もったいないお化け。働きアリの語る怪談昔話~第六之表話~見えるおばけ。
もったいない。
もったいない。
残してしまうのはもったいない。
物を捨てるのはもったいない。
もったいない事ばかりしてると、もったいないお化けが出てくるよ。
物には命が宿る。
物を粗末に扱うとバチが当たる。
子供の頃からずっと言われている。
大人になっても、不思議と頭に残っている。
もったいないお化けは、あちこちにいる。
家にもいる。
近所にもいる。
会社にもいる。
会社というのは、ムダな物が多い。
余ってしまった材料
出荷できなくなってしまった製品
使わなくなってしまった機材
働かなくなってしまった従業員
そこら中に、もったいないお化けがいる。
このお化け、やっかいなヤツなのだ。
このもったいないお化けは、みんなの目に見えてしまっている。
作業をする度に、みんなの目に見える。
捨てようとすると、みんなの目に見える。
ゴミ箱に入ってると、みんなの目に見える。
気になってしまう。
みんなの目に見えているのだから。
だから、残す。
だから、捨てない。
だから、放置する。
この残して、捨てないで、放置してある製品はいつ出荷されるんですか?
そうですか、わからないんですか。
みんなの目に見えているお化けと、私の目に見えているお化けは違うお化けなんですね。
私に見えているお化けはこう言っている。
余った材料で作ったものは、お金がもったいない。(作るのにかかる光熱費はいくら?)
出荷できなくなった製品は、お金がもったいない。(作るのにかかった人件費と材料費はいくら?)
置いたままの出荷されない製品は、お金がもったいない。(維持費は?場所代はいくら?)
物を捨てて、もったいないお化け。
お金を捨てて、もったいないお化け。
このお化け同士は仲良くする事が出来ない。
物を捨ててはいけないのではない。
物を捨てる事、お金を捨てる事。
この2つを比べなければいけない。
お金を捨てないで、物を捨てたほうが良いケースもある。
いつお金になるかわからない物を持ってしまうと、そのわからないものにまた多くのお金を取られてしまう。
物を捨てる事が、結果的にお金を捨てない事にもなるのだ。
このおばけは、目に見えるおばけ。
もったいない。
もったいない。
もったいない。
働きアリは考える。
今日も考える。
もったいないお化けは、もう一匹いるよ。
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