グローバルスタンダードであるミリタリー・メディスンの入門書が登場した
1 タイトル
ミリタリー・メディスン入門

2 キャッチコピー
森鷗外没後百年。
現代の森鴎外が、時空を超えたミリタリー・メディスンを解説。
世界の健康安全保障を理解するための医学的インテリジェンスの入門書!

3 内容
グローバルスタンダードである
ミリタリー・メディスンの指南書。
新型コロナウイルス感染症と自衛隊衛生の対応をはじめ、
世界のミリタリー・メディスン、
我が国の軍陣衛生、
軍隊に影響を及ぼす病気、
戦場における死傷病兵、
衛生が勝敗を分けた戦い、
戦場をめぐるさまざまなファクター、
大量破壊兵器とテロ、
自衛隊の誕生と衛生組織
について解説した本です。
防衛省の衛生のトップだった筆者が、
衛生行政を担当してきたこれまでの体験や、
小説や漫画などの一般書を例に出して、
分かり易く語っていく形式としました。

4 著者プロフィール
産業医大を卒業して、厚生省に入省して、
約34年間、医系技官として
中央官庁や地方自治体で衛生行政を担ってきました。
その間、2年間、防衛省大臣官房衛生監として勤務しました。
防衛省・自衛隊の衛生を総括するポストで、
かつて森林太郎(鴎外)が就いた軍医総監に相当します。

5 企画意図
私が自衛隊の衛生部隊に出会ったのは、
東日本大震災での東京電力第一原子力発電所の現地対策本部の
医療班長をしていたときです。
迷彩服を着た陸上自衛隊の医官を初めて見ました。
その後、
防衛省に勤務して、
陸上自衛隊の三宿駐屯地にある「彰古館」を視察した際に、
旧日本陸軍の軍陣衛生の歴史に圧倒されました。
医学の歴史を調べてみると、
戦争によって医学は発展していることが判ってきました。
麻酔、消毒、ペニシリン、輸血、救急車、トリアージ、ドクターヘリ、
手術用ロボット「ダビンチ」などがそうです。
ペニシリンは、英国が開発しましたが、
大量生産したのは、米国のファイザー社です。
もともと中小企業でしたが、
これをきっかけに世界的なメガファーマに成長します。
ペニシリンの論文はドイツから日本海軍の潜水艦で伝えられ、
これをもとに陸軍軍医学校を中心に
産官学のプロジェクトチームが結成されて、開発に成功します。
第二次世界大戦中にペニシリン生産に成功した国は、
英国と米国と日本だけです。
戦後、GHQは、
日本企業のペニシリン製造を後押しして、輸出品にしようとします。
朝鮮戦争で連合国が使用したのは日本製のペニシリンでした。
戦後の医学教育では、
戦争とのかかわりが封印されて、
こうした魅力あるミリタリー・メディスンのエピソードを知るための
書籍も機会も、ほとんどありません。
このような中、医学と軍隊や戦争とのかかわりについて、
これまで私が出会った書籍や防衛省での勤務や、
これまでの衛生行政の経験などを通じて
私なりに調べてまとめてみました。

6 企画背景
新型コロナウイルス感染症対策では、
世界的には軍の衛生部隊が関与しました。
我が国においても、
当初の中国武漢からのチャーター機や
クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号では、
自衛隊の医官、薬剤官、看護官などの衛生職種が活躍しました。
また、自衛隊中央病院や防衛医大病院などでは、
新型コロナウイルスに感染した方の入院治療を行っています。
クラスター発生病院やICU病棟への看護官の派遣も行われました。
さらに総理大臣の指示で
自衛隊が東京と大阪に大規模接種センターを設置し、
地方自治体が実施するワクチン接種を後押しました。
こうした一連の報道を通じて、
自衛隊に医官や看護官という職種がいることや病院を持っていることを、
初めて知ったという方は多いと思います。
ミリタリー・メディスンは世界的には常識なのですが、
我が国では医学界でもほとんど知られていません。
戦後、軍事はタブーとされたので、
軍事組織がもつ医学や医学が戦争によって発展してきたことも
我が国では大学の医学教育でも触れられてきませんでした。
さらに、医学の面から安全保障について学習する書籍はありません。
我が国のこうした状況を変える必要があると思い、
ミリタリー・メディスンの本を書こうと決意しました。
元防衛省の衛生の当事者が書いたということで、
多くの医療関係者などの読者の皆さんに対して説得力が増し、
実感が沸くのではないかと思いました。
今後の安全保障政策を考える上でも、自衛隊衛生の強化は避けられません。
そうした議論の一助になると思われます。

7 読者ターゲット
メインターゲットは、
医療関係者、特に救急医療・災害医療の医療従事者と
大学医歯薬・看護・獣医学部の教官・学生などです。
特に、防衛医科大学校の学生には、ぜひ読んでもらいたいと思っています。
ちなみに医学部と薬学部の教授に原稿を読んでもらったところ、
学生の講義の副教材に使いたいと返事がありました。
サブターゲットは、
行政の危機管理担当者、
保健所職員、自衛隊・警察・消防・海保・インテリジェンスの関係者です。
一般の方にも、興味を持ってもらうように分かり易い記述にしました。

8 類書
防衛医学編纂委員会が編集した
「防衛医学」(防衛医学振興会)2007年、
「彰古館―知られざる軍陣医学の軌跡」(防衛ホーム新聞社)2009年
があります。
どちらも防衛省関係の書籍で、一般には知られていません。
新書では、
一之瀬俊也さんの
「日本軍と日本兵―米軍報告書は語る」(講談社現代新書)2014年、
吉田裕さんの
「日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実」(中公新書)2017年があります。
いずれも太平洋戦争における日本軍の軍陣衛生の状況が比較的多く記載されています。
本企画書の内容は、
世界のミリタリー・メディスンの歴史を網羅し、
戦後に誕生した自衛隊の衛生組織や、
医学的インテリジェンスについても記載している点が
類書との大きな相違点です。

9 評価
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毎朝午前7時にアップするハベレオ通信の公衆衛生の記事とも相まって、
医学・公衆衛生学・産業医学への理解が深まります。
