顔文字を画像生成AIに食べさせたら、彼女たちはどんな顔をするのか|おはようカノジョ #190
はじめに
「おはようカノジョ」は、AIイラストの彼女が毎朝7:30にいってらっしゃいを言ってくれるXアカウント。生成AIを使った個人開発の開発日記を毎日書いている。
ミナト汐さんの記事を読んでいると、いつも面白い。
完成したイラストだけではなく、どんなところを意識したのか、どこを工夫したのか、どんなふうに見せようとしたのか。
そういう制作の裏側が見える。
AIイラストは、完成した一枚だけを見るのも楽しいけれど、そこに至るまでの視点や判断を読むと、また別の面白さがある。
ただ、ミナトさんの記事を読み始めてから、ずっと気になっていたことがある。
顔文字だ。
めっちゃたくさん顔文字が出てくる。
本文の中に、当たり前のように顔文字がいる。しかも、ただの飾りではなく、文章の横で小さく表情を作っている。
そこで思った。
ミナトさんの記事に出てくる顔文字を集めたら、どんな顔が揃うんだろう。
さらに思った。
顔文字をそのまま画像生成AIに渡したら、どんなイラストが生まれるんだろう。
そして、もうひとつ思った。
おはようカノジョのキャラクター画像と一緒に顔文字を渡したら、彼女たちはどんな表情になるんだろう。
というわけで今回は、かなりくだらないけれど、妙に気になる実験をする。
でも、こういう一見どうでもよさそうな実験ほど、あとで変なところに効いてくる。
まずは顔文字図鑑を作ってみた
まず、ミナトさんの記事に登場する顔文字を洗い出してみた。
その結果をもとに作ったのが、こちら。

同じ「笑顔」でも、ひとつひとつ表情が違う。
顔文字を並べてみると、かなり面白い。
同じ「笑顔」でも、まるい目でにこっとしているもの、目を細めて穏やかに笑っているもの、びっくりしているようなもの、猫っぽいもの、泣いているもの。
顔文字って、思ったより表情の情報量が多い。
文章の中ではさらっと流して読んでいたけれど、改めて並べると、これはもう小さな表情のコレクションだった。
顔文字は、文章の横に置かれたミニイラストなのかもしれない。
なら、画像生成AIはこれをどう読むのか。
実験1:顔文字だけを画像に変換してみる
まずはシンプルにやってみた。
プロンプトはこれだけ。
以下の顔文字を画像に変換してください。
余計な条件は足さない。
最初は「人物の表情として解釈して」「顔文字そのものを文字として描かない」みたいな条件も考えた。でも、それを入れると、こちらがAIを誘導しすぎてしまう。
今回は実験なので、顔文字だけを渡したときにAIがどう解釈するのかを見たい。
だから、プロンプトは最低限にした。
No.1|(๑╹ω╹๑ )

顔文字の「まるくて無害なかわいさ」が人物の表情に翻訳された。
まずは、いちばん代表っぽい顔文字から。
結果は、かなり素直だった。
大きく丸い目。小さく開いた口。ほんのり赤い頬。全体的に、もちっとした可愛さがある。
顔文字の形をそのまま再現したというより、`(๑╹ω╹๑ )` が持っている「まるくて無害なかわいさ」を、AIが人物の表情に翻訳した感じがある。
これはかなり成功。
顔文字は、ちゃんと表情プロンプトになるのかもしれない。
No.2|(´꒳`)

力の抜けた安心感に近い。
こちらは、目を細めた穏やかな表情になった。
`(๑╹ω╹๑ )` が、ぱっと開いた可愛さだとすると、`(´꒳`)` は、力の抜けた安心感に近い。
AIはこの顔文字を、元気な笑顔ではなく、静かな微笑みとして解釈したように見える。
顔文字の違いが、ちゃんと表情の違いとして出ている。
No.3|(゚▽゚)

「わあっ」と声が出そうな、明るく驚いたような笑顔になった。
これはかなり分かりやすかった。
目が開いて、口も大きく開いて、明るく驚いたような笑顔になった。
`(゚▽゚)` は、顔文字として見てもテンションが高い。AIもそこをかなり素直に拾って、「わあっ」と声が出そうな表情に変換していた。
顔文字の形というより、顔文字が持つテンションの高さが絵になっている。
No.4|(ㅅ •͈ᴗ•͈)

`ㅅ` の部分が手を合わせる仕草として読まれ、顔だけでなくポーズまで出た。
ここから少し面白くなった。
この顔文字は、顔だけではなく、`ㅅ` の部分が手を合わせているようにも見える。
生成結果を見ると、AIはそこをかなり拾っていた。ただの笑顔ではなく、口元に手を添えるような、控えめでかわいい仕草が入った。
つまりAIは、顔文字を顔のパーツだけとして読んでいるわけではなさそうだ。
顔文字の中にある「仕草っぽさ」まで、画像に変換している。
顔文字は、表情だけではなく、ポーズの種にもなるらしい。
No.5|(๑>◡<๑)

