国庫短期証券の呼び方:Tビル(T-Bill)とTDB
今回も、国債本を書いていた際に気付いたトリビアですが、市場参加者が1年以下の国庫短期証券を話すとき、TDBという表現を使います。しかし、役人はTDBという表現はつかわず、Tビル(T-Bill)と呼びます(東京マネーマーケットでもTビルとかいています)。
債務管理リポートでは下記のような整理をしており、T-Billを略称としており、役人はこれに従っているのだとおもいます。オフィシャルな略称はT-Billということのようですが、Treasury Discount Billsが正式名称であれば、TDBと略すことも間違えとはいえないとおもいます。
国庫短期証券(Treasury Discount Bills、略称:T-Bill)という統一名称の下で発行され市中で流通しています。
市場参加者がTDBと呼ぶ理由は、Tビルと呼んでしまうと、米国債のTbillなどと勘違いするから、実務的に、TDBという表現が普及したのだと予想しています(そのような意見を聞き、説得されました)。Wikipediaも、おそらく市場参加者も手をいれていることから、TDBという記載も記載してあります。
どうでもいいですが、WikipediaはFBだけの説明になっていて、誤解を招く表現になっています(間違っている可能性がある気がします)。Tビルは、FBとTBにわかれており、前者は短期的な資金繰り、後者はいわゆる国債と同じです。下記のように整理されます。

ちなみに、TBとFBの統合についてはかつての債務管理リポートに下記のようなコラムがあります。統合した理由として、「このTB・FBの統合発行の開始により、債券の発行・流通市場においては、日本国政府が発行する短期債はすべて「T-Bill」に統一されるとともに、国債発行計画に計上されるTBについては、TBの年間発行額をきめ細かく設定することが可能となり、機動的な国債発行計画の策定に資することとなります」と説明しています。

TBとFBが統合されることで、きめ細やかな発行が可能になるという説明がありますが、この具体的なイメージについては日経新聞で報道されています。
6カ月物は月1回ペースで入札されているが、2007年度の実績は12回のうち10回がFB、2回がTBで発行され、1回当たりの発行額は2兆―3兆円だった。この方式のままだと、財務省が年度当初の国債発行計画をたてるときに入札1回当たりの発行規模に合わせて数兆円刻みでTBの発行予定額を設定せざるを得なかった。国庫短期証券に統合すれば、1回の入札で調達した資金の一部を国債の借り換えのために使えるようになるため、数千億円刻みでもTBの発行計画をたてられるようになる。
下記のスライドもメモとして張っておきますが、FBとTBの統合によりどういう効果が得られるかをしっかり記載できそうであればまた別途記載します。

