民間金融機関のエコノミストの予想について

今回の決定会合では、どのような意思決定がなされるかということについてかなり意見が分かれたように思います。金融機関のエコノミストの意見も大きく分かれていたような気がします。

しばしば話題になるのは、金融機関のエコノミストの予想は当たらないということです。確かに当たらない側面はあるのですが、個人的にはその点を揶揄しても仕方ないとおもっています。というのもエコノミストが予測を出すこと自体が、金融市場における重要なインフラになっているからです。

学術研究についていえば、市場の期待がどのあたりにあるかということが観察できなければそもそも様々な分析ができません。充分な数のエコノミストの予想がデータがあれば、ある政策がサプライズであったのか予測通りであったかということが観察できます。エコノミストの間で意見が分かれてており、多くの人が外すということ自体も重要な意味を持ちます。私も実際、エコノミストの予測値を用いて学術研究を書いたことがありますが、膨大な論文が予測データに立脚しています。

実際の政策においても、例えば、中央銀行は市場のコンセンサスがどこにあるかということを非常に注意深くみているはずです。それを具体的に知るには典型的にはアンケートになります。金融市場のイベントについては、現実的には金融機関の調査部門に聞くしかなく、全員答えても仕方ないのでチーフが答えるというわけです。金融機関のストラテジストやエコノミストも、求められるから予測をサービスとしているのであって、当たるか当たらないかよりも、本質はその結論にいるロジックを提供することだと思っているはずです。

実際のところ、分からないということが少なくないとはおもうのですが、多くのイベント時に自分の意見を表明しなければならないのは非常に大変な仕事だなと感じます。私は大学教員なのでそのような回答にする必要もなく、今年の株価や金利はどうなりますかなど、と聞かれても分からないと答えています。


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