Google急落とNVIDIA上昇の裏側/AI人材流出懸念と鴻海決算から読み解く米国株の現在地
米株は寄り天井で反落/Google急落とAMD・ウエスタンデジタル決算に見る高すぎる市場期待
米7月ISM・ADP雇用から見る景気の底強さとFRB利上げ再開懸念/ホルムズ海峡の暫定合意動向
市場概況(主要指数・商品)
寄り付き直後は上昇してスタートしたものの、その後押し戻される展開となり、主要指数は揃って下落(軟調)しました。
ダウ平均: 54,349.12
S&P 500: -0.17%(7,723.55)
NASDAQ: -0.83%(2,636.34)
ラッセル2000: -0.59%(3,019.17)
原油(1バレル): $74.91(-1.14%)
ゴールド: $4,308(+3.75%)
ドル円: 157.78円(+0.03%)
米国債利回り: 10年債 4.616% / 2年債 4.181%
注目銘柄・決算動向
NVIDIA(+3.4%)
サプライヤーである台湾の鴻海(ホンハイ)の7月売上高が前年比+54.2%で過去最高を記録。AI関連需要の前倒し恩恵が追い風となり強含みました。アナリストの平均目標株価は308ドル(強気維持)となっています。
Alphabet / Google(-4.0%)
AIチームの再編および中心人物(ハサビス氏の会長就任による現場離脱、ジェフ・ディーン氏らベテランエンジニアの退社と新スタートアップ立ち上げ)が発表され、競合(OpenAIやAnthropic)に対する遅れへの懸念から急落しました。
AMD(-7.0%)
決算数値自体は良好であったものの、市場の高い期待値に届かず売られる展開となりました。
Western Digital(決算後・時間外 -9.0%)
売上高(3.7億ドル / 前年比+44%)、EPS(3.56ドル / 前年比+109%)、来期ガイダンスともに予想を上回る好決算でしたが、市場の過度な期待に応えきれず下落しました。
その他大型テック
Amazon・Tesla(-1.8%)、Microsoft(-1.0%)など全体的に軟調。
経済指標
7月 ISM非製造業景況指数: 54.1(予想 54.5)
予想はわずかに下回ったものの