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【お悩み相談】兄が不登校になり、弟も学校へ行けなくなりました。親はどうすればいい?

こんにちは、ハリネズ🦔です。

「上の子が不登校になってから、下の子の様子もなんだかおかしい」
「まさか、このまま弟まで学校へ行けなくなるの?」

一人の不登校だけでも頭の中がいっぱいなのに、もう一人まで休み始めたら、親としてはかなり怖いと思います。「私がお兄ちゃんを休ませたから?」「もっと弟を学校へ行かせるべきだった?」と、自分の対応まで疑いたくなるかもしれません。

今日は、そんな家庭から実際に寄せられていたお悩みを一緒に考えてみます。



Aさんのご家庭は、小学3年生のお兄ちゃんと小学1年生の弟くんの二人兄弟です。

お兄ちゃんは、約1年前から不登校。2歳下の弟くんは幼稚園には毎日楽しく通い、「小学生になったら、お兄ちゃんと一緒に登校するんだ」と楽しみにしていました。お兄ちゃんの方も、「弟が入学したら自分がお世話する」と張り切っていたそうです。

ところが、弟くんは4月こそ登校したものの、5月頃から休みや早退が増え、二学期にはほとんど学校へ行けなくなりました。今は低学年の兄弟二人が毎日家にいて、夫は激務、頼れる親族もいない。

お母さんは一人になる時間さえほとんどなく、相談文の最後には

「こんな日々に何か意味があるのか」
「私の育て方が間違っていたのか」
「全部投げ出してしまいたい」

と書いていました。

まず、このお母さんに伝えたいことがあります。

弟まで学校へ行けなくなったからといって、「兄のせい」「親の対応のせい」と急いで結論を出さなくて大丈夫です。


01. 不登校は、きょうだいに「うつる」の?

兄が不登校になったあとに弟も行けなくなると、「やっぱり不登校って連鎖するの?」と思いますよね。

不登校そのものが風邪のように“うつる”わけではありませんが、同じ家で暮らしている以上、きょうだいがお互いの姿から影響を受けることは大きくあります。

それまで弟の中では、「朝になったら学校へ行く」が疑うことすらない当たり前だったかもしれません。

でも、お兄ちゃんが学校を休み、それでも普通に家で生活している姿を見れば、「つらい時には休むこともできるんだ」という新しい選択肢を知ります。もし弟自身も小学校で無理をしていたなら、それまで飲み込んでいた「僕もしんどい」が表に出てくることも考えられます。


もう一つ気になるのは、お兄ちゃんが学校へ行くことに苦しむ姿を、弟もずっと見ていたことです。

朝になると表情が変わる、学校の話になると家の空気が重くなる、親も先生とのやり取りで悩んでいる。身近な人の反応を通して、子どもの中で「学校って、つらい場所なのか」というイメージができていくこともあります。


だから私は、「不登校が弟にうつった」と考えるより、「弟の中でも、学校に対する何かが動いた」と考える方がいいと思っています。そして、その理由を兄と同じものに決めつけず、弟には弟のしんどさがないかを見ていく。ここが最初です。


02. 本当に気にしたいのは、「普通に登校している時」のきょうだい

一人が不登校になると、家庭はどうしてもその子を中心に回り始めます。「今日は行けそう?」「先生には何て連絡する?」「給食だけ行ってみる?」「次の居場所はどうする?」と、親の時間も頭の中もかなり持っていかれます。

これは仕方ありません。でも、その横にはもう一人の子がいます。

毎朝起きて、学校へ行って、帰ってくる。その子から見れば、

「お兄ちゃんは休めるのに自分は行かなきゃいけない」
「お兄ちゃんばかりお母さんと一緒にいる」
「私は学校に行っているから大丈夫だと思われている」

と感じることがあっても不思議ではありません。


逆に、何も言わない子もいます。「お兄ちゃんが大変だから、せめて自分は困らせない方がいい」と、いつの間にか“しっかりした子”を演じるようになってしまうこともあります。

だから、不登校の子だけではなく、問題なく学校へ行っているように見える子にも、ときどき「あなたもちゃんと見えているよ」を渡してほしいんです。

難しいことはいりません。

二人でコンビニへ行く、寝る前に5分だけ好きなアニメの話をする、一緒にアイスを選ぶ。その時間に「学校どう?」と事情聴取をする必要もありません。

大切なのは時間の長さではありません。

「お兄ちゃんが大変な時でも、あなたのこともちゃんと見ているよ」
「あなたはあなたで、毎日ちゃんと頑張ってるね」

と伝わる時間をつくること。それだけでも、子どもの心には少し余白が生まれます。


03. 「お兄ちゃんだけずるい」と言われたら

きょうだいがいる家庭では、「お兄ちゃんだけ学校を休んでずるい」と言われることがあります。この一言、親としては結構きついですよね。

不登校の本人がどれだけ苦しんでいるか知っているからこそ、「好きで休んでいるんじゃないよ」「そんなこと言ったらかわいそうでしょ」と説明したくなります。

でも、まず正さなくてもいいと思います。

「そっか。毎日学校に行っているあなたから見たら、そう思うよね」

最初はそれくらいでいい。「ずるい」の中には、

「私だって疲れてる」
「私も休みたい日がある」
「私の頑張りも見てほしい」

という思いが混ざっていることがあるからです。不登校を理解させるより先に、その子から見えている景色を一度受け取る方が大切です。


そのあとで、「お兄ちゃんは今、学校に行こうとするとかなりしんどくなるから休んでる。でも、あなたがしんどくなった時も、お母さんはちゃんと一緒に考えるよ」と伝えればいい。

