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映画ダイハードで、ブルース・ウイリスが顔をしかめるシーンを見て感情移入してしまい、ドラマに引き込まれてしまった

明治になるまで、多くの日本人は靴を知りませんでした。

まして履いたこともありません。

軍隊に入って、初めて靴を履く人が多かったのです。

ところが、この靴が鬼門でした。

日清戦争のときは、靴が間に合わずに、「わらじ」で代用したという部隊もありました。

そのため、冬の遼東半島では、寒さで足をやられて、約4000人が凍傷になっています。

うそのような本当の話です。

そもそも、この頃の日本軍には、寒地作戦の準備がありませんでした。

現地の気候の状況を十分に認識していなかったのです。

靴だけでなく、防寒用の衣服を用意していませんでした。

明治33年10月に、金沢にある歩兵第7連隊が、3日間の終日行軍訓練を実施しました。

1338人の兵士が参加して、687人の靴傷を出しました。

半分以上に靴傷を出した原因は、靴が足のサイズに合っていなかったのです。

新兵は、靴を履くという習慣はありませんでした。

この7連隊の軍医は手記を残しています。

一日も早く完全な軍靴を製って各兵に支給する時期が来ることを期待する。

死んでも死にきれない。


しかしながら、そういう時期は、昭和20年8月の終戦まで実現しませんでした。

太平洋戦争中には、サメの皮で製った靴が支給された部隊もあったのです。

水に浸かるとすぐダメになってしまいました。

靴があるかないかで、戦場での生存率が変わりました。

皆様、靴はケチらずに、お金をかけて、いいものを選んで下さい。

VUCAの時代の健康寿命を延ばすには、靴が大事です。

足下から健康づくりは始まります。

米国CDCの調査部門のシンボルは、靴です。

感染症の調査は、現場に何度も足を運んで、データを集めることだという「靴疫学」が、伝統になっています。

コンピューターの時代になっても、靴疫学の精神を忘れるなというCDCの気概が伝わってきます。

靴は公衆衛生の最大のツールです。

つまり、靴を制するものは公衆衛生を制す。

ハベレオ通信で確立した格言「水を制するものは公衆衛生を制す」の姉妹編として使えそうです。

閣下と呼ばれる上椎葉ダム

厚労省の安全衛生部長だったときに、林業の労働安全衛生規則を改正しました。

およそ半世紀ぶりの改正でした。

恐ろしく古い規則で、馬で伐木を引く「雪そり」、伐木の通り道の「修羅場」の規定がありました。

修羅場というのは、男女の壮絶な戦いの場所と思っておりましたが、まさか伐木が通る道だったとは知りませんでした。

そもそも、人の道から外れてはいけませんね。

こうした時代遅れの規則を一掃して、チェーンソーから身を守る「保護ズボン」の使用など、最新の規則を追加しました。

この保護ズボンは、特殊な繊維が織り込まれており、チェーンソーの刃に食い込んで止めるという優れものです。

チェーンソーによる事故は、ほとんどが下半身に起こるので、この規定を設けました。

全身これを着用しておけば、ジェイソンに勝つかもしれません。

ちなみにジェイソンは、ホラー映画「13日の金曜日」に登場するチェーンソーが武器の殺人鬼です。

林業の防災団体の全国大会に出席したところ、大会の会場のロビーにはスウェーデン製の林業用の作業服が展示されておりました。

ウルトラマンの科学特捜隊(古い!)のユニフォームのようにかっこいい。

そこには靴もありました。

靴の中には、チェーンソーの刃を通さない繊維が組み込まれておりました。

チェーンソーを用いた作業では、靴を切ることもあるので、保護靴を使用することが重要だと説明がありました。

このときの改正では、チェーンソーから保護する靴を使用することの義務化までは、盛り込まなかったのです。

ううう。スエーデンに、負けたと感じました。

沖縄でハブにかまれた人の疫学調査をした話があります。

ほとんどが下半身で、膝から下をかまれていました。

強固な靴、厚手の靴下、ゲートル、厚手のズボンが重要と指摘しておりました。

上椎葉ダムの放水です

MRTラジオ「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」という番組で、「人、犬に会う」をテーマにしていました。

宮崎と大分の県境に住む猟師のところにいる猟犬は、5匹でチームを作っているそうです。

そのチームでイノシシ猟をするのですが、追い詰める場所を犬たちが決めるとのこと。

谷底でイノシシを倒すと、
主(あるじ)が、100キロもあるイノシシを担いで登らないといけません。

主のことを思って、犬たちは、主が行動しやすい場所を選んでイノシシを追い詰めるそうです。

犬たちが狙うのはイノシシの前足。

かみついて、動けなくするそうです。

動けなくなったところを、主が至近距離まで近づいて銃を撃つか、ナイフでとどめを刺すとのこと。

うーむ。

やっぱ足は大事ですね。

蛇も犬も足を狙ってきます。

保健所への犬の咬傷事故の届けも、部位は圧倒的に足です。

つまり、あらゆる生物や組織は、機動力が力の源泉であることから、敵は機動力を制限させるために狙ってくるのです。

曲芸のような放水

映画「ダイハード」の導入部分で、主役のブルース・ウイリスが裸足だと気づいたテロリストのリーダーは、「窓ガラスを狙え」と指示を出しました。

銃撃で高層ビルの窓ガラスが粉々になり、飛び散ったガラスの破片がブルース・ウイリスの足に食い込みました。

ブルース・ウイリスが顔をしかめるシーンを見て、「これは痛い」と感情移入してしまい、ずるずるとドラマに引き込まれてしまいました。

やはり、靴は大事です。

靴を制するものは公衆衛生を制す。

ダイハードの監督は公衆衛生を知っていたかも。

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