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映画『サンキュー、チャック』~不思議だがテーマが明快。でも恐い~
スティーブン・キング原作、総指揮
◇『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』『シャイニング』『グリーンマイル』などの原作を次々に生み出してきたキング。日本人でも面白いと思う物語を書く大作家だ。『シャイニング』の続編である『ドクター・スリープ』はマイク・フラナガン監督がメガホンをとったが、同監督が『サンキュー、チャック』を撮った。この組み合わせも良かったのだろう。
◇「いつか地球が滅亡するとしても、各々が人生を全うしよう。たとえ恐ろしい結末でも」。一言で言うとこれがテーマだと思った。地球というか宇宙の滅亡の物語と、チャールズ・クランツの人生の物語。その2本立てで構成されていて、3章構成だが第3章から物語が始まるのが特徴だ。
地球滅亡と個人の死はどちらが恐ろしいのか
◇たとえば太陽が死滅したり地球が自転を止めたりして地球が滅亡すること。事故に遭ったり重病を患ったりして自身が死ぬこと。どちらも恐いことだが、地球や宇宙が滅亡しようがしまいが、自身の人生を全うすることが大事だ。人生で向き合う様々な選択。悔いのないよう人生を歩もう。そんなテーマが素晴らしい。
◇さすがキング作品。深遠なテーマながらもしっかり恐がらせるのはお手の物。他の観客の反応はわからないが、私は何度も恐ろしく感じるシーンがあって鳥肌が立った。この映画はホラー的な要素もある。レオナルド・ディカプリオ主演の『ドント・ルック・アップ』(2021年・アメリカ)と観客に与える印象が似ていると思った。絶賛する評論家もいてオススメの映画。

