Charactical Design~はじめに~
‘’子育てという「解けない問い」に、別のアプローチを’’
子育てとは、おそらく人類にとって最も古く、そして最も「解けない問い」の一つなのでしょう。
我が子を腕に抱いたあの日から、私たちの日常は、深く、そして計り知れないほどの「愛情」と「責任」によって彩られるようになりました。その小さな寝顔に安らぎを覚え、屈託のない笑顔に救われ、昨日までできなかったことが出来るようになった成長に、言葉にできないほどの喜びを感じる。それは、子育てが与えてくれる、何にも代えがたい光です。
しかし同時に、私たちは常に手探りで、暗闇の中を進んでいるような感覚にも苛まれます。
インターネットを開けば、「正しい子育て」に関する無数の情報が洪水のように押し寄せ、SNSを覗けば、理想的に見える家庭の姿が目に飛び込んでくる。溢れる情報の中で、私たちは知らず知らずのうちに「こうあるべきだ」という見えないプレッシャーに晒され、「自分は良い親なのだろうか」という終わりのない自問自答を繰り返してはいないでしょうか。
「愛情さえあれば、きっと大丈夫」
私たちはそう信じ、我が子に全身全霊で向き合います。しかし、現実はどうでしょう。愛情があるはずなのに、なぜか気持ちがすれ違う。良かれと思ってかけた言葉が、かえって子供を傷つけてしまう。何度言い聞かせても、同じ問題でぶつかってしまう。
もしかしたら、問題の本質はそこにあるのかもしれません。私たちは、「愛情があるからこそ」、深く悩んでしまうのです。愛しているからこそ、相手を理解したいと必死になり、その想いが届かないことにもどかしさを感じ、時には絶望さえしてしまうのです。
もし、その「愛情」という名のエネルギーを、もっと的確に、もっと効果的に、子供の心に届けるための「方法」があるとしたら?
本書は、その「愛情」という全ての土台を何よりも尊重した上で、これまで感覚や経験則に頼りがちだった子育ての世界に、「才能」という客観的な視点を取り入れ、親子の関係性をより良くデザインするための、新しい「ツール」を提案するものです。
これは、あなたの子育てを否定したり、誰かのやり方を押し付けたりするものでは決してありません。あなたと、そしてあなたのお子さんが、生まれながらに持っている「才能」という名の設計図を読み解き、無用な衝突を減らし、お互いの素晴らしい部分を最大限に引き出すための、いわば「家族の取扱説明書」です。
さあ、ページをめくり、あなたとお子さんの物語を、読み解く旅を始めましょう。
