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ナラティブとナラティブが苦しみを生む

ある日のランチタイム。いつも一緒にいる仲良し同僚が休みだった。
「今日はあの彼女と2人でランチなのか💦」

いつもより遅めにランチに入ったはずなのに——休憩室には、妄想癖の強い彼女が場所取りをして待っていた。

私たちは、この時点で既に、異なるナラティブの世界に住んでいた。

ナラティブの衝突

休憩室での会話は、仕事の話から同僚たちの話へ移った。

「👩‍⚕️〇〇さん、👨‍💼△△さんのこと好きだって噂ですよ。👩‍⚕️〇〇さん、彼氏もいるらしくって、副業の方で知り合ったんだと思う。」

へっ?

内心、私はイラッとした。小学生かよ、と思った。

だが、ここからが大事だ。


私が気づいたこと

彼女の妄想は、ただの妄想ではなく、彼女の中では「現実」になっている。

- 〇〇さんが△△さんのことを好き?確信している
- マネージャーが在宅になった時は、妊娠説を疑わない
- 「あーゆータイプは、モテるんだよね」と、根拠なく確信を持つ


彼女のナラティブは、彼女の中で完全に「事実」に変わっている。

だが、同時に——**私も同じことをしていた**。

私のナラティブ

私が彼女に対して持っていたナラティブは何か。

- 彼女の妄想癖は迷惑行為だ
- 妄想を現実だと思う愚かさ
- 低俗な恋愛ドラマを疑わない幼稚さ


つまり、**私は彼女を「判定する」というナラティブで支配されていた**。

嫌悪感。めんどくささ。哀れみ。

それらは全て、私が拵えた「彼女の評価」というナラティブ。


ナラティブとナラティブの衝突

ここが苦しみの正体だ。

彼女のナラティブ:「恋愛ドラマ」の世界で、確信を持って生きている

私のナラティブ:「彼女の妄想は迷惑」という判定で、嫌悪感を持ち運んでいる

どちらも「幻想」なのに、どちらも「現実」だと思い込んでいる。

そして、この2つのナラティブが衝突する時、苦しみが生まれる。


生きるのが楽になる理由

だが、ここからが重要。

私が生きるのが楽な理由は、**気づきが早いから**。

「あ、私は彼女を判定するナラティブに支配されてるな」

この気づきに至る時間が短い。

だから、そのナラティブと「自分」を同一化する時間も短い。

一方、彼女は?
彼女は「妄想」と「自分」を、長く同一化させ続けている。

その時間が長いほど、その妄想が現実に感じられる。

その現実感が強いほど、ナラティブは自分を支配し続ける。



ナラティブとナラティブが苦しみを生む



ナラティブを操る知恵

ランチタイムでの会話は、単なる「我慢」ではなかった。

彼女の「恋愛妄想話」が続きそうになった時、私は別の話題を振った。

「先日ご主人が亡くなった話をされてましたけど、何年前にお亡くなりになられたんですか?」

彼女は自分の身の上話の方が好きだから、恋愛妄想より長く持ち運ぶナラティブ。

だから、そっちに誘導した。

つまり、**ナラティブを別のナラティブで制御した**のだ。

嫌悪感で反発するんじゃなくて、相手のナラティブの性質を理解して、別のナラティブへ誘導する——

これは、**ナラティブの使い手になることだ**。


本当の理解とは

仲良し同僚と、理解し合えるのはなぜか。

それは、彼女が「良い人」だからではなく——

**「私たちは幻想を現実だと錯覚して生きてる生き物だ」という真実を、互いに認識しているから**。

彼女と過ごしていると、ナラティブが言葉の背後にある。

「これは私のナラティブだ」「これは彼女の見方だ」という認識が、両者に共通している。

だから、衝突ではなく、対話になる。


結論:起きることではなく、どう解釈するか

苦しみの要因は、どこか外にあるのではない。

起きたことをどのように解釈し、ナラティブ化するのか。

そのナラティブを、どれくらい長い時間、持ち運んでいるのか。

それだけで、苦しみの深さは変わる。

気づきが大切なのは、このため。

ナラティブと自分を同一化させないために。

そして、相手のナラティブも、自分のナラティブも、

**所詮は幻想だという真実に気づくために**。

それに気づいた時、初めて——

他者のナラティブも、自分のナラティブも、優しく眺めることができるようになる。


最後まで読んでいただきありがとうございました😊
また、書くから待っててね🩷
Haruki🌿

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