頂きを極める【毎週ショートショートnote:お題「山岳フリマ」】参加記事
たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
一部のファン層からは「聖戦」とも呼ばれる巨大同人誌即売会。数多い参加サークルの頂点に立つものを壁サークルと呼ぶ。
巨大な会場の頂とも言えるそこへ辿り着くのは困難を極める。
会場の入口で受付、入場チケット代わりのパンフレットを購入。見取り図を確認(この場合は再確認となる。事前に一度確認済みだからだ)、お目当ての神ブースへと向かう。
お目当ての作家の冊子を手に入れようとする人々は数多く、その人波に押し流されそうになるのをこらえ、足を前へと進める。
延々と伸びる列、そこで順番を待つ人の両手が組まれているのに気付く。小さな呟きが聞こえる。
“推しは尊い”
と。
人々の姿はあたかも霊山を訪れる巡礼のごとく。ご来光を拝むかのようだ。信仰にも似た強い思いがあればこそ、この長い列に耐え、壁サークルへと到着するまでの長い道のりに耐えることができるのやもしれぬ。
人々も、それを観察する者も、等しくこの名を冠することとなるだろう。
由緒正しいオタク だと。
かくして、かの即売会はこう呼ばれることとなる。巡礼客を集める山岳フリマと。
拙稿題名:頂きを極める
総字数:460字
よろしくお願い申し上げます。

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