HSCタイプの息子と、“頑張る”をやめた日
やっと、息子が「塾を辞める」と言いました。
理由はただひとつ。
「宿題が嫌だから」。
塾は好きなんです。友達もいるし、先生のことも信頼してる。
でも、宿題になると一気に顔が曇る。
プリントを開いただけで「はぁ…」とため息をついて、
「もう無理」「やりたくない」と机に突っ伏してしまう。
息子は小さい頃から、感じ取る力がとても強い子です。
音や匂い、人の表情、空気の変化に敏感で、
“やらなきゃいけない”というプレッシャーも全部受け取ってしまう。
「頑張りたい気持ち」と「どうしても動けない苦しさ」の間で、
ずっと戦ってきたように思います。
宿題のたびに奇声をあげながら、
涙をこらえて、時には泣きながら、それでも少しずつ頑張っていた。
その姿を見るのが、本当に苦しかった。
私は何度も言いました。
「そんなに嫌なら辞めよう」と。
でも息子はそのたびに「辞めたくない」と言いました。
塾が嫌なんじゃない。宿題が嫌なんです。
それでも、宿題をしないと塾に行けない。
そんなルールの中で、息子の気持ちはずっと揺れていました。
私も、何度も揺れました。
「辞めたくないなら頑張りなさい」と言って励ました日もあれば、
嫌がる姿にイライラして、「そんなに嫌なら辞めなさい!」と叱ってしまった日もあります。
あとで後悔して、寝顔を見ながら涙が出た夜もありました。
そして今日。
ついに「辞める」と息子が言いました。
「宿題が嫌だから」
それはきっと、何度も我慢して、心が限界まで頑張って、
ようやく出てきた本当の気持ちだったんだと思います。
「もう宿題しなくていいんだ!」と笑っていたけれど、
「今月いっぱいは行くんだよ」と伝えると、
顔が一瞬で曇って、死ぬほど嫌そうに宿題をしていました。
ああ、本当に嫌だったんだなぁ。
心がもう疲れ切っていたんだなぁと、改めて思いました。
今は、残りの1ヶ月を「宿題なし」で通わせようと思っています。
本当は宿題もやってほしい。
でもそれ以上に、「勉強=苦しい」と感じてほしくない。
塾を辞めることは、逃げじゃない。
きっと“自分の心を守る”という選択なんだと思います。
親としては、やっぱり葛藤があります。
「辞めさせなければよかったのかな」と思う瞬間もあるし、
「またいつか、心が元気になったら学びたい」と思ってくれたらいいなとも思う。
でも今は、
「辞めたい」と言えた勇気を大切にしてあげたい。
繊細で、真面目で、人の気持ちをよく感じ取る息子が、
ちゃんと自分の気持ちを言葉にできた――
それだけで、すごい成長だと思っています。