目が閉じるより先に、喜びのテンションが全体に出た。
これは少し予想と違った。
`> <` が入っているので、目をぎゅっと閉じた笑顔になるかと思っていた。でも、生成された画像では目は閉じなかった。
その代わり、両手をぎゅっと握ったり、口を大きく開けたり、全体のテンションがかなり高くなった。
AIは `> <` を「閉じた目」として厳密に読むよりも、「嬉しい」「テンションが高い」「喜びが強い」という感情として読んだのかもしれない。
顔文字の形よりも、感情の方向が優先されることがある。
No.6|(ฅ́˘ฅ̀)♡

顔文字はもう小さなキャラクター設定だった。
これはかなり強かった。
猫耳が出た。
`ฅ` は猫の手っぽい記号、`˘` は目を閉じているような記号、最後にハート。その情報量を、AIはかなり素直に猫っぽい女の子へ変換した。
顔だけではなく、猫耳、猫手、ハート、甘えた雰囲気まで出てきた。
ここまでくると、顔文字はもう顔ではない。
小さなキャラクター設定だ。
No.7|(;ω;)

泣き顔は感情が強いぶん、画像でも差がはっきり出る。
ちゃんと泣いた。
これはかなり分かりやすい結果だった。涙、しょんぼりした目元、困ったような口。顔文字の中にある涙の記号と、`ω` の口元が、泣き顔としてかなり素直に出た。
笑顔系ばかりだと似た結果になりがちだけれど、泣き顔のように感情が強い顔文字は、画像でもはっきり差が出る。
No.8|(ΦωΦ)

いたずらっぽい雰囲気が強い。
最後は猫目。
もっと露骨に猫目になるかと思ったけれど、結果は「ちょい猫目」くらいだった。ただし、猫耳や口元、いたずらっぽい雰囲気はかなり出た。
ここでもAIは、顔文字をそのまま再現するというより、「猫っぽい」「少し怪しい」「いたずらっぽい」という空気に変換しているように見える。
顔文字だけを画像にして分かったこと
顔文字だけを画像に変換してみると、AIは記号をそのまま写すわけではなかった。
顔文字の形を読む。でも、それ以上に、雰囲気を読む。
まるい目は、丸い目になることもある。涙は、涙になることが多い。猫っぽい記号は、猫耳や猫手になることもある。
ただし、`(๑>◡<๑)` のように、目を閉じると思った顔文字が「テンションの高い喜び」として解釈されることもある。
顔文字は、AIにとって、表情そのものというより、感情と仕草の圧縮データなのかもしれない。
実験2:顔文字をおはカノに混ぜてみる
ここからが本番。
顔文字だけでも、けっこう表情が出ることは分かった。では、おはようカノジョのキャラクター画像を参照させたうえで顔文字を渡すとどうなるのか。
キャラクターの個性は残るのか。それとも、顔文字に引っ張られて崩れるのか。
まずは、かなりシンプルに試した。
添付画像のキャラクターを使って、以下の顔文字を画像に変換してください。
結果、最初に試した月子が、いきなり少し崩れた。
月子 × (ㅅ •͈ᴗ•͈)

外見は残っているが、知的でしっかり者の雰囲気が薄くなった。
黒髪、眼鏡、白シャツ。外見の要素は残っている。
でも、雰囲気がかなり変わった。知的でしっかり者の月子というより、「お願い上手な後輩」みたいになった。顔文字の `ㅅ` が、両手を合わせる仕草として強く出たのだと思う。
これはこれでかわいい。でも、月子らしさは少し薄くなった。
つまり、顔文字が強すぎると、キャラクターの性格まで上書きしてしまうことがある。
そこで、プロンプトを少しだけ変えた。
添付画像のキャラクターらしさを残したまま、以下の顔文字を画像に変換してください。

月子らしい知的な雰囲気は残したまま、仕草だけが控えめに入った。
今度は、かなり落ち着いた。月子らしい知的な雰囲気を残したまま、両手を合わせる仕草だけが控えめに入った。
顔文字がキャラを上書きするのではなく、表情の味付けになった感じがある。
この一文の差は大きい。
「キャラクターを使う」だけだと、顔文字が勝つ。
「キャラクターらしさを残す」と、顔文字は混ざる。
陽 × (゚▽゚)

顔文字の方向性とキャラ性が一致して、陽らしさが増幅された。
これは予想通りだった。
`(゚▽゚)` の開いた目と口、明るい驚き、元気なテンション。全部、陽のキャラ性と同じ方向を向いている。
結果として、陽らしさが壊れるどころかむしろ増幅された。口を大きく開けて、手をぱっと広げて、今にも「おはよー!」と言いそうな感じになった。
顔文字がキャラを強化した例だ。
凛華 × (ΦωΦ)

ツンとした雰囲気と猫っぽさが相性よく混ざり、キャラ拡張になった。
これはかなり良かった。
凛華に `(ΦωΦ)` を当てると、猫っぽい口元と少しいたずらっぽい目元が出た。さらに、猫の真似をしているような手の仕草まで入った。
ただの猫化ではない。凛華が、ちょっと得意げに猫の真似をしている。
もともとのツンとした雰囲気と、顔文字の猫っぽさがかなり相性よく混ざった。
キャラ崩壊ではなく、キャラ拡張に近い。
まひる × (´꒳`)

