高野山の次の日、僕は京都で寝過ごしていた
一人旅に少し慣れてきた頃だったと思う。
瀬戸内の旅をきっかけに、
「またどこかへ行きたい」
と思うようになっていた。
次に向かったのは、高野山。
大阪難波から山岳列車に乗って向かった記憶がある。
街の景色が少しずつ山の色に変わっていく感じが、なんだか好きだった。
宿坊にも泊まった。
精進料理を食べ、朝のお勤めもした。
静かで、少し空気が張っていて、
普段の生活とは全然違う時間が流れていた。
奥之院にも参拝した。
やはり漂う空気は違った‥と思う💦
その時に地元の人から聞いた話が、今でもなぜか記憶に残っている。
「この辺は山が多くて米が取れんから、藁が貴重なんよ。だから、しめ縄の代わりに障子紙を使うところもある」
そんな話だったと思う。
細かい部分はもううろ覚えだけど、
旅先で聞いた言葉って、不思議と残る。
その日の夜は京都へ向かった。
予約していたのは、京都のゲストハウス「月光荘」。
……だったんだけど、
結局ほとんど寝なかった(笑)
隣の系列バーにふらっと入ったら、
そのまま朝4時頃まで、知らない人たちとずっと語っていた。
どんな話をしていたのかは、正直もうあまり覚えていない。
でも、
「この時間、終わってほしくないな」
みたいな感覚だけは残っている。
次の日は、金沢の21世紀美術館へ行く予定だった。
たしか、朝早いバスに乗った。
……そして普通に寝過ごした。
しかも、乗る方向を完全に間違えていたらしい。
途中で運転手さんに起こされて、
「お客さん、全然違う方向ですよ」
みたいな感じで降ろされた(笑)
あの時は恥ずかしかった。
でも、一人旅ってこういうことが結構ある。
誰も起こしてくれないし、
誰も確認してくれない。
自由だけど、
全部自分責任。
今思えば、
あの頃の旅はずっとそんな感じだった。
行き先を決めて、
人に会って、
失敗して、
また動く。
ちゃんとしていない旅だったと思う。
でも、知らない土地で、
知らない人と話して、
少しずつ「自分の動かし方」を覚えていった気がする。
京都タワーの温泉で二日酔いのままぼーっとしていた時間まで、今ではちゃんと旅の記憶になっている。
もし何か感じてもらえたら、スキやフォローをいただけると嬉しいです。
また次の旅の記憶も、少しずつ書いてみようと思います。
