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本業の話。取引先従業員さんに救われる

こんにちは!はら|中小企業診断士(登録予定)です。

今日は本業(新聞社販売局)の話。
我々新聞販売の業界は、本社と販売店は取引関係にあります。
また、販売店さんと従業員さんとでは雇用関係にあります。
そのため、本社-販売店従業員さんとでは、直接的な契約関係はありません。
しかしながら労働集約産業であり、戸別配達を前提としている業界につき、販売店従業員さんの存在無くしては日本中で産業が成立しません。
つまり、立ち位置や持ち場は各々違いますが、それぞれがブランドであり顧客を支える、引いては販売店、更には発行本社の経営を支える重要なパートナーとなります。


昨今の業界状況

長らく続く部数減

ご存じの方も多いかと思いますが、新聞業界は長らく部数減の傾向が続いています。

新聞の発行部数と世帯数の推移(一部抜粋)
2014年 新聞発行部数…45,362,672
    世帯数…54,952,108
    1世帯当たり部数…0.83

2024年 新聞発行部数…26,616,578(10年前比▲18,746,094)
    世帯数…58,738,888(同+3,786,780)
    1世帯当たり部数…0.45(同▲0.38)

一般社団法人 日本新聞協会HPから一部抜粋

販売店数も減少傾向

長らく続く部数減に伴い、販売店さんの数も減少を続けています。

新聞販売所数の推移(一部抜粋)
2014年 17,609
2024年 12,935(10年前比▲4,674)

一般社団法人 日本新聞協会HPから一部抜粋

販売店が受け持つエリアが拡大傾向

新聞販売店は、全国どこに住んでいても一定同じようなサービスを読者に提供できるよう、販売エリアが決まっています(一部特殊事情を除く)。
また決められた販売エリア内の販売権を有する一方、エリアを超えて扱い銘柄を販売することはできません。

日本の国土が劇的に狭くなっているわけではないため、世帯数/販売所数で考えれば、
分子の世帯数は10年で増加し、
分母の販売所数は10年で減少しています。
つまり、一店当たりの販売店が担当する販売エリアは拡大傾向にあることがわかります。

販売店業務引継も大切な仕事

通常の小売店が廃業するだけならば、顧客や取引先への告知をすれば事が足りるかもしれません(実際はそんなに簡単な話ではないと思いますが)。
しかしながら新聞の場合、1日も配達を絶やすことができない仕事になります。
そのため、販売店の統廃合が発生する場合、発行本社側の人間(=つまり、販売局の担当員)が新・旧の経営者さんとの間に入り、業務受け渡しや営業権譲渡、その他精算を双方合意の上で進めていく必要があります。
昨今販売所数が減少傾向にある、ということは、それだけ近隣店へ販売業務を引き継ぐ、我々担当員が調整を行うケースが増えてきているわけです。

加えて労務難

どこの業界も同じかと思いますが、新聞業界も類にもれず、昨今は人員の確保に頭を悩ませています。
短時間業務の労働集約産業につき、特に配達面においては人員の確保は必須、避けて通れません。

通常ですら労務難の傾向がある昨今、販売店業務を引き継ぐ際は特に気を使います。
そりゃそうですよね、働く側からしたら、次の経営者はどういう人物かもわからない。待遇面がどうなるかも不安。職場だって変わることがある。離職するキッカケとしては十分だと思います。
※そのため昨今は、前後任の経営者さんと十分に話し合い、従業員さんの働く環境を整えることを最優先に考え仕事を進めています。

従業員さんに救われた

先日、とある販売店さんの業務引継が先々あるため、従業員さんに対しての説明会を実施しました。
前後任の経営者さんに加え、発行本社の担当者として経緯の説明と今後の協力依頼を僕の方から行った訳です。

ハッキリ言ってしまえば、最もシビれる、できれば避けたい仕事です。

従業員さんたちは説明を受けてどのような反応をするのだろうか。
万が一大量離職になってしまっては、配達することができなくなる。その場合、どうしたらいいんだろう。。。
などなど。
不安は尽きません。

僕たちが一通り説明を終えた後、会場の最前列に座っていた勤続39年の大ベテランの女性朝刊配達従業員さんから、

「私は今の仕事を辞める気がありません。大分年を取ったけど、新聞を配れているからボケ防止にもなっている。新しいお店は、今まで存在は何となく知っていたけど、今日説明を受けて初めて経営者さんもしっかりわかりました。引き続きお世話になりますが、よろしくお願いします」

との話がありました。

僕も長年この仕事をしており、同様な場面には多数立ち会ってきました。
今回のように肯定的な意見が出るケースもあれば、無反応もあるし、反対もあります。
当たり前ですが、批判的な反応がある場合は、後々苦労します。

最初に口を開いてくれたのがベテランの従業員さんだと、流れとしては他の従業員さんのお考えに多少なりとも影響を及ぼすことが多いように思います(それだけ、従業員さんにとっては普段経験しない、判断付きづらい内容であるということです)。
今回のように、業務引継を好意的に捉えてくれ、協力してくれるという声が従業員さん側から出ることは大変ありがたく、今後の仕事がやりやすくなることが想像されます。

もちろんこれに気を緩めるつもりはありませんが、事前にしっかりと準備してきたことは従業員さんに伝わった。
何よりも、今まで勤務してきた販売店が従業員さんにとって仕事がしやすい環境だった。業界でありブランドに対して働く方も好意的なイメージを持ってくれているからこそ、だと思います。

こんなこと、なかなか仕込んでできることではありません。笑
ただ、こうして救ってくれた従業員さんの為にも、後任の経営者さんと力を合わせて新しい働く環境をしっかり整備しよう、改めてそう思わせていただいた説明会となりました。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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