週末のゆるさや安心感が穏やかに強まった。
まひるには `(´꒳`)` を当てた。
結果、デレデレまひるになった。でも、これはかなり自然だった。
まひるの持っている、週末のゆるさ、眠たげな空気、距離の近さ。そこに `(´꒳`)` の穏やかな笑顔が乗った。
陽が「元気の増幅」なら、まひるは「安心感の増幅」だった。
顔文字がキャラを壊さず、もともと持っている空気をやわらかく強めている。
しずく × (;ω;)

ちゃんと泣いた。ただ、しずく本来の落ち着きより少し幼く見えた。
しずくには泣き顔の `(;ω;)` を当てた。
結果、ちゃんと泣いた。涙も出たし、しょんぼりした目元も出た。
ただ、少しだけ幼く見えた。しずく本来の静かな包容力よりも、守ってあげたくなる弱さが前に出た感じがある。
強い感情を持つ顔文字は、表情だけではなく、年齢感や空気感まで変えてしまうのかもしれない。
泣き顔はハマる。でも、キャラの落ち着きまで少し揺れる。
日和 × (ฅ́˘ฅ̀)♡

凛華の猫っぽさとは方向が違い、癒しに甘えが混ざった。
日和には猫手とハートの顔文字を当てた。
結果、やっぱり猫手になった。ただし、凛華の猫っぽさとは違う。
凛華は、いたずらや挑発に近かった。日和は、癒しに甘えが混ざった感じだった。三つ編みや穏やかな雰囲気は残っているが、両手の猫手とハートのせいで、少しだけあざとい日和になった。
同じ猫系でも、キャラによって方向が変わる。
るな × (๑>◡<๑)

顔文字単体では出なかった閉じ目の笑顔が、るなのキャラ性と混ざることで出た。
最後は、るな。
顔文字だけで生成したとき、`(๑>◡<๑)` は目を閉じなかった。でも、るなに当てたら閉じた。
これはかなり面白かった。るなの元気さと `(๑>◡<๑)` の全力の喜びが噛み合ったことで、今度はちゃんと閉じ目の笑顔になったのかもしれない。
顔文字単体では、AIは「喜びの雰囲気」を優先した。でも、キャラ参照ありでは、そのキャラの性格と混ざることで、顔文字の形までうまく馴染んだ。
今回の中でも、かなりきれいな成功例だった。
顔文字はキャラを壊すのか、強くするのか
今回の実験で分かったのは、顔文字は思ったより強い、ということだった。
ただ表情を少し変えるだけではない。
手を合わせる。猫手になる。涙が出る。口元が変わる。キャラの年齢感まで少し揺れる。
顔文字は、表情だけではなく、仕草や空気まで引っ張ってくる。
そして、キャラとの相性によって結果が変わる。
顔文字とキャラ性が同じ方向を向いていると、陽やるなのようにキャラが強化される。
顔文字がキャラの別の一面にうまく噛み合うと、凛華のようにキャラ拡張になる。
顔文字の感情が強すぎると、月子やしずくのように、少しキャラ性が揺れることもある。
つまり、顔文字は小さいけれど、かなり強いプロンプトだった。
おわりに
最初は、ミナトさんの記事に顔文字が多いなと思っただけだった。
でも、集めてみると、顔文字はただの飾りではなかった。文章の横で、小さく表情を作っていた。
そして、それをAIに渡すと、ちゃんとイラストの表情や仕草に変わった。
顔文字は、感情の圧縮データだった。
文章に添えられた小さな記号が、AIの中では表情になり、ポーズになり、キャラクターの空気まで変えていく。
阿呆みたいな実験だったけれど、やってみると意外と発見があった。
ミナトさんの記事に顔文字がたくさん出てくるのは、ただ賑やかにするためだけではないのかもしれない。その顔文字たちは、文章の横で、ずっと小さく笑ったり、驚いたり、泣いたりしていた。
今回は、その小さな顔たちを、AIに少しだけ大きく描いてもらった。
関連記事
小さな違和感を拾って、試して、形にしてみる。
今回の顔文字実験も、そんな制作ログのひとつだった。
IT・Web業界で新しい挑戦を探すなら、
求人サイトGreenも、その一歩を後押しする選択肢になる。
PR|転職サイトGreenを応援しています
👉「おはようカノジョ」は @ohayo_kanojo で毎朝7:30に投稿しています
#やってみた #つくってみた #AI活用事例 #AI活用法 #画像生成AI #ChatGPT部 #AIでやってみた #コラム #エッセイ #学びの記録 #学び続ける #気づきの記録 #記事作成 #今日のコラム #実験 #キャラクター #表現力 #note運用記 #つくってみた・やってみた #画像生成AI活用 #日々試行錯誤 #ChatGPTCreativeClub #AIイラストアイラ #アカリウム
