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#雪の味

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「雪の味」を読む 豊後杵築の古俳書

4,390円
著者
佐野 昌子
その他
田中道雄
発売日
2014年8月8日
ページ数
144
「雪の味」を読む 豊後杵築の古俳書

大分県杵築は、今も江戸時代の武家・商家の屋敷が多く残り、往時を偲ばせる城下町である。豊後杵築藩は小藩ながら、知的文化水準が高く、俳諧の文壇も盛んであったという。 この本は、同じ豊後の森藩武家、大藏家の土蔵から見つかった江戸時代の俳書である。表紙の文字が破れていて、「雪の」までしか判読できない。大藏氏の親友・佐野昌子氏は、本の解読を依頼され、苦心して読み進み「雪の味」という題名に辿りついた(佐野家は杵築藩の藩医の家柄であり、その屋敷は現在市によって保管され、観光スポットにもなっている)。 見事な御家流の字に魅せられるまま、ひと通り読み終えた頃、ようやくこの本の正体が判明した。江戸時代の京都の俳憎・蝶夢の門人、荒巻蘭里(杵築の豪商)の遺句を中心に編まれたものだったのである。蕪村がライバル視したという蝶夢は芭蕉研究で有名であり、多くの顕彰事業、伝記の執筆など、蝶夢なくして現在の芭蕉の名声はないといってよい。 「雪の味」は、その蝶夢の序文を筆頭に、全国の俳人仲間が句を寄せている。数々の文献に残るこの原本は国内に数冊のみ。解読されたものは一冊もない。 この内容もさることながら、御家流の字も美しい、貴重な芸術作品である本書を後世に残すべく、『蝶夢全集』の編者である佐賀大学名誉教授の田中道雄氏の協力を得、佐野氏は今回の刊行に踏み切った。 専門家はもとより、ぜひ一般の俳諧を愛する人々、江戸時代の庶民の文化・歴史に興味を持つ人々の目にも触れてもらいたい一冊である。

2026年8月13日 11:31時点

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