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【エアライン的視座】燃油高はつらいよ

燃油の高騰で収益悪化は必至

イラン攻撃を受け、航空燃料価格は攻撃前から倍増し、3月末には1バレル230ドルを突破した。今後の中東情勢が不透明なだけに、この状況が長引けばエアラインの収益悪化は避けられず、大幅な航空運賃や燃油サーチャージの上方改訂をせざるを得ない。そして、順調に回復していた航空需要に水を差すことになる。いやー、まいった。

IATA - FUEL PRICE MONITO

エアラインは固定費多めの装置産業

一般的にエアラインは固定費が高く、営業費用の6-7割を占めると言われる。主に保有機(*)の減価償却やリース代、人件費、整備費などだ。一方燃油費は変動費に当たり、費用の3割ほどを占めるが、定期便は乗客数にかかわらず、運行せざるを得ないので、ほぼ固定費のようなものだ。その燃油費が倍近くに跳ね上がると言うことは、利益が一瞬で吹っ飛んでしまうことが、次の簡単な計算式でもわかる。

例えば
売上 100
利益  5(利益率5%)
費用 95(燃油費 28、その他 67)として

燃油費が倍になると 28 → 56になる
費用は燃油56 + その他67 = 123となり
費用は95 → 123で、29.5%増となる

売上100 - 費用123 = -23の赤字
つまり 利益5の5倍以上が吹っ飛ぶことに!

(*)世界で1番飛んでいるA320シリーズは一機当たり120億円以上

エアラインはつらいよ

エアライン業は、いつの時代も、天候、災害、戦争、テロ、政治、疫病などなどの外的要因に振り回されてきた。そして、その都度、需要が削がれてきた。

その対応策として、一時的な運休・減便を実施しても、その後需要を喚起するキャンペーンなどカンフル剤を投入して乗り切ってきたが、今回の燃油高騰はちょっと種類が違う試練だ。コスト増を賄うため、航空運賃・燃油サーチャージ値上げは避けられない。そうすると、需要減→売上減→不採算減便・運休→さらに収益悪化の負の連鎖が起こる。これはエアラインビジネス上、クライシス級の試練である。

エアラインで働く同志たちは、これまでも幾度となく試練を乗り越えてきた。あのコロナ禍で需要がゼロになる暗黒の2年間さえも乗り越えてきたのだ。今回も自らを切り詰め、知恵を絞り、業務・運行改善をし、さらに強靭な体質に変わって行くと信じている。

エアラインの同志たちよ、ガンバレ!

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