箱根の関所では「入鉄砲」と「出女」が要注意だったが、現在の我が国の結核では「高齢者」と「外国人」である
結核の研修会がありました。
医療機関の医師等の医療従事者を対象にした研修会です。
会場参加の先生方とオンラインでの参加者の合計は100名ほどになりました。
保健師から、宮崎県の結核の現状について報告があり、その後、講演をされたのが結核研究所の平尾晋先生です。
「結核診療アップデート ~外国人、高齢者結核と画像診断・喀痰検査の最前線~」というタイトルでした。
高鍋で講演をされるのは、2019年以来で、「2度目の高鍋」となりました。
昨日は早めに高鍋に来て、舞鶴城に行ったそうです。
残念なことに資料館が閉まっており、明日リベンジするとおっしゃっていました。
祖父が山形県に住んでいたことがあり、上杉鷹山は高鍋の秋月藩から養子に来たので、高鍋のことは知っていたとのこと。

前回は、延岡に泊まってレンタカーを借りて、高千穂まで足を伸ばしたそうです。
歴史好きで、鉄道マニアでした。城が大好きだとのこと。
今回は高鍋に泊まられましたので、講演後に、高鍋の黒木酒造の芋焼酎「山猫」、麦焼酎「山猿」を一緒に飲み、チキン南蛮と地鶏を食べました。
次回は、飫肥城や延岡城、来年の大河ドラマに出るかもしれない木城町にある高城にお連れしたいです。

ご講演は、最新の結核の治療の知識が満載でした。
私が感じた講演の最大のポイントは、「結核は、忘れた頃にやってくる」でした。
それと、「80代の高齢者と20代の外国人を診たら結核を疑え」です。
臨床医は、鑑別診断として結核を念頭に置くことが重要です。
箱根の関所では、「入鉄砲」と「出女」が要注意でした。
将軍のいる江戸に鉄砲を持ち込むことは、クーデターを起こす可能性があります。
各藩の殿様の妻は、人質として江戸に住ませており、妻が故郷に帰ることは、クーデターを起こす可能性があります。
結核は「高齢者」と「外国人」が要注意。
もう令和の時代なので、入鉄砲と出女よりも、県内のドクターには高齢者と外国人の結核を意識してもらいたいです。

さらに、潜在性結核感染症(LTBI)というやっかいなものが存在します。
症状は全くないのですが、結核の接触者健診や、生物製剤やステロイド、抗がん剤を使用する前に行うIGRA検査で発覚します。
LTBIは、10~20%が発病します。
LTBIに抗結核剤で治療を行うと、発病を70%減らすことができる。
つまり100人のLTBIがいたら、そのうち最低10人が発病する。
治療を行えば、10人のうち7人が発病せずに、3人が発病することになります。
外国人は、入国前結核スクリーニングが導入されています。
出入国在留管理庁、外務省、厚労省の三課長の連名による通知が出されていて、結核非発病証明書の提出の義務付けが始まりました。
フィリピン、ネパールは、令和7年6月23日から、ベトナムは令和7年9月1日から始まりました。
インドネシア、ミャンマー、中国とは開始に向けて調整中ということです。
中国は昨今の状況から難しいでしょうね。
最新の結核に関する情報を得る良い機会でした。
