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新刊ZINEの表紙でこだわったのは、「映え」ではなく「暮らしの痕跡」

先週、新刊ZINE『「おいしい」の向こうがわ』の試し刷りが届きました。微調整することを前提にしていたので、今回注文したのは1冊だけ。

では、さっそくご覧いただきましょう。どすん!

この時点で完成度90%くらい

完成形にかなり近い状態で届いたので、開封した瞬間は思わず「おお……!」と声が出ました。

サイズはB6です。文庫本よりは大きいものの、程よい厚みなので、持ち運びも比較的しやすいのではないかと思います。

48ページで、程よい厚み

おうちで読むのはもちろん、ぜひカフェや電車のなかでも楽しんでいただけたらうれしいです。


表紙写真に込めたのは、暮らしの痕跡

今までのZINEは、表紙をプロのフォトグラファーさんやイラストレーターさんにお願いしたのですが、今回は自分でスマホで撮影した写真を使いました。

あえて「映え」を狙わず、飾らない日常の一コマを意識しているのがこだわりポイントです。

表紙は、朝ごはんのあと、洗った食器を水切りラックにのせている写真です。

ごっちゃり感をそのまま使いたかった

見栄えのいい北欧食器だけを並べることもできたのだけれど、あえて鍋のフタやタッパーもそのまま写しました。

裏表紙の写真は、カフェでカレーを食べ終えたときのお皿をそのまま撮ったもの。

一応スプーンとフォークはお行儀よくそろえてみた

いわゆる「映え写真」ではないのだけれど、ページを閉じたあとに読者の方が、ご自身の「おいしい」の向こうがわにある景色を思い浮かべてくれたらうれしいです。

それに、食べ終わったお皿って、もう何も残っていないようでいて、その時間の余韻が少しだけ残っている気もします。

今回のZINEで表現したかったのは、鮮やかに彩られた日常ではなく、ありのままの暮らしの瞬間でした。

紙にも食べ物の気配を感じてほしい

紙選びにもこだわりました。表紙に使ったのは、真っ白ではなく、少し繊維が見える紙。

ぜひ、直接手に取って表紙の質感も味わってほしい

サンプルを見たときに、ごぼうや玉ねぎの繊維を思い出して、「食がテーマのエッセイ集にはこれだ!」と確信しました。

また、表紙と本文のあいだに入る遊び紙には、細かな凹凸のある白い紙を選びました。そこに、次のページに印刷されたタイトルと名前が、ほんのり透けて見えます。

「白いトレーシングペーパーも良いな」と思ったけれど、予算の面で採用ならず

私には、それが湯気の向こうがわにある景色のように感じられて『「おいしい」の向こうがわ』というタイトルにぴったりだと思いました。

表紙デザインで微調整したところ

試し刷りを確認して、全体としてはほぼ完成。ただ、いくつかだけ微調整を入れました。

具体的には、

  • タイトルと名前の色を真っ黒から少しグレーに変更

  • タイトルの文字間隔を少しだけ詰める

  • 本文用紙を真っ白から少し黄みがかった紙に変更

  • 裏表紙の写真位置を中心に微調整

といった部分です。

ほんの少しの違いですが、本全体のやわらかさや空気感がより伝わる仕上がりになったと思います。

そしてちょうど今朝、印刷所から本刷り発送完了のメールが届きました。完成した本に会えるまであと少し。私自身もわくわくしています。

思い出を味わい直したい人に読んでほしい

このZINEは、自分の思い出をゆっくり味わい直したい人に読んでもらえたらうれしいです。

大人になると、日々やらなければならないことに追われて、過去をじっくり振り返る時間って意外と少ない。

でも、このZINEを読みながら、「そういえば、あのときあんなことあったな」と思い出してもらえたら、書き手として、とてもしあわせです。

たとえば、ダンボールにしまいっぱなしだった昔のアルバムを引っ張り出して、数年ぶりにパラパラめくったときのような。懐かしくて、あたたかい気持ちにさせてくれる1冊になっているといいな。

6月20日、ZINEフェス神戸にて販売スタート

『「おいしい」の向こうがわ』は、6月20日(土)の「ZINEフェス神戸 旅と食」で販売を開始します。

【イベント詳細】
ZINEフェス神戸 旅と食
日時:2026年6月20日(土)11時~16時
会場:KIITO|デザイン・クリエイティブセンター神戸
入場料:500円

現在はBASEで予約注文も受付中です。発送はイベント後になりますが、心を込めて1冊ずつ包んでお届けします。

一枚の写真をきっかけに、そのときの空気や感情がぶわっとよみがえってくるように、この本が、あなたの大切な記憶を呼び起こすきっかけになりますように。

おまけ

実はこの表紙デザインについてのこだわりは、Instagramのライブ配信でお話ししようと思っていました。ところがいざライブをはじめようとしたら、なぜか配信ボタンが見つからない…。

「あれ?」「え?」「なんで?」
と慌てて調べた結果、どうやらフォロワー数が1000人以下の場合はライブ配信ができない仕様になっていたようです。

そんなわけで、急きょ記事としてお届けすることにしました。結果的に、ライブでは伝えきれなかった細かなこだわりまで書けたので、これはこれでよかったのかもしれません。




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春野なほ|エッセイスト|ライター|兵庫県 この記事を読んで、少しでも心が動いたら、ぜひ応援お願いします🙏いただいたチップは、より厚み・深みのある文章を書くために本の購入に使わせていただきます📚️

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