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【#創作大賞感想】上品と滑稽の隙間から見る家族愛に注目!

本日2本目は青豆ノノさんの「バースプランX」の感想を書かせていただきます。

全人類必見、心と○○を揺さぶる出産エンターテイメント

と青豆ノノさんはサブタイトルで書かれておりますが。

こちらの作品、その言葉の通りに「出産エンターテイメント」に相応しい内容でした!生命の神秘までも、青豆ノノさんは上品と滑稽を見事にまとわせながら描ききったのです。こちらのお話の元となるものを以前、noteで読んではいるのに、ものずごく楽しませてもらいました!

これまでにも出産をエンターテイメント風に扱った物語はあり、かなり目にしています。

妊婦に振り回される人々
逆に周囲に振り回される妊婦

この作品でも、妊婦である主人公は意味不明な「ならわし」に振り回されはします。最初の方は見ていて気の毒にも感じました。しかし、これまでのものとは決定的に違うものが今作にはあるのです。

痛みに対する描き方

これが違います。うわーとなり、新たな知識を得てしまった私は、それについてここで語りたい気持ちが膨れ上がっておりますが、語りません。

だって、直接読んで感じてもらいたいんですもの。その方が絶対、面白いです。実際に読んで感じてください。現実に起こりそうで起こらないもの、それが「ノノの世界」なのです。


青豆ノノさんの投稿通知に気づくと、私はすぐに読みにいきます。作品に共通する「上品な滑稽さ」にハマっているからです。私が少々苦手な男女の艶話も彼女の「上品な滑稽さ」にかかれば、上質で読みやすい文章に仕上がります。

この作品もそうでした。際どいかと思うとそうでなく、不穏かと思うと滑稽で、人間の面白さがきっちり描かれているのです。ノノさんならではの空気を思い切り堪能させていただきました。

実際にあった奇妙な出産方法を描くことで、周囲の人々の内面をしっかりと切り取り、切実な悩みをユーモラスな形で解決するノノさん。最後の最後で、主人公が心の奥底に抱き続けていた「わだかまり」を解いてくれました。

思わず涙してしまう主人公の過去は、ごくありふれた日常の小さな幸せとして描かれます。幼い子どものちょっとした仕草、あまりに純粋すぎるその姿に不意打ちをくらい、思わず涙しました。過去の呪縛から解き放たれ、今の家族と築き上げていく主人公の幸せを描き、ノノさんは読者の不安を見事に払拭します。

全ての夫婦が穏やかな愛で包まれますように。
笑いを伴う世界であり続けますように。

家族愛について静かに考えたくなる小説です。