全国的ノロウイルス大流行の中で食中毒ゼロは、野球に例えると「ノロヒット・ノロラン」である
食品衛生協会の会合に出席しました。
令和6年度の食中毒の発生は、アニサキスの1件だけでした。
特にこの冬は、全国的なノロウイルスの流行がありましたが、免れたのは奇跡に近いことだと思います。
野球に例えると、ノロヒット・ノロラン。
違うか。
これも、これも、食品衛生協会の会員の方々の食中毒予防の取り組みのおかげだと思います。
また、保健所職員の日頃からの指導のたまものだと感じております。
来年度も引き続き、よろしくお願いいたします。
令和6年度の目標には、「ワンヘルス」を掲げましたが、来年度以降も、ワンヘルスは重要なキーワードだと感じています。
人と動物は密接に関係しており、人と動物(犬)の健康を一緒にやっている役所は保健所しかありません。
SFTSはマダニに棲むウイルスですが、ダニから感染したネコを治療する獣医師が感染するリスクがあります。
致死率は25%。第一類感染症のクリミア・コンゴ熱に相当する毒性がありますが、首都圏では感染事例がないのでマスコミでは報道されませんことに注意が必要です。
標高の高い日之影町や椎葉村でも発生しておりますので、もはや宮崎県全域に分布していると想定して、県民の皆さんへの啓発・教育をよろしくお願いします。

人が咬まれる事例の、
第一位はイヌです。
第二位はネコ。
第三位はヒトです。
ヒトがヒトに咬まれる場所は主に病院。
小学生の頃に、プロレスで吸血鬼ブラッシーというプロレスラーがおり、歯をヤスリで研いでおりました。
ブラッシーが出ると、対戦相手は顔面血だらけになり、流血のリングとなりました。
今考えると恐ろしいです。
イヌに咬まれても感染はあまり起こしませんが、ネコに咬まれると高頻度で感染を起こし、
治療が必要になります。
動物の咬傷患者への治療はオーグメンチンが第一選択薬となります。
ただしペニシリンアレルギーのある患者さんには禁忌とされておりますので、注意が必要です。
オーグメンチンは、動物の口腔内及びヒトの皮膚の常在菌をカバーするきわめて優れた抗菌作用のある薬です。
イヌやネコに咬まれた患者を診た医師にとって、これを使わない手はありません。
ところが県立宮崎病院で動物咬傷事例にオーグメンチンの処方率は、40%にとどまるとのこと。
医師と獣医師のダブルライセンスをもっている、県立宮崎病院の二刀流の感染症科の山中部長が言っております。
オーグメンチンは、ワンヘルスの象徴となる薬!
宮崎県では、
動物咬傷の患者の第一選択薬がオーグメンチンとなる率100%
を目指しましょう!
そのためにも、宮崎大学医学部の卒前教育で、動物の咬傷について講義をしてしっかり教える必要があります。
特に地域枠の医学生や総合診療科を希望する医学生には、徹底して教育すべきです。
また、卒後の臨床研修病院でも、オーグメンチンの処方を徹底的にトレーニングすべきです。
開業医の先生方については、県医師会の研修で、動物咬傷の治療について研修を組むことが必要でしょう。
宮崎は、医師会と獣医師会の仲が良く、このような県は全国でもあまりないので、先進県として積極的に展開できると思います。

私が小学生の頃は、家の薬箱には赤チンとガーゼしかありませんでした。
小学校の保健室には、赤チンとガーゼに加えてオキシドールがありました。
赤チンは、文字通り赤い液体で、水銀が含まれており、水銀の抗菌作用により傷口の消毒ができるスグレモノでした。
水銀が含まれていることから使用されなくなり、消えていった昭和の薬です。
保健室にあったオキシドールは、いわゆる過酸化水素水で、酸素の抗菌作用により傷口の消毒ができるスグレモノです。
これは現在も使われています。
類似薬として、マキロン、イソジンがあります。
椎葉小学校では、養護の先生がいないときは、
保健室で、保健委員がケガをした生徒に赤チンを塗っていました。
保健委員は、しっかりした信頼できる人しかなれなかったような気がします。
小学生でもケガはアカチンと覚えていたので、
研修医ならオーグメンチンは楽勝でしょう。
アカは2文字。
オーグメンは4文字です。
小学生の2倍の労力しかかかりません。
私が宮崎大学医学部で学生に講義を担当するときは、必ずやオーグメンチンを覚えるようにいい、試験に出します。
質問 ネコに咬まれた患者への第一選択薬はなにか。次のうちから1つ選べ。
a アカチン
b スタチン
c ベタヒスチン
d ミスターチン
e オーグメンチン

まさか、間違えた人はいませんよね?
解説しよう!
スタチンは高コレスレロール治療薬、
ベタヒスチンはメニエール病治療薬、
ミスターチンは薬ではなくプロレスラーです。
