『モノじゃなく、世界を売る男』加湿器編
第1話『売れない加湿器、売れる空気』
登場人物:
•芹沢 優(せりざわ ゆう):元トップ営業マン。
現在はフリーで商品レビューや販売代行を行う
“個人営業クリエイター”。
•篠原 美咲(しのはら みさき):都内のカフェオーナー。元同僚。
優にSNS運用の相談を持ちかける。
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「ねえ、これ、どうにか売れない?」
午後3時、浅草の裏路地にある小さなカフェ。
木目調のカウンターに、加湿器がぽつんと置かれていた。
芹沢優は、少し首をかしげながらそれを見つめた。
「機能は……まあ普通。アロマ対応、静音設計、USB給電。目立った特徴はないな。」
「うん。なのに、仕入れちゃったの。30台も。」
美咲は苦笑いを浮かべる。
「SNSに載せても全然反応なくて…。優、あの頃みたいに、どうにかしてよ。」
“あの頃”とは、かつて広告代理店で営業トップだった頃。
芹沢は「モノじゃなく、世界を売る男」として、社内で神話になっていた。
彼は加湿器を手に取り、窓辺に置いた。
ガラス越しに差し込む午後の光が、霧の粒をキラリと照らす。
「よし。これは“売る”んじゃなく、“浸み込ませる”んだ。」
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翌日。芹沢は一つの動画をInstagramに投稿した。
映っていたのは、美咲のカフェの窓辺。
雨上がりの午後、柔らかいピアノ曲に乗せて、加湿器から立ち上る湯気がゆっくりと揺れていた。
「誰にも会いたくない日がある。
そんな日は、部屋の空気だけでも優しくあってほしい。」
キャプションには、短い詩のような言葉とともに、“ #加湿器 #空気を変える時間 ”のタグ。
さらに、Amazonのアフィリエイトリンクをひとつ、さらりと。
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3日後。
「……ちょっと、何が起きたの?」
美咲が見せたのはスマホの画面。
Instagramの投稿には、500件を超える「いいね」と「保存」数、そしてDMでの質問が相次いでいた。
「この加湿器、どこで買えますか?」
「動画を観て涙が出ました」
「夜が楽しみになる気がします」
仕入れた30台はすべて完売。Amazonのアフィリエイトでも芹沢に数万円の報酬が入っていた。
「空気は目に見えない。でも、変わると心が反応する。
人は“機能”じゃなく、“心に届く空間”を買ってるんだよ。」
美咲は小さく笑い、言った。
「また何か仕入れるときは、あなたを呼ぶわ。」
芹沢はコーヒーをひと口飲み、遠くを見た。
「どんな商品でも、“世界”に変えてみせるさ。」
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6月より、メンバーシップをスタートします。
(初期メンバー限定20名)
作品を読むだけでなく、
この小さな世界を一緒に育ててくれる仲間を募集中です。
詳細は後日発表します。
あとがき
本作に登場した加湿器は、実際にAmazonで購入できるモデルをモチーフにしています。
静音設計・アロマ対応・コンパクト設計など、暮らしに溶け込む“目立たないけど良い品”を、芹沢のように売るには、
感情と風景をセットにするのがポイント。
リンクの設置はあくまで自然に、共感から始めましょう。
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次話では、芹沢はどんな商品に挑戦するのは。
・家族向け(子ども用防水デジカメ)
一体どんな販売スキルを見せるのか乞うご期待!
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この作品に価値を感じてもらえたら嬉しいです。
それが、あなた自身の価値となりますように。
この思いを持ってさらなるチャレンジをしていきます。