Ep3 ありのままの僕で、“最初の彼”に恋をした
こんにちは、ハルトです。
前回は、大学生・社会人時代に「男の人が好き。でも“そうじゃない自分”」になりたかった頃のことを綴りました。
今回は、初めてパートナーと呼べる存在ができたときのことをお話しします。
東京を離れて、地方での新しい生活
それは、僕が東京の生活に疲れて東京を出ようと決断し、地方に転職したときのことでした。
転職した地域は東京と違い人口も少なく、職場と暮らしの距離が近い、小さな街でした。
会社の同僚とは公私ともに仲が良く、彼との出会いもその職場でのことでした。
彼とは同じ部署ではありませんでしたが、転職先は企業規模が小さいため、部署が違ってもプロジェクト単位で仕事で関わることは多くありました。
また、僕が住んでいたのは会社が用意した社員寮でした。社員寮とはいっても、田舎にある一軒家を、数人の同僚と暮らしていました。
僕が入社した時、彼は長期休暇中だったので、最初の印象はぼんやりしていますが、「陽気な人」という印象が残っています。
彼との時間が増えていく中で
平日の日中は会社で顔を合わせ、退社後は寮のキッチンやリビングで会い話を交わしていました。土日には彼を含めた同僚たちとドライブに出かけたり、登山に行ったりして、一緒に過ごす時間が自然と増えていきました。
そして、いつの間にか、僕は彼に惹かれていました。マネージャーとしてチームを率いている姿、上司や社長にも自分の意見を伝えているところ、そして、登山や海外が好きなところ、僕と趣味が似ていて、一緒にいるのがとても自然だなと感じていました。また、彼のくしゃっとした時の笑顔も素敵でした。
ふたりきりの時間と、初めての感情
転職してから数ヶ月たったある日のことです。寮のリビングで、彼とふたりで映画を観ることになりました。他の同僚はたまたま外出中で、家の中には僕たちだけでした。
パソコンに映る映画を、別々のソファに寝転びながら観ていました。
すると映画の途中で、彼が指で、僕の額をなでてきたんです。
「え? これはどういう意味?」
男同士で、こんなふうに触れるってことは……相手も自分に興味があるっていうこと?脈あり?と、混乱しながらも、僕は彼の指に自分の指を絡めて答えました。
これまで、僕は頑張れば“普通”になれると信じて、女性を「好きになろう」と努力してきました。
でも、彼のことは、自然と好きになってしまった。
この胸の高鳴りが、本物だとすぐにわかりました。
自分を受け入れることの難しさ
とはいえ、僕は当時30歳でしたが、その時点でまだ自分がゲイであることを受け入れる覚悟はありませんでした。
それでも、彼と過ごす時間や温もりを感じる時に心から胸が躍ったのを覚えています。
彼と一緒にいると、嬉しいときは自然に笑えて、ふとした沈黙も居心地がよくて、相手からのスキンシップを自分のことを大切にしてくれることを強く感じていました。
そんなささやかな時間やふれあいが、どれだけ僕を満たしてくれていたのか、今までの自分では想像できなかったことでした。
好きな人と手をつなぐこと。ハグをすること。キスをすること。
隣にいてその人の温もりを感じること。
こんなにも心が満たされるものなんだと、初めて身をもって知りました。
恋の始まりと、その後
思い切って僕は彼に告白しました。
彼の反応は、僕だったら付き合いたいという風に返してくれて、交際がスタートしました。
交際してからは、夜はこっそり彼の部屋にいき、彼の温もりを感じながら眠りにつき朝を迎える日々。
休日は、周りの目を気にしながら週1は二人だけの時間をとって山に登ったり、旅行をしたり好きなものを楽しむ日々でした。
友達とではなく、自分が好きな大切な人とこんな日々を過ごすことが、こんなにも幸せだなんてと、強く感じる日々でした。
しかしながら、この恋は長くは続きませんでした。
この続きは、また次回お話しします。
当時の自分に伝えたいこと
僕が当時の自分に伝えたいことは、
自分が感じた胸の高鳴りや愛情、ドキドキの気持ちは大切にしてほしい。
自分を真剣に愛してくれる人が現れるから心配しなくて大丈夫、
自分が男性を好きになることを恐れないで。
将来がわからなくてもいい、まずは一歩を踏み出してみて。
ということです。
30歳と、自分がしたいと思った恋をするのには時間がかかりましたが、この恋愛を通じて、男性を好きという気持ちが自分の中にしっかりあるんだな、と感じました。
今回も、ここまで読んでくださってありがとうございます。
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