007_働く方改革:「万能フード」幻想の終焉vol.1_腸活編 #腸活#腸内フローラ
【要約】 テレビやSNSの腸活フードが効かないのはなぜ? 善玉・悪玉菌という古い常識を捨て、あなたの腸に潜む「日和見菌」の本当の働きと、太りやすさの指標「F/B比の限界」を解説。「万能フード幻想」を卒業し、自分だけの腸活を始めるための基本を知ろう。
「デブ菌」を減らせば痩せる?「善玉菌」を増やせば健康になる?
テレビやSNSで話題になった「最強の腸活フード」を試したのに、あなたのお腹にはなぜか効かなかった。それは、あなたの腸活が間違っているわけではありません。
私は、働く方改革noteで一貫して訴え続けてきました。それは、「万人に効く魔法のツールなど、この世に存在しない」ということです。
どこの会社でも使える万能な人事ツールがないのと同じで、あなたの腸内環境を劇的に変える「神の食べ物」も存在しません。両親や親戚が「これが身体に良いから飲みなさい!」などと言われた経験、どなたもあるのではないでしょうか?効果があった試しなんて、めったにない(完全否定はしませんが)。
答えは、誰かやどこかの情報の中にあるのではなく、すべてあなたの足元、あなた自身の身体の中にあるからです。
※痩せている人に多い菌はいますよ。
腸活の常識を疑う:「善玉菌」と「悪玉菌」という単純な誤解
さて、ここでひとつ、あなたの中に深く根付いた腸活の常識を疑ってみましょう。
あなたはこれまで、腸内細菌を「善玉菌」「悪玉菌」「日和見(ひよりみ)菌」の3種類で教わってきたはずです。
✅善玉菌:身体に良いことをしてくれる菌
✅悪玉菌:身体に悪いことをする菌
✅日和見菌:優勢な方に味方する菌
とても分かりやすいですよね。でも、この分類、実は「あまりにも単純化しすぎた誤解」なんです。
あなたの腸内に住む細菌は、全部で100兆個。その種類は1,000種類以上いると言われています。そして、この中で「善玉菌」や「悪玉菌」と呼ばれる菌は、実はごく一部にすぎません。
ほとんどの菌は、どちらにもつかない「日和見菌」です。そして最も大切なポイントは、この日和見菌の働きは「環境次第で変わる」ということ。
日和見菌は、身体のバランスが良い時は「善玉」のように働き、食生活が乱れて腸内環境が悪化すると「悪玉」のように悪さをする。要するに、腸内細菌の世界は、善悪ではっきり分けられる敵と味方ではなく、「仲良しグループ」のようなものです。大切なのは、特定の菌の「絶対的な数」ではなく、グループ全体でうまくやっているかという「多様性」と「バランス」なのです。
【補足】腸内細菌の種類と、人それぞれ感
次回の記事で主に説明しますが、腸内細菌叢検査の結果の一部を示します。
A~Fさんの6人の腸内細菌各種の比率を表していますが、同じ人はいませんよね。

このように、一人一人の腸の中に居る菌は全然違います。この菌のバリエーションの中に、スーパーフードAを餌として与えたとしても、使える菌が居ない腸内環境では、全く役に立ちません。
例えば、小学校のクラスに、スーパー遊具である「野球のグローブとボール」を提供したとしましょう。野球に興味がある子、男子女子、右利き/左利きといったように一つのグローブとボールでは遊べる子は限られます。全員分強制的に配られたとしても、役に立たず使用されませんよね。
そう、クラスの友達のように、皆さんの腸の中に居る菌と、隣の人のおなかに居る菌は全然違うのです。
「デブ菌」を減らす≠痩せる、という真実
さらに、巷で大流行した「デブ菌(太りやすい菌)」と「痩せ菌(太りにくい菌)」という言葉。これも、あなたを立ち止まらせるための単純化されたメッセージでした。
かつて、科学の世界でもF/B比(ファーミキューテス門とバクテロイデテス門の比率)が、肥満の傾向を示す指標として注目されました。たしかに、太ったマウスではファーミキューテス門の菌の割合が高いというデータはありました。
しかし、その後の研究で、この単純な比率論は崩壊しています。残念ながら、センセーショナルな側面だけが広まり、その後の科学的な更新情報が広く伝わらないことは珍しくありません。
特に私たち日本人の腸内環境では、F/B比だけでは肥満を判断できないことが分かってきました。それどころか、かつてデブ菌のグループ(ファーミキューテス門)に分類されていた菌の中にも、Blautia(ブラウティア)属のように内臓脂肪を減らす働きがある「いいやつ」がいることが判明しているのです。
腸内環境は、あなたが思っているよりずっと複雑で、「この食品を食べれば、この菌が増えて、必ず痩せる!」という単純な図式では語れません。
あなたの腸活が効かなかったのは、あなたの努力不足ではなく、「万能フード」という幻想を信じてしまったからです。
では、一体どうすれば、自分に合った「最強の腸活」を見つけられるのでしょうか?
次のパートでは、あなたの腸内環境に「型」があるという科学的な事実(エンテロタイプ)と、それを知るための高額な検査の現実について、深く掘り下げていきます。
『シリーズ予告:高額検査なしで答えを見つける旅』
この記事は、【働く方改革:腸活編】「万能フード」幻想の終焉という全3部のシリーズでお届けしています。
第1部では、デブ菌・痩せ菌といった「古い常識の誤解」を打ち破りました。
続く第2部では、腸内細菌の「型」(エンテロタイプ)という科学的事実と、それを知るための高額な検査の現実について掘り下げます。腸活の答えを見つけるには「金が必要なのか?」という究極の問いに迫ります。
そして、最終の第3部で、私が高額な検査に頼らず、過敏性腸症候群のような症状から脱却した「お金をかけずに自分だけの最適解を見つける方法」を具体的に公開します。
ぜひ、次回の【科学編】にもご期待ください。
【参考ページ】
【参考文献】
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0188440917302321

#万能フード幻想 #働く方改革 #腸活の誤解 #デブ菌痩せ菌 #善玉菌悪玉菌 #日和見菌 #FB比 #ブラウティア #腸内細菌叢 #中学生にもわかる #ダイエット失敗 #自己肯定感 #個別最適化 #腸活の基本 #健康哲学 #note #働き方改革 #腸活 #健康 #便通改善
