最後まで見ます。質問を挟んでくれる人がいると、視聴者の代弁になって離脱が減ります。

質問を挟む

動画の中で「ここで皆さんに質問です」とか「皆さんは、こういう経験ありませんか?」と問いかけを入れる。これだけで、視聴者の脳が動いて離脱率が下がります。

話し方に緩急をつける

ずっと同じテンポで話すと、棒読みのように聞こえてしまう。重要なところはゆっくり、テンポを上げるところは早口に。これだけで聞き手の集中が続きます。

笑いや余談を少し入れる

真面目な内容の合間に、少しだけ笑いや余談を入れる。「ちょっと話が逸れますが」「これ余談なんですけど」みたいな自然な脱線が、視聴者を引き戻します。

自分の言葉で語る

台本やAIで作った内容を読み上げるんじゃなく、自分の言葉で語る。
多少の言葉のつまりや言い直しがあっても、その方が人間味が出て、信頼感に繋がります。
完璧すぎる動画より、温度のある動画の方が、CVは伸びます。

これらを組み合わせると、真面目な内容でも、最後まで見てもらえる動画になります。


CTAの設計は「中間」と「後半」に置く

CTA(Call To Action、視聴者に取ってほしい行動)をどこに入れるか。
これも現場でよく質問されます。

私の経験上、CTAは中間と後半に入れるのが一番効きます。

冒頭にいきなりCTAを入れると、視聴者は「広告か」と感じて離脱します。視聴者の興味と信頼を一定積み上げてから、中間で軽くCTAを入れる。そして、内容を全部見終わったタイミング(後半)で、もう一度しっかりCTAを入れる。

中間のCTAは「もしご興味あれば、概要欄のURLから無料相談を予約できます」程度の軽さでOK。
後半のCTAは「ここまでお話ししてきた内容、もっと自社に合わせた提案を聞きたい方は、こちらから30秒で予約できます」と、しっかり提示する。

ここで重要なのは、CTAの強度と位置のバランスです。強すぎる売り込みを冒頭に置くと離脱します。

逆に最後まで一切CTAを入れないと、視聴者は「で、どうすればいいの?」と迷子になって、行動に繋がりません。


動画ごとに「目的」を明確に設計する

ここが、動画マーケティングの本質的な部分です。

1本の動画にすべての訴求を詰め込んではいけません。これ、本当によく見る失敗パターンです。

「認知を取りたい」「ファンを増やしたい」「LINE登録に繋げたい」「商品を売りたい」、これら全部を1本の動画でやろうとすると、視聴者は何を期待されているか分からなくなり、結果として何も行動しません。

動画ごとに、目的を1つに絞るのが正解です。

例えばこういう設計があります。

  • 動画A:認知を取る目的(エンタメ寄り、CTAなし or 軽め)

  • 動画B:信頼を積む目的(専門性のある有益発信、LINE登録のみCTA)

  • 動画C:CVを取る目的(LINE登録した人向け、サービス紹介、強めのCTA)

このように、動画間でファネルを設計する。
1本の動画ですべてやろうとしないで、動画群でビジネス成果を取りに行く。これが動画マーケティングの考え方です。

私が支援する時は、最初に「この動画群で、視聴者をどう動かしたいか」のファネル設計から入ります。
動画単体じゃなく、動画 → LP → 申込まで、一気通貫で組み立てます。


「再生数を伸ばしたい」と言うクライアントへの伝え方

ここから、私が現場で実際にやっている工夫の話を書きます。

クライアントから「再生数を伸ばしたい」と相談を受けることは、本当に多いです。気持ちは分かるので、頭ごなしに否定はしません。
でも、そのままの依頼で動くのも違う。

私がやっているのは、目的に立ち戻る対話です。

最初に聞くこと

「再生数を伸ばしたい、その先に何を実現したいですか?」

これを必ず聞きます。クライアントの答えは、大抵こうです。

  • 「問い合わせを増やしたい」

  • 「サービスを知ってもらいたい」

  • 「採用応募を増やしたい」

  • 「自社のブランドを上げたい」

つまり、再生数は手段であって、目的じゃない。
本当のゴールは別にあるんです。ここを言語化してもらうところから始めます。

次にやること:競合分析

クライアントの業界で、既に再生数が出ているチャンネルを分析します。どんな動画が伸びているか、どんなトーンか、どれくらいの再生数が業界の標準か。

ここで分かれ目があります。

その業界の標準より、クライアントのチャンネルが大きく下回っているなら、再生数を伸ばす責務があります。同業界の競合より目立たないと、認知も信頼も積み上がらない。この場合は、再生数を伸ばす施策を提案します。

