発達っ子育児で「もう限界」と思った日に読んでほしい話
6月の終わりに、同じ悩みを抱える親御さんへ届けたいこと
「もう無理かもしれない」
そう思ったこと、ありますか。
娘が学校に行けなくなって、毎日が非常事態みたいだった頃。息子の癇癪が続いて、夜中に一人で泣いていた夜。夫は家にいるけれど、育児は基本的に私一人で回している。
誰かに話したくても、「うちの子は不登校で……」「発達障害があって……」と言った瞬間に空気が変わる気がして、なかなか言い出せない。周りのママ友と話していても、「うちの子も行き渋りで大変でさ〜」という話題のレベルと、うちの話はちょっと違う気がして、いつも少しだけズレを感じてしまう。
この記事は、そんな「もう限界」に近いところにいる親御さんへ向けて書きました。元特別支援学校教員で、今まさにASD診断済みの不登校娘とADHD傾向の息子を育てている、当事者の母としての言葉です。
どうか、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。
① 「もう限界」という言葉を、使っていいと思う
発達っ子を育てていると、「限界」という言葉をなかなか口にできない親御さんが多いと感じています。
「まだ頑張れるはず」「他の人はもっと大変なのに」「私がしっかりしなければ子どもが困る」
そういう声が、自分の内側からずっと聞こえてくる。まるで自動再生のように。
でも、限界というのは「完全に壊れた状態」じゃなくて、「これ以上は無理というサイン」なんだと、今なら思えます。身体の痛みと同じで、そのサインを無視し続けると、本当に動けなくなる。
私が娘の不登校初期に感じていたしんどさは、睡眠が削られ、先の見えない不安が続き、仕事もままならない中での消耗でした。それでも「まだまだ他の人は……」と自分を追い込んでいた。毎晩、「今日も何もできなかった」と布団の中で自分を責めていた記憶があります。
文部科学省の調査では、不登校の子を持つ保護者の7割以上が「精神的に追い詰められた経験がある」というデータもあります(参考:文科省「不登校に関する実態調査」)。
しんどいのは当たり前の状況なんです。あなたが弱いんじゃなくて、それだけ難しいことをずっとやってきたということだと思います!
「限界です」と言うことは、弱さじゃないんです。今の自分の状態をちゃんと見ている、正直さだと私は思っています。そしてその正直さが、次の一歩へのスタートになります。
② 6月って、じつは親がしんどくなりやすい月
6月は、発達凸凹子育てにとってなかなかハードな月なんです。
新学期の緊張感からようやく慣れてきたかと思ったら、梅雨の気圧変動が子どもの体調を直撃する時期です。自律神経が乱れやすい発達っ子は、頭痛や腹痛、情緒不安定が出やすくなります。実際、不登校の相談件数も5〜6月に増える傾向があると言われています。
うちの娘も、5月の連休明けから少し落ち着いたかと思ったら、6月の梅雨入り前後でまた体調を崩すことが多かったです。「頭が痛い」「お腹が痛い」と言い続けて、学校に行くどころではない日が続く。「また今年も来たか」と思いながら、どこか覚悟して迎える季節になってきました。
息子も梅雨になると機嫌が悪くなる日が増えて、朝から「学校行きたくない」「ランドセルが重い」と大騒ぎ。それをなだめながら在宅ワークの仕事をこなすというのが、この時期の我が家の朝です。朝の1〜2時間で体力と気力のかなりの部分が削られてしまう感覚があります。
子どもが崩れると、親も崩れます。特にワンオペで、しかも在宅ワークをしながら子どもの対応をしていると、体も心も本当に使い切る感覚になる。
「6月ってそういう月なんだ」と知っておくだけで、少し気持ちが楽になることもあります。「また来たか。でも乗り越えてきた季節だ」って思えるから。責める矛先が、自分じゃなくて梅雨前線になる(笑)。
③ 「限界」のとき、私がやったこと・やめたこと
本当にしんどかった時期に、自分なりに試したことがあります。
やめたこと①:毎晩の「採点」をやめた
以前は毎晩、「今日は洗濯できた」「でも夕飯が手抜きだった」「娘に怒ってしまった」と一人で採点していました。これ、本当に精神的にきつかったです。できなかったことの方がどうしても目について、寝る前に落ち込む毎日でした。
やめたら、夜がずっと楽になりました。今日できたこと・できなかったことを数えるのをやめて、「生き延びた」という基準に変えたんです。
やめたこと②:「完璧な親」を目指すのをやめた
特別支援の知識があるが故に、「もっとこう関わればよかった」「あの声かけは間違いだった」と正解探しをしてしまう癖がありました。元教員あるあるかもしれません。知識があればあるほど、「できていない自分」が見えてしまう。
でも子育てに完全な正解はないし、今の自分にできることをやるしかない。それに気づいてから、少しだけ肩の力が抜けました。
「知っている」と「できる」は別物だし、できなくて当然のこともある。
やったこと①:AIに愚痴をこぼす
人に話せないとき、生成AIに「今日めちゃくちゃしんどかった」と書き込んでいました。傾聴してもらえるし、「それは辛かったですね」って返ってくるだけで少し楽になれる。夜中に人に電話できないときの、静かな吐き出し口になってくれています。「誰かに聞いてほしいけど迷惑かけたくない」という夜に、特に助かっています。
やったこと②:「今日生き延びた」という基準で眠る
在宅ワークの先輩ママに教えてもらった考え方で、「今日子どもが死ななかった、私も死ななかった、それでOK!」というもの。最初は極端すぎて笑ってしまったけど、しんどい時期にはこれが地味に効きました。ハードルを思いきり下げると、意外と眠れる。
やったこと③:「今日のよかったこと」を1つだけ探す
