第14話|母なのに迷った日|傘で叩かれた日
少し前のことです。
英会話教室の帰り、ヒヤッとした出来事がありました。
エレベーターが混んでいて、私たちは階段で降りることにしました。
すると、上の方から傘を手すりに滑らせて遊んでいる子がいました。
危ないなと思いながら階段を降りていると、その傘が我が子の頭に当たりそうになったのです。

幸い怪我はありませんでした。
でも私は、
「傘ってこんなに危ないんだ」
「一歩間違えば大きな事故になっていたかもしれない」と思いました。
その時はまさか、後になって別の傘トラブルが起きるとは思ってもいませんでした。
⸻
小学校へ入学してしばらく経った頃。
習い事の日だったので、私は学校へ迎えに行きました。
我が子は友達と一緒に帰っていました。
でも、なんだか様子がおかしい。
次の瞬間でした。
友達が持っていた傘で、我が子の顔を叩いたのです。
目の下でした。
私は思わず、
「やめて!」
と声を上げました。
そのまま我が子を連れて帰りました。
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家に帰ると、
我が子は泣きながら言いました。
「習い事、休みたい」

よほど怖かった様子。
私は学校へ連絡しようと思いました。
でも、その前に確認したいことがありました。
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私は我が子に聞きました。
「叩かれる前に何かあった?」
最初は泣いていて話せませんでした。
でも、
「先生と話をするから教えてほしい」
そう伝えると、少しずつ話してくれました。
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朝。
その子にランドセルの持ち手を引っ張られたこと。
嫌だったこと。
放課後、
「一緒に帰ろう」
と言われたけれど、
また何かされそうで怖かったこと。
だから断ったこと。
そして、
断ったあとに傘で叩かれたこと。
⸻
あの時のことを思い出すと、今でも胸が少し痛みます。
今振り返ると、
叩かれる前に何があったのかを聞かずに学校へ連絡していたら、
見えなかった部分もあったと思います。
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我が子の担任は若い先生でした。
一方で、相手の子の担任は私と同世代の先生。
伝言ゲームのようになるのが嫌で、
私は相手の子の担任へ連絡することにしました。

⸻
事情を説明すると、
先生は確認して折り返しますと言いました。
しばらくして電話がありました。
先生から伝えられた理由は、
「一緒に帰るのを断られたから叩いた」というものでした。
⸻
私は正直、我が子にも原因があるように受け取れるその言葉に、胸がざわつきました。
でも不思議とすぐに冷静になれました。
我が子から事情を聞いていたからです。
⸻
私は先生に伝えました。
「朝にランドセルを引っ張られていたなら、怖くて断るのも無理はないと思います」
今思うと、
少し強い言い方だったかもしれません。
⸻
その後、
相手のお母様とお話しすることになりました。
実はそのお母様は、
入学式の日に隣の席だった方でした。

参観日にもお話ししたことがあります。
もうすぐ第三子が生まれると聞いていました。
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電話がかかってくる前は
私は少し身構えていました。
でも、
その予想は良い意味で裏切られることになります。
あの日の続きは、
次の記事で書こうと思います。

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