2023年10月3日における為替介入の検証(介入なし?)

下記で記載したとおり、10月3日に為替介入が疑われていました。
2023年10月3日に為替介入(覆面介入)?|服部孝洋(東京大学) (note.com)

そして、通常、下記で記載しているとおり、日銀の当座預金の「財政等要因」を用いて為替介入の検証がなされます。
外為特会の基礎⑤:為替介入規模の推定|服部孝洋(東京大学) (note.com)

介入が疑われた日が10月3日の夜なので、2営業日後、すなわち、10月5日の日銀の当座預金の金額が注目されます。この検証が時系列を追ってどう検証されるかをメモをしておきます(いずれ忘れてしまうので)。

まず、下記が日銀のサイトの公表内容ですが、「日銀当座預金増減要因と金融調節(毎営業日更新)」における10月5日(=介入が疑われる2営業日後)分を見ます。そうすると、「予測」として100億円、「速報」として-700億円と記載されます。「予測」については昨日100億円がリリースされており、本日、「速報」として-700億円がでました。

日銀当座預金増減要因と金融調節 (10月5日<木>分) (boj.or.jp)

このように、日銀は日銀の当座の変動について「予測」→「速報」→「確報」と順番に公表していくため、介入があったかの検証もその順番で進められます。昨日、「予測」が出た段階で、下記のような報道がありました。
日銀発表の5日当預予想、ほぼ市場予測どおり 為替介入なしか | ロイター (reuters.com)

本日、「速報」が出た段階で、上述のとおり、-700億円とわかります。短資会社の予測はどうやら0億円から100億円程度のようなので、それほど財政等要因と違いがないという結論になります。

去年実施した介入は9月22日が2.8兆円、10月21日が5.6兆円、10月24日が0.7兆円ということで、介入があれば、日銀の当座預金の速報(=介入を反映した値)と、短資会社の予測(=介入を反映していない値)に、1兆円程度の乖離が出るはずです。にもかかわらず、その乖離がないということは、介入がなかったのでは、という予測がうまれます。

また、昨年、実際に介入がなされた9月27日の内容をみると、「予測」の段階で「速報」をかなり正確に日銀は当てられているということからも、(明日の検証もいりますが)予測と速報のブレがすくないところをみると、確報もかなり近い値になると想像されます。

外為特会の基礎⑤:為替介入規模の推定|服部孝洋(東京大学) (note.com)

このあとの検証プロセスですが、下記に記載しているとおり、月末に介入の額が公表されますが、10月末までに介入があった場合、その部分との効果が混ざります。したがって、実際にこの日にあったかどうかが確定するのは下記に記載してあるとおり、四半期ベースの発表を待つということになります。
為替介入の基礎①:覆面介入|服部孝洋(東京大学) (note.com)

上記については現在の理解ですが、不正確な点があればアップデイトします。いずれにせよ、あれだけ動いたのに、介入がないとは不思議です。実際に僕の周りでは介入があったということで大騒ぎしていました(下記のBloombergの記事にあるようにレートチェック、オプションが要因だったのでしょうか)。
日本当局、3日に為替介入はしていないもよう-初期データが示唆 - Bloomberg

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