なぜ、わたしの言葉はパートナーに届かないんだろう?と感じたときに、本当に大切だったひとつのこと
静まり返った夜、ふと、孤独が胸にこみ上げてくる。
隣で眠るパートナーの穏やかな寝息とは裏腹に、私の心はさざ波だって荒れている。
「どうして、わかってくれないんだろう」
その言葉にならない問いが、冷たい霧のように部屋を満たしていく。愛しているはずなのに、一番近くにいるはずなのに、二人の間には音だけを通さない、分厚い壁があるような、そんな感覚。
自分の言葉は、嵐の海へと送り出す紙の小舟のようで。一艘一艘、心を込めて折り上げた想いも、あの人の無関心という大きな波に、あっけなく飲み込まれて消えていく。その繰り返しの中で、自分だけが空回りしているような、深い無力感を感じていました。
この記事は、パートナー関係を劇的に改善させる魔法のテクニックをお伝えするものではありません。
そうではなく、その長く暗い道の中で、私が見つけた「ほんの少しの、けれど確かな光」について、静かにお分かちするためのものです。
もし今、あなたが同じような暗闇の中にいるのなら。
この手紙が、あなたの心をそっと照らす小さな灯りになることを願っています。
1. 「どうして?」が作る、見えない壁
パートナーに対して「どうしてわかってくれないの?」と問い続けることは、実は無意識のうちに、二人の間に分厚く、冷たい壁を築いていく行為なのかもしれません。
その問いは、相手に向けたものであると同時に、自分自身の心を静かに蝕んでいくのです。
「私だけが、こんなに頑張っているのに」
「こんなに伝えているのに、どうして響かないんだろう」
「あの人には、私の痛みなんてわかりはしないんだ」
あなたも、こんな風に感じていませんか?
その問いは、一見するとコミュニケーションを求めているようで、その実、「あなたは私の期待に応えるべきだ」という、一方的な要求を内包しています。
期待しては、裏切られる。
その繰り返しの中で、心はどんどん疲弊し、諦めと失望が積み重なって、いつしかそれが「壁」の正体になっていくのです。
私が忘れられない、ある夜のこと
今でもはっきりと思い出せる夜があります。
パートナーの好きな料理を、時間をかけて丁寧につくった夜のこと。食卓についた彼から返ってきたのは、スマートフォンに目を落としたままの、気のない「ありがとう」の一言でした。
ここから先は

【不定期更新】ハシビロマガジン
買い切りマガジン ハシビロコウミョウの書いた有料記事はほぼ全て、こちらに入ります。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