逆に、業界の認知が低くて再生数が伸びにくい領域(例えば専門コンサル系)なら、再生数を追いかけても限界があります。母数の少ない市場で再生数を追いかけても、CVには繋がりません。この場合は、再生数より、刺さる視聴者を狭く深く取りに行く設計を提案します。

クライアントに見せる説明

CV視点に切り替えてもらう時、私はこう説明します。

「100万再生で問い合わせがゼロの動画と、1万再生で問い合わせが50件の動画、どちらが御社にとって価値がありますか?」

ほぼ全員、後者と答えます。

その上で、「今、御社の業界とターゲットを考えると、後者を狙った方が成果に繋がります。再生数は1万に届くかどうかですが、視聴者の質を絞れば、月50件のCVは現実的です」と数字で示します。

ここまで丁寧に説明すると、クライアントも納得します。
「再生数を伸ばしたい」という最初の依頼が、「CVを最大化したい」というゴールに切り替わる瞬間です。

クライアントが本当に欲しいのは、再生数というメトリクスじゃなく、ビジネスの成果です。そこに立ち戻る対話を、最初にきちんとやるかどうかで、プロジェクトの質が決まります。


動画編集者として、ここを語れると単価が変わる

動画編集者として、この視点を持てる人は業界に少ないです。

「カットとテロップが上手い動画編集者」は世の中に山ほどいます。
でも、「クライアントの目的を聞いて、CV視点で動画を設計できる編集者」は希少です。

クライアントから「再生数を伸ばしたい」と言われた時に、

  • 「分かりました、伸びる動画編集を頑張ります」と返すのが作業者レベル

  • 「目的は何ですか?CV視点だとこういう設計の方が成果出ますよ」と提案できるのがマーケティング視点を持つ編集者

後者の編集者には、3〜5倍の単価が払われます。
理由は単純で、ビジネスの成果に直結する仕事だからです。

シリーズで何度か書いていますが、これからの動画編集者は、動画編集スキルだけでは勝てません。マーケティング視点を持って、クライアントのビジネスゴールに踏み込める人が、選ばれていきます。


まとめ:「動画は、再生されるためじゃなく、成果を出すために作るもの」

今日の話を整理します。

100万再生でCVゼロの動画と、1万再生でCV50件の動画、どちらに価値があるか。答えは明確で、ビジネスとして成果を出している後者です。

動画の本当の価値は、再生数じゃなく、ビジネスの成果(CV)で決まります。

ここで大事なポイントを整理すると、

  1. 業種に応じて、エンタメ訴求と真面目訴求を使い分ける(採用系・SESはエンタメOK、士業・コンサル系は真面目寄り)

  2. 真面目な内容も、対談・質問・緩急・余談・自分の言葉で語ることで最後まで見せる

  3. CTAは冒頭じゃなく、中間と後半に配置する

  4. 動画ごとに目的を1つに絞り、動画群でファネルを設計する

  5. 「再生数を伸ばしたい」と言うクライアントには、目的に立ち戻る対話と競合分析で、CV視点に切り替えてもらう

これらができる動画編集者・動画マーケターは、業界で圧倒的に希少です。だから単価も上がります。

「再生数を追いかけている人」のフェーズから、「ビジネス成果を設計できる人」のフェーズに進んでください。明日からの動画作りで、視点を変えてみてください。半年後、関われる案件のレベルが完全に変わっています。

以上、小渕でした!🙌

▼STEP UP オンラインサロン


弊社では、フリーランスの方や経営者の方が、新たなビジネスの発展や人脈拡大につなげられるよう、オンラインビジネスマッチングサービス「NEXT Matching」を運営しております。

現在はプレローンチ中のため、無料で会員登録が可能です。

今後、事業者同士のつながりや協業、仕事の紹介などにも活用できるサービスですので、まずはお早めに登録だけでもお済ませいただけますと幸いです。

損はさせない内容になっておりますので、ぜひこの機会にご登録ください。

いいなと思ったら応援しよう!