採点をやめた後に代わりに取り入れたのが、寝る前に「今日1つだけよかったこと」を探すこと。どんな小さなことでもいい。「食洗器が動いた」でも「娘が少し笑ってくれた」でも。1つだけなら、どんなにしんどい日でも必ず見つかりました。3つ書こうとすると義務感が生まれるけど、1つならちょうどいい。これはAIに教えてもらったことで、習慣化すると気持ちが少しずつ変わってくる気がしています。
④ 「助けを求める」ハードルを下げるために
発達っ子育ての親御さんの多くが、「助けを求めるのが苦手」という傾向があると感じています。
理由はさまざまですが、よく聞くのはこんな声です。
「うちの子の状況を説明するのが大変すぎる」
「相談しても、結局わかってもらえない」
「迷惑をかけたくない」
「どこに相談していいかわからない」
私も、娘が不登校になった当初、誰にも言えずに1ヶ月以上一人で抱えていたことがあります。やっと相談窓口(教育支援センター)を使ってみたら、思っていたより丁寧に話を聞いてもらえて、「もっと早く来ればよかった」と泣きそうになりました。「もっと早く知りたかった」という後悔は今でもあります。
今はLINEで相談できる窓口も増えています。声を出せない夜や、子どもが起きている隣で相談したいときに、文字だけで話せるのはとても助かります。「よりそいホットライン(0120-279-338)」は24時間対応でチャットもあります。また各都道府県の「教育相談センター」や「発達障害者支援センター」でも、電話・来所・オンラインで相談できるところが増えています。
もし「相談の言葉が出てこない」という場合は、最初はAIを使って「こんな状況なんですが、どう説明すればいいですか?」と相談文を一緒に作ってもらうのもおすすめです。私も一度やってみたら、気持ちの整理にとても役立ちました。
また、不登校・発達障害の親の会やオンラインコミュニティも、孤独感の解消に役立ちます。同じ状況の親御さんと「うちもそうです……」と話せるだけで、本当に気持ちが楽になる。私もSNSを通じて知り合った発達っ子ママたちに、何度も支えられてきました。「知り合いゼロのオンラインコミュニティに入ってみた」経験が、今のnote発信の原点にもなっています!
⑤ 子どもの「限界」と、親の「限界」は別物
ここで少し立ち止まって考えてほしいことがあります。
子どもが限界のとき、親も同時に限界であることが多い。でも「子どもへの対応」と「自分のケア」は、別々に考えた方がいいんです。
子どもが崩れているとき、親は全力で立ち上がって支えようとします。それは愛情だし、本能だと思う。でも親自身が限界のとき、そのスタイルは長続きしません。
消耗しきった状態で無理に続けると、子どもへの接し方も荒れてくる。そうすると自己嫌悪が深まって、さらに消耗する。そのループに入ると、なかなか抜け出せなくなります。
元特別支援学校の教員として見てきた経験でいうと、支援者が燃え尽きると、子どもへの支援の質は急激に落ちます。どんなに頑張っても、空っぽのコップからは何も注げない。これは家庭でも同じです。
だから「自分が限界のとき、子どもへの対応クオリティを下げていい」というのは、育児放棄じゃなくて、持続可能な支援の形なんです。
今日の夕飯がカップ麺でも、子どもの話を10分しか聞けなくても、倒れずに明日もそこにいてあげられる方が、ずっと大事だと思っています。
完璧な今日より、継続できる明日です!
⑥ 「まだ頑張れる」と思っているうちに動く
これ、私が一番後悔したことなんですが、「まだ頑張れる」と思って放置しすぎると、気づいたときには本当に動けなくなっていることがあります。
私は娘の不登校初期、「まだ私は大丈夫」と思って相談を後回しにしていました。でも気づいたら、夫に話しかけられただけで涙が出てくる状態になっていた。食欲も落ちて、夜も眠れない。「これはまずい」と思ったときには、かなり消耗していました。
「しんどい」を感じた時点で、もう動いていいんです。「もっとしんどくなったら相談しよう」は、間に合わないことがある。
「限界」は終わりじゃなくて、「変化を求めているサイン」です。そのサインをちゃんとキャッチして、少しだけ動いてみる。SNSの鍵アカウントでつぶやくだけでも、AIに愚痴をこぼすだけでも、誰かに「しんどい」とLINEするだけでも!
「助けを求めること」は、子どもへの投資でもあります。親が少し楽になれば、子どもへの関わり方にも余裕が生まれる。そのことを、今の私はようやく信じられるようになってきました。
それだけで、少し変わることがあります!
おわりに
6月の終わりに、ここまで読んでくださってありがとうございます。
発達特性のある子育ては、本当に孤独だと感じます。でも孤独なのは、あなたが弱いからじゃない。情報が届きにくく、理解者が少なく、支援の網からこぼれやすい場所にいるからです。
「もう限界」と思うその感覚は、あなたがちゃんと真剣に子どもと向き合ってきた証拠だと、私は思っています。毎日頑張っているから、消耗するんです!
今日の自分に、「よくここまで頑張ったね」って言ってあげてください。
私自身も、まだまだ試行錯誤の毎日です。うまくいかない日もたくさんある。それでも、同じような状況にいる親御さんと「しんどいよね」って言い合えることが、今の私の原動力になっています。このnoteを書き続けているのも、そのためです。
今すぐできる1ステップ:「しんどい」を誰か(人でもAIでも)に伝えてみる。それだけでいいです。
よかったら、スキやフォロー、コメントで感想を教えてください。「私もしんどかった」「今まさにしんどい」という声が、私の次の記事の力になります。
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