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プロ棋士の対戦の記録である棋譜は、データベース化されて研究され、AIにより昔の使われなくなった戦法が見直され復活している

私は、将棋はしませんが、将棋界のことは好きです。

実は、私の父が将棋好きで、将棋の月刊誌を買っていました。

私が大学生のころ、椎葉村の実家に帰ったときに何か読むものはないかと探したら、将棋の月刊誌がありました。

パラバラとめくっていたら、実に面白いのです。

「光速の寄せ」、「神武以来の天才」、「終盤の魔術師」
などプロの棋士には、ニックネームがついていました。

「銀が泣いている」とか棋士の台詞も凄いです。

将棋を指すのに、光より早いわけねーじゃないか。

神武以来とか、将棋ができたのはいつだよ? 

将棋のコマは木でできているので、泣くわけないじゃん。

とか、突っ込みどころ満載でした。

しかし、この雑誌のおかげで、将棋の知識を獲得したことは幸運でした。

防衛省にいたときに、衛生セミナーで、日本将棋連盟の会長をされていた佐藤康光九段に講演をしてもらいました。

そのときには、私が座長をしました。

プロ棋士の対戦の記録である棋譜は、データベース化されて様々な棋士によって研究されているそうです。

そうした研究により新たな戦法が生み出され、AIによって昔の使われなくなった戦法が見直され、復活しているとのことでした。

データに基づく将棋の時代の頂点にたっているのは、藤井聡太名人です。

全タイトルを獲得しており無敵の存在です。

藤井聡太さんが出てくる前に、将棋の全タイトル獲得を達成したのが羽生善治名人です。

この最強の羽生名人と一番戦った相手が、佐藤康光九段です。

この頃のタイトル戦は、羽生対佐藤の戦いでした。

東京の千駄ヶ谷には将棋会館があります。

ここで佐藤康光九段の扇子を買ってきました。

ただ、宮崎への引っ越しの際に失われたもようです。

将棋の漫画があります。

羽海野チカさんの「3月のライオン」は面白いです。

高校生でプロ棋士の主人公が登場します。

また、実在のプロ棋士のことを描いた漫画「聖(さとし)」という漫画が昔ありました。

作者は山本おさむさんで、よく障害児など福祉系の漫画を描きます。

漫画の主人公は、村山聖という実在のプロ棋士です。

子供のころに腎臓病となり、治療を受けながらプロ棋士となり、名人位を目指しますが、病気で急死してしまいます。

私は、厚生省児童家庭局母子保健課時代には、小児慢性特定疾患を担当しておりましたので、この漫画には感銘を受けました。

師匠に「僕は今日、二十歳になりました」と報告します。

師匠は、「何だ、酒かたばこでもやりたいのか?」と聞きました。

すると聖の答えは、「自分はまさか二十歳まで生きられるとは思いませんでした」です。

漫画には小児慢性特定疾患の医療費の補助は出てきませんが、おそらく聖と家族を支えていたと思っております。

その後、健康局総務課に異動となり原爆医療を担当しました。

総務課には、広島県庁からの出向者がいました。

飲み会のときに、村山聖が広島の出身だったので、知っているかどうか聞いたところ、知らないと答えました。

そこで、「これで勉強するように」と漫画を渡しました。

その後、老健局に異動となり、いつしか漫画のことを忘れておりました。

2018年7月の広島県の水害のときに、私は広島県庁に設置された県対策本部に派遣されました。

そのときに、ある県職員から声をかけられました。

「聖には、感動しました」

なんと、なんと17年ぶりの再会でした。

「すいません。漫画は、いろんな人にわたって行方不明です」と謝っておりました。

漫画を渡して、広島の人々に聖が知られてよかったです。

ちなみに、漫画の「聖」には、若い頃の佐藤康光九段が登場します。

最初にお顔を拝見したときに、「漫画と同じお顔ですね」と声かけしたら、喜んでいました。

今考えたら、日本将棋連盟の会長さんに失礼なことをしたと思いますが、ご本人が笑顔だったのでまあいいとしよう。

漫画には、人と人をつなぐ力があります。

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