癇癪がほとんどなくなった今、効果があったと思うこと
毎日、泣き叫ぶ声の中で過ごした日々
癇癪がひどかった頃の息子は、寝ている時間以外ずっと泣いているような毎日でした。
声をかけても、抱っこしようとしても、息子は部屋にこもり、ドアを閉めて私が入ろうとドアを開けると追い出され、入れさせてくれませんでした。
自傷や他害もあり、可動棚に顔をぶつけたのか、顔面血だらけで部屋から出てくることさえありました。
その時についた傷は、半年経った今でも顔に残っています。
私は毎日、部屋の前に座って出てくるのを待ち、家事は進まず、気持ちの余裕もまったく持てませんでした。
ショートステイや福祉の支援を必死で探しながら、「私、今日一日をどうやって過ごせばいいんだろう…」そんな風に思う日が続いていました。
癇癪のきっかけは「わかる時」も「突然な時」もあった
癇癪のきっかけが明確な時もありました。
たとえば、自分の思いが通らなかった時や嫌な音・感覚があった時など。でも、そうではない時も多かったのです。
1秒前まで笑っていたのに、突然泣き叫んで部屋に走っていく。そういう瞬間が何度もありました。私は、息子の中に“フラッシュバック”のようなものがあるのではないかと感じています。
過去に怖かったこと、不快だったことを、ふとした拍子に思い出してしまうのかもしれません。
理由がわからない癇癪は、対処のしようがなく、ただただ見守るしかない。それが本当につらかったです。
一番効果があったのは、「安全を確保して、あとはスルーする」ことだった
試行錯誤の末、私がたどり着いた対応は、「安全を確保して、あとはスルーする」というものでした。
まず、息子がこもる部屋の中を見直し、
• 割れる可能性のある鏡やガラス、
• 投げられる物、
• 取り外せる家具
などをすべて排除して、安全な空間を作りました。
そのうえで、息子が泣き叫んでいても、私はドアの前で待つのをやめ、家事に戻るようにしました。最初は心が痛みました。
でも、これは「放置」ではなく「信頼」だと、自分に言い聞かせていました。
「きっとこの子は、自分で落ち着く力を育てていける」と信じて。
1週間で変化、3週間で光が見えてきた
スルーをはじめて1週間ほど経ったころ、少しずつ変化が現れました。
・息子が自分で泣き止めるようになり、
・3週間ほどで、癇癪が起きない日が出てくるように。
・1ヶ月を過ぎたころには、癇癪そのものがほとんどなくなっていました。
そして、これは息子の変化だけではありませんでした。スルーすることで家事が進み、気持ちに余裕が生まれ、部屋から出てきた息子に、優しい気持ちで声をかけられるようになったのです。
「お部屋から出てきてくれてありがとう」
「頑張って落ち着こうとしたんだね。えらかったね。」
そう言いながら、ぎゅっと抱きしめる時間が増えていきました。
「気持ちを代弁する」声かけを、やめなかった
癇癪の最中は、何を言っても伝わらないことが多かったですが、私はなるべく息子の気持ちを代弁するようにしていました。
「これがイヤだったんだね」「思ってたのと違ってたんだよね」
気持ちが読み取れない時は、
「何か嫌なことがあったんだよね。わかってあげられなくてごめんね」そう伝えていました。
そして、息子が自分で落ち着けた時には必ず、
「自分で泣き止めて、すごいね」「落ち着けたね。えらかったね」と褒めました。
それがどこまで伝わっていたかはわかりません。
でも、「あなたの気持ちを大切に思っているよ」という姿勢は、きっと届いていたと信じています。
「癇癪が起きる方が珍しい日常」に変わった
今では、癇癪が起きる方が珍しい日常になりました。もちろんゼロにはなっていません。
でも、以前のように「どうしようもない」と感じるような激しさではなくなっています。
何よりも変わったのは、私の捉え方です。癇癪をなくそうとしなくていい。泣き叫ぶことも、怒りをぶつけることも、子どもが自分の感情と向き合う大切な練習なのだと今は思っています。
同じように悩む方へ。騙されたと思って、まずはスルーしてみて
癇癪対応は本当に体力も精神も消耗します。
すぐに効く魔法のような方法はないかもしれません。
でも私は、「安全確保のうえでスルーする」ことで、子どもも、そして自分自身も本当に楽になれたと実感しています。
癇癪が続いて苦しい方へ。
ぜひ、一度だけでも騙されたと思って試してみてください。自分で落ち着ける力は、必ず育ちます。
そして何より、あなた自身が少しでも穏やかにいられる時間が増えることを、私は心から願っています。
