羨望に迷う【毎週ショートショートnote:お題「髭は恋をする。」】
たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
男は文学一筋の人生を送ってきた。脇目も振らずにその路を歩んできた彼に、色恋沙汰など無縁であった。……そのはずだった。
「先生。どうして俺から目を逸らすんですか?」
愛弟子が男に問いかける。「どうしてと言われても……」、男は戸惑っていた。それは、人生の中で初めて抱く感情であった。
文章製作において、自己分析は大切な要素である。自分の心と対峙し、対話する。そのことによって浮かび上がる「もう一人の自分」を発見できるのだ。
今の自分、その心境はどう判断すべきか。いつもとは違う動悸、気分の高揚。平静とは言えない。
ある日、男は目の前の文章に渇望を覚えた。どうして、これが自分の筆から書かれなかったのか。そう思った。それは、愛弟子の作品だった。
「先生。何を考えているんですか?」
愛弟子が男に問いかける。それに曖昧な笑顔で応えつつ、男は思っていた。お前の文章を盗みたいと一瞬思ったなどと、そんなことは墓場まで持っていくしかない。決してお前には知られてはならない、と口元の髭を触りながら。
(434字)
よろしくお願い申し上げます。
#毎週ショートショートnote
#髭は恋をする
#毎週ショートショートnote
#お題で書いてみた
#AIとやってみた
#MicrosoftCopilot
いいなと思ったら応援しよう!
拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。