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抗精神病薬内服への迷いと決断。息子の変化と、今の私の気持ち




看護師だった私が、一番迷った「薬を飲ませる」という選択


私は看護師として、不穏状態の患者さんにリスパダール(抗精神病薬)を投薬する現場にいました。
その経験があったからこそ、自分の子どもにこの薬を飲ませるという選択には、強い抵抗がありました。産休に入る前から息子は夜中の2時〜3時に起きてくることが頻回に。睡眠不足でも仕事にミスを犯さないよう毎日必死でした。でも私が耐えれば済む話と考え、初めて医師からリスパダールの内服を提案されたとき、私ははっきりとこう言いました。
「もう少し様子を見たいです。」
薬を使う前にできることはまだあるのではないか。本当に必要なのか。親として、医療者として、ずっと揺れていました。


服薬を決めた背景は妹の誕生と、日常の崩壊


そんな私の気持ちが変わったのは、下の子が生まれたタイミングでした。
環境の変化の影響もあったのか、息子は常に興奮しているような状態になり、自傷・他害が一気に増えました。
保育園では、テンションが上がりすぎてお友達の髪を引っ張ったり、強く叩いたりするトラブルが頻発。夜は何度も中途覚醒して眠れず、昼は眠気で不機嫌、でも夜になると元気……。
昼夜逆転のようなリズムになってしまい、家族全体が疲れ果てていました。
「このままでは、親子でつぶれてしまう」
そう思い直し、再度医師と相談。そして、リスパダールをごく少量で眠前のみで内服することになりました。


効果を感じたのは2日後夜、ぐっすり眠れるように


飲み始めた2日後から、息子は21時頃には就寝し、朝6〜7時までぐっすり眠れるようになりました。夜間の興奮が落ち着いたことで、日中の機嫌も安定。自傷や保育園での他害も落ち着いてきました。「薬を飲ませてしまった」という罪悪感がゼロになったわけではありませんが、眠れることが、こんなにも情緒を整えてくれるのかと驚きました。

保育園での困りごと。朝・眠前2回へ変更


ただ、日中のテンションは相変わらず高く、お昼寝をせずに他の園児を起こしてしまうなど、保育園では困りごとも続きました。加配の先生の表情からも「頭を抱えている」という気持ちが伝わってきました。
そこで、医師と再度相談し、朝眠前の2回内服へ変更。リスパダールは内服後1時間で効果のピークを迎え、半減期は約4時間と言われていたため、
お昼寝の時間にちょうど効いているように、朝の内服は登園直前(9時前)に調整しました。
すると、テンションはまだやや高めながらも、少し落ち着いた様子が出てきました。

薬の力を「使ってよかった」と、今は思える


あれだけ迷っていた抗精神病薬の内服。
「薬の内服=本来の息子ではなくなってしまう気がする」と思っていた過去。今は、「薬を使ってよかった」と心から思えるようになりました。
息子が情緒を整えながら集団生活に参加できていること、家族全体の生活リズムが安定していること、そして何より、私が息子に優しいままでいられること。
それはすべて、「薬のおかげ」だけではなく、薬の力を借りて、息子が過ごしやすい環境を整えることができた結果だと思っています。


おわりに──迷っている方へ伝えたいこと


もし今、薬の内服を前に迷っている方がいたら。
ぜひ伝えたいことがあります。私個人の意見ですが、
「薬は、子どもを変えるものではありません」
「薬は、子どもが『自分らしく過ごせる土台』を整えるひとつの手段です」
服薬はあくまで選択肢のひとつです。絶対ではありません。
でも、必要な時期に必要な量だけ使うことで、見える景色が変わることもあります。私自身が、そうでした。
この記事が、同じように悩んでいる誰かの背中を少しでも押せたなら嬉しいです。

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