国債の決済と為替の決済に関するメモ
今書いている書籍を見直しているなかで、為替の決済はT+2決済だ、と記載していて、なぜ為替はT+2もかかるのか、とふと疑問におもいました。国債に関しては、T+1決済と短縮化しているからです。
実際に、為替をT+1決済にすべき、という議論もなされています。
米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は25日、世界の金融規制当局は外国為替取引の決済期間を1営業日に短縮することを検討すべきと述べた。
米国は株式取引の決済期間短縮を進めており、取引成立から完了までの期間を1営業日とする新たなルールが5月に適用される。現行は2営業日となっている。
SEC当局者は株式取引におけるこの変更はシステミックリスクの軽減につながると説明している。
知り合いにきいてみましたが、結局、時差による影響が根本の問題だとおもいます。そもそも日銀当座預金が24時間使えるわけではなく、時差のバッファーを含めると、T+2決済になってしまうということだとおもいます。面白いのは、通貨ペアで決済が異なるということです。例えば、時差がない、米ドルとカナダドルだと、T+1決済が標準だということでした。
書籍など「国債はT+1決済だ」、「為替はT+2決済だ」とありますが、これは標準的な市場慣行であり、これに従わないケースもあるという事実も大切です。たとえば、日本国債の決済においてT+0決済となることもありえると認識しています。
ちなみに、為替介入との関係でいえば、ドルを円に交換する場合、T+2決済ですが、外為特会が保有している米国債をドル建てのキャッシュにするのはT+1決済です。そのため、今日為替介入をした場合、1営業日後に米国債を売ることで、2営業日後に(ドル)キャッシュが来て、それを円と交換するという形で、決済がなされるという流れになると思います(この点は4月の国会で議論されていますが、まだ議事録が出てないようなので、議事録が公開されたら引用しようと思います(動画は見られますが))。
なお、あまりこれは強調されないですが、国債の決済がT+1決済というのは、あくまでその債券を同じ通貨を持っていることが前提だということです。外国人がドルをもっていて、日本国債を買う場合は、T+1決済ではできず、T+2決済にならざるを得ないということですね。証券決済は、資金と証券が一緒になって動くので、資金決済より証券決済のほうが原理的に短くなることはないことをかんがえれば明らかですが、書籍等ではこういうことは書いていないとおもいました。
今回は簡単なメモですが、自分の備忘録のために記載しておきます。必要に応じて加筆修正しますが、違和感があればご指摘いただければ幸いです。
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