公平とは、兄弟全員を同じように扱うことではなく、誰が困った時にも『自分の話を聞いてもらえる』と思えること。

私はそう思います。


04. 兄弟だから、同じように過ごさなくていい

話が少しそれましたが、冒頭のAさんの相談では、不登校になった弟は自分から通信教育のタブレットを開く一方、お兄ちゃんは今ほとんど勉強をしていないそうです。

親としては、「弟だけ勉強させていていいの?」「兄にも何かさせた方がいい?」と迷いますよね。

でも、ここは揃えなくて大丈夫です。兄には兄の今があり、弟には弟の今があります。学校との距離も、勉強との距離も、元気が戻るペースも違います。

ただし、「お兄ちゃんは不登校だからゲームは自由。でも弟は学校へ行って宿題もしてね」となれば、「なんで僕だけ?」と思うのは自然です。

だから全員を同じルールで縛るのではなく、この家で大切にすることだけを共有しておく方が分かりやすいと思います。

たとえば、睡眠はできるだけ崩しすぎない、できる家事はそれぞれが少し担当する、しんどい時には言っていい。学校へ行くかどうかは違っても、「誰かだけが我慢する家にはしない」という土台は共通にできます。


05. そして、この家で今いちばん心配なのは、お母さんかもしれない

ここまで兄弟の話をしてきましたが、今回の相談を読んでいて、私がかなり気になったのはお母さんです。

低学年の子ども二人が毎日家にいる。学校への連絡もある、昼食もある、学習も気になる、少しは外へ出した方がいいのかとも考える。不安の強いお兄ちゃんからは家の中でも何度も呼ばれ、夫は仕事で忙しく、頼れる親族もいない。

それを何か月も続けていたら、「全部投げ出したい」と思う日があっても不思議ではありません。

だから、二人とも不登校になったからといって、やることまで2倍にしないでください。新しい居場所をもっと探す、家庭学習をもっと充実させる、毎日外へ連れ出す。もう十分動いたのなら、いったん止めるものがあっていい。

むしろ今は、「もっと何をすればいい?」ではなく、「今やっていることで、やめても大丈夫なことは何?」と考えてみてほしいんです。

子どもにとって良い方法であることは大切です。でも、それと同じくらい、この家庭が半年後も続けられる方法なのかは大切です。


「こんな毎日に意味があるの?」と思ったお母さんへ

最後に、このお母さんが書いていた「毎日何もせず終わっていく」という言葉について。

相談を読む限り、本当に何も起きていないわけではありません。お兄ちゃんは以前、校内へ入ることすら難しかったところから、放課後登校や給食、昼休み、校外学習に参加できる日が出てきました。弟は自分から通信教育に取り組むことがあり、三人で外へ出かける日もあります。

「毎日学校へ行けたか」だけでこの一年を採点したら、全部0点に見えてしまいます。

でも、この家族の一年は0点ではありません。

だから今は、「兄弟二人をどうやって学校へ戻すか」だけを考えなくて大丈夫です。お兄ちゃんには今どんな変化があるのか、弟は何に困っていそうなのか、そして二人を毎日支えている自分自身はどれくらい疲れているのか。

家族を「兄弟二人とも不登校」という一つの問題にまとめず、一人ずつ見ていくと、今やることは少し整理しやすくなります。


二人とも学校へ行けない日があっても、家族まで止まったわけではありません。今日笑えた、自分から何かを始めた、少し外へ出られた、「今日はしんどい」と言えた。そういう小さな動きまで含めて、この家族の今です。


もし同じように「きょうだいまで学校へ行けなくなった。どうしよう」と悩んでいるなら、まず二人を一気に何とかしようとしなくて大丈夫です。

一人ずつ見る。そして、その中にお母さん自身も忘れずに入れる。

私は、そこからでいいと思います。

私が実際に関わった姉弟不登校のご家庭でも、一時期は二人とも学校へ行けない状態が続いていました。でも、その後はそれぞれのペースでフリースクールへ。数年後、姉は通信制高校を卒業し、弟は自分の興味を見つけてオルタナティブスクールへ進学しました。

二人とも不登校になったからといって、二人の未来まで同じになるわけではありません。

それぞれに合う場所を探していけば、姉には姉の道が、弟には弟の道がちゃんとできていきます。

大事なのは「学校へ戻れたか」ではなく、その子が自分に合う学び方や生き方を見つけて、その先へ進んでいけることです。 人生のルートは一つではありません。

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