【#シロクマ文芸部 1月②】雪だるま
シロクマ文芸部の1カ月の全お題を使って一つの物語を作っています。レギュラー部員は月初めにお題を全部教えてもらえるので思いつきました。今年で3年目の挑戦となります。
第1回目は20字小説、2回目以降は文字数制限のないお話というスタイルで毎月挑戦中です。
第1回目はこちら👇
雪だるまがしゃべった……?
お正月にたっぷり休んだはずなのに。まだ熱、あったっけ?
「なにを間抜けな顔してるんだよ」
呆れた風に喋り続ける雪だるま。
「約束を忘れたのか?」
「え?約束?」
「垂らした鼻と共に忘れたなんてことは
……ないよな?」
雪だるまにすごまれた!
「あのう……あなたを作ったのは……?」
「ええっ!覚えてないのぉぉ!」
ショックを受ける雪だるまを初めて見たと、見惚れていると、
「うっうっ…忘れられて悲しい」
ぽたぽたと雪だるまが涙を流す。すると、流れる涙にそって雪が溶けはじめたではないか!
「うわわっ!顔がっ!」
僕は慌ててそこら中の雪をかき集め、
雪だるまの顔に押しつける。
「お前……優しいな……」
顔の修復が終わったところで、
雪だるまが笑った。
呆れたり、すごんだり。
雪だるまにこんなに表情があるなんてと考えていたら、雪だるまと目があった。
「で、思い出したか?約束」
真剣な顔で再び言われ、僕は戸惑う。
「あの……覚えてナイデス……」
「ええー!そんなああ!」
大粒の涙を流しはじめるものだから、
僕は慌てて雪をかき集めなければならなかった。
雪だるま、涙はあったかかったんだ。
(つづく)
小牧幸助部長、来週もよろしくお願いします!
