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【H×H考察】イルミは実はタイマンに弱い? 操作系能力者が抱える致命的な弱点

HUNTER×HUNTERでも屈指の不気味さを持つイルミ=ゾルディック。

ゾルディック家の長男であり、プロの殺し屋。

ヒソカからも実力を高く評価されており、間違いなく作中でも上位クラスの念能力者だろう。

しかし、イルミの戦い方を改めて考えてみると、一つ気になることがある。

この男、何もない場所での純粋なタイマンになったらどう戦うのだろう?

今回はイルミの強さを疑うというより、

「操作系能力者としてのイルミには、どんな弱点があるのか?」

という視点から考えてみたい。


◆ イルミの強さは「真正面から殴り合う強さ」ではない


イルミの能力といえば、やはり針。

人間に針を刺して操ったり、自分の顔を変えたりと、その応用範囲は非常に広い。

選挙編では多数の人間を「針人間」にして利用していた。

これが市街地なら恐ろしい。

周囲に人間がいればいるほど、イルミが利用できる駒も増えていく。

本人を直接狙おうとしても、その前に大量の針人間が襲ってくる。

ヒソカ対クロロ戦でクロロが大量の観客を利用したように、数そのものを武器にすることもできるだろう。

だが――。

逆に考えてみたい。

周囲に誰もいなかったら?


◆ 荒野でウヴォーギンと戦ったらどうなる?


分かりやすい例として、クラピカとウヴォーギンが戦ったような荒野を考えてみる。

周囲には人間がいない。

操れる一般人もいない。

隠れる場所もほとんどない。

そこでイルミとウヴォーギンが一対一で向かい合ったらどうなるだろう。

ウヴォーギンは強化系を極めた、真正面からの戦闘に非常に強いタイプ。

攻撃力、防御力、身体能力のすべてが高い。

対するイルミは操作系。

もちろんイルミ自身もゾルディック家で鍛えられているため、基礎的な身体能力は相当高いはずだ。

しかし、ウヴォーのような強化系の怪物を相手に、純粋な殴り合いをするのは得策ではない。

では針を刺せばいいのか?

ここにも問題がある。

そもそもウヴォーに針を刺せるのか?

操作系には「条件を満たせば勝ち」という強さがある一方、その条件を満たすまでが問題になる。

相手が格下ならともかく、強化系の上位能力者へ接近し、確実に針を刺すとなれば簡単ではないだろう。

つまりイルミは、

能力が決まれば非常に強いが、その状況を作れない戦場では強みを発揮しにくい

可能性がある。


切り札

◆ シャルナークには「自動操作モード」があった


ここで比較したくなるのが、同じ操作系だったシャルナークだ。

シャルナークもアンテナを相手に刺し、携帯電話で操作する能力を持っていた。

しかし彼には、タイマンで追い込まれた時の切り札があった。

自分自身にアンテナを刺して自動操作するモードだ。

本人にはその間の記憶が残らない代わりに、自分の肉体を限界以上に動かす。

これはある意味、

「操作する相手がいないなら自分を操作すればいい」

という、操作系能力者の弱点を補う方法にも見える。

ではイルミには、同じような能力がないのだろうか。

イルミも自分自身へ針を刺し、顔や身体を変化させている。

ならば、まだ作中で見せていないだけで、

自分自身を操作する戦闘用の奥の手

を持っていても不思議ではない。

イルミほどのプロの殺し屋なら、自分の能力が使いにくい状況について何も考えていないとは思いにくい。


操れる奴らがいない!


◆ イルミをヂートゥの念空間に閉じ込めたら?


イルミの能力を考えるうえで、面白い仮想戦がある。

イルミがヂートゥの念空間に閉じ込められたらどうなるのか?

ヂートゥの能力は、相手を特殊な念空間へ連れ込み、鬼ごっこを強制するものだった。

解除するためにはヂートゥにタッチしなければならない。

しかしヂートゥは圧倒的に速い。

ここにイルミを入れてみる。

周囲に一般人はいない。

当然、針人間も作れない。

そして相手は簡単には触れられないほど速い。

これはイルミにとって、かなり嫌な状況なのではないだろうか。

針を刺して操作しようにも、まずヂートゥへ接近しなければならない。

大量の人間を利用して逃げ道を塞ぐこともできない。

単純な身体能力だけで追いかければ、ヂートゥの得意分野に付き合うことになる。

ではイルミは詰むのか?

おそらく、そう簡単でもない。


◆ イルミなら「ヂートゥ自身」を利用するかもしれない


ヂートゥには大きな弱点がある。

性格だ。

圧倒的なスピードを持っている一方で、非常に単純で、挑発にも乗りやすい。

モラウもヂートゥの性格を利用して攻略している。

そしてイルミは、人間の心理を利用することに長けた人物だ。

だとすれば、イルミはヂートゥを走って追いかける必要などないのかもしれない。

挑発する。

興味を持たせる。

わざと隙を見せる。

そして、

ヂートゥの方から近づいてくる状況を作る。

接近した瞬間に針を刺すことができれば、一気に形勢が変わる可能性もある。

これはある意味、イルミらしい戦い方だ。

身体能力で追いつけないなら、

相手の心理を操作して、自分から射程圏内へ入らせればいい。

イルミの本当の怖さは、こういう部分なのかもしれない。


◆ イルミは「タイマンに弱い」のか?


ここまで考えると、

「イルミはタイマンに弱い」

と言い切るのは少し違う気がする。

正確には、

真正面からの殴り合いをする必要がないように戦うタイプ

なのではないだろうか。

強化系能力者のように、

「正面から来い」

という戦い方をする必要がない。

人間がいるなら利用する。

地形が使えるなら利用する。

相手の性格に穴があるなら利用する。

必要なら変装する。

事前に準備できるなら、当然準備する。

そして条件が整ったところで針を刺す。

プロの殺し屋なのだから、わざわざ相手の得意なルールで戦う理由などない。


◆ イルミの戦いは「戦闘開始」の前から始まっている?


クラピカ対ウヴォーギンのように、

何もない荒野へ二人を連れて行き、

「それでは戦ってください」

と突然始めれば、イルミにとって不利な相手は確実にいると思う。

特に真正面からの戦闘能力に特化した強化系は相性が悪そうだ。

だが実戦では、イルミ自身がそんな状況を選ぶだろうか。

おそらく選ばない。

相手を調べる。

周囲の人間を利用する。

逃げ道を作る。

罠を仕込む。

そして自分が有利な状況になってから動く。

そう考えると、イルミという能力者を単純なタイマン性能だけで評価すること自体が間違っているのかもしれない。

イルミの戦闘は、相手と向かい合った瞬間に始まるのではない。

そのずっと前から始まっている。

もしイルミに、シャルナークの自動操作モードのような「自分自身を操作する切り札」まで存在するとしたら――。

我々はまだ、

イルミ=ゾルディックの本当の戦闘能力をほとんど見ていないのかもしれない。

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