「ようこそ、“恋する名作たち”の相談室へ。」
はじめまして。神楽坂 心(かぐらざか・こころ)です。
この学園では、国語を教えています。
……ただの教師? ふふ、そう思うなら、それでも構わない。
でもね。放課後、私の部屋には――
どういうわけか、名作文学の登場人物たちが、こっそり相談に来るのよ。
竹取物語のかぐや姫。舞姫のエリス。山月記の李徴……
彼らが抱えているのは、教科書じゃわからない“恋”や“葛藤”。
彼らの物語は、とっくに完結してる?
いいえ、本当の「本音」は、まだ語られていないのかもしれない。
私は昔から、**人の心の奥にある“物語”**に興味があった。
そして今はこっそり、ショートショートという形で、それを書き綴ってもいる。
恋、嘘、弱さ、希望……短くて不思議なその世界には、
きっとあなた自身の影も映っている。
このシリーズでは、そんな“名作の登場人物たち”と私の対話を通して、
あなたにも何かを感じてほしいと思ってる。
答えじゃなくていい。問いが残れば、それが一歩になる。
恋は甘くない。だが、逃げる理由にはならない。
――私の口ぐせだけど、彼らにも、あなたにも贈る言葉よ。
それじゃあ、始めましょうか。
名作たちの、恋の続きを。
神楽坂 心より。
