国際生物多様性の日に、チーターから“遺伝的多様性”を考える
5月22日は「国際生物多様性の日」。
少しだけ真面目な話を書いてみます。
毎年この日は、世界共通のテーマで、普及啓発イベントが開催されます。
今年のテーマは「Acting locally for global impact」(地域の一歩が、世界を動かす)
環境問題と言うと、社会的な問題。自分はどこか他人事のように感じてしまっている人が多いのではないでしょうか。
今回は、この記事を読んでくださっている方に自分事のように一緒に考えていただきたいと思います。
生物多様性とは
生物多様性をざっくりいうと、
さまざまな生き物が存在し、それぞれが関わり合いながら暮らしている状態のことです。
ただ、「種が存在していればいい」というわけではありません。
生物多様性は、大きく3つに分けられます。
遺伝的多様性
種の多様性
生態系の多様性
これらの多様性が保たれることで、生物多様性も維持されています。
今回は、その中の「遺伝的多様性」について少しまとめてみます。
遺伝的多様性
同じ種の動物でも、地域や個体によって少しずつ遺伝子が異なります。
こうした違いがあることで、病気や環境の変化に対して種全体として適応しやすくなります。
反対に、似た遺伝子ばかりの集団になると、病気などの影響を集団全体で受けやすくなり、生存能力が低下してしまうことがあります。

チーターの遺伝的多様性について
チーターといえば、最高時速100kmほどの世界最速の陸上動物。
名前を聞いたことがある人も多いと思います。
そんなチーターは、過去の大量絶滅を乗り越えて現在まで生き残ってきました。
しかし、その影響で遺伝的多様性が低い動物として知られています。
そのため、特定の病気が広がった際に集団全体が大きなダメージを受けやすく、近親交配による繁殖力の低下も問題になっています。
現在、野生のチーターは6517頭(IUCN, 2021)と報告されており、100年前と比べて約90%減少したとも言われています。
その背景には、遺伝的な問題に加えて、生息地の喪失や、人との衝突、密猟など様々な要因があります。
チーターを失わないために私たちは何ができるでしょうか。
正直、私自身もまだ知らないことばかりです。
でも、「かわいい」「かっこいい」だけじゃなく、その動物が置かれている現状まで知ろうとすることが、生物多様性を守る一歩になるのかもしれません。
「地域の一歩が、世界を動かす」というテーマの通り、まずは知ること、興味を持つことから皆さんと一緒に考えていきたいです。
