評論家の谷沢永一さんは秀吉のことを「人たらし」と言った。「秀吉兄弟」は日本史上最強の気くばりブラザースである
最近のハベレオ通信は公衆衛生というよりも、自己啓発系という感じとなってしまいましたが、私の便所にいい本がありますのでご紹介します。
安田正さんの「できる人は必ず持っている一流の気くばり力」(三笠書房)です。
安田さんは、ビジネスコミュニケーションの領域で、官公庁や上場企業を中心に1700団体での講師やコンサルタントとして指導実績をもっております。
早稲田大学の客員教授をされており、その他、東京大学、京都大学、一橋大学での教鞭を執っておられる方です。
著書も多数あります。
私は、全く知りませんでしたが、本屋で立ち読みしたら、むちゃくちゃいいことを書いていると思って、買いました。
以降、便所においており、便所に入るたびに読んでおります。
これが本当の便(勉)強かも。
「気くばり」こそが、すべての仕事の「土台」になる。
「気くばり」こそが、すべての仕事の成果を生み出す「源泉」である。
いや、「すべての仕事は気くばりに始まり、気くばりに終わる」といっても過言ではない。
安田さんが仕事で全国の一流の人々と会あったときに、みなさん一人残らず、気くばりの「達人」だと気がついたそうです。
一緒に仕事をしていると、なぜだかわからないけれどすごく居心地がよくて、スムーズに事が運ぶ。
なにげない話をしても、決してわざとらしくはなく、ごくさりげなくて自然なのに、会えば必ず好印象が残る。会うたびに、好印象が増していく。
だから、また一緒に仕事がしたくなる。
そのような気くばりを発揮していきたからこそ、目上の人にはかわいがられ、目下の人からは人望を集めて、それだけのキャリアを築きあげたのだと推測しています。

これを書いているうちに、大河ドラマに出てくる豊臣秀吉を思い出しました。
信長からは、「猿」とかわいがられ、部下からは「殿」と慕われます。
天下を統一するまでは、戦はきらいで、戦以外の方法で敵を味方に変えてきます。人が死ぬのを見るのはいやだったそうです。
評論家の谷沢永一さんは、秀吉のことを「人たらし」と言いました。
これはという人材を、味方に引き入れていきます。
秀吉こそ、全身気くばりの人だったような気がします。

来年の大河ドラマは、「秀吉兄弟」。
秀吉の弟の秀長は、兄を上回る気くばりの達人でした。
日本史上最強の気くばりブラザースの物語は、どのようなドラマになるか楽しみです。
九州を制覇した島津家を攻めるときに、秀吉は20万の大軍を動員します。
軍団を二つに分けて、熊本方面から薩摩を攻める総大将は兄の秀吉、宮崎方面から薩摩を攻める部隊の総大将は弟の秀長が務めました。
ですから、来年の大河ドラマは宮崎が登場します。
するはずです!
木城町の高城がメインの舞台となるので、要注目です。
実は、高城は戦国時代マニアにとってみれば、憧れの地です。
二度、九州で天下分け目の戦いがありました。
天正6(1578)年の島津対大友の戦い(耳川の戦い)と、天正15年(1578)年の島津対豊臣の戦い(根城坂の戦い)です。
島津は豊後の大友氏を滅ぼして九州を制覇しますが、豊臣秀長との戦いで多くの犠牲を出し、力の差を知った島津は豊臣秀吉に和睦を申し出ました。
強敵徳川家康を従え、関東の小田原城の北条氏を滅ぼして、豊臣秀吉は天下統一を果たしました。
秀長が亡くなってからは、豊臣家の気くばり力が落ちました。
秀吉の死後、後をついだ秀頼は、徳川家康に滅ぼされます。
つい趣味に入ってしまいました。

安田さんは、気くばりを5つの要素に分けています。
①俯瞰力
②共感力
③論理力
④サービス精神
⑤尊重力
気くばりは、いわば総合力です。
これまでは、気くばりは、定義が曖昧で、個々人の資質とされていましたが、ビジネスシーンで求められている気くばりを、史上初めて体系化したのです。
人生がうまくいく秘訣は、つまるところ人と人との間の「見えない空気」をよいものにすることだ、と安田さんは言っております。
これこそが仕事の枠を広げ、成果と評価を高め、お金も幸せも運んできてくれる。
それを左右しているものこそが気くばりなのだ、と。
私は、厚労省に勤務していたとき、局長から「なんだ、気が利かないな」と言われたことがありました。
この本を読んでおれば、良かった!
この本の初版は2018年で、便所にある本は2023年の第30刷となっています。相当売れているのですね。
ハベレオ通信において、私のようにならないように、気くばり力について、おいおい解説していきたいと思います。
べん、べん、べん、べん。
乞うご期待!
琵琶の音です。
便所ではありませんので念のため。
でも、本を読んだ方がいいと思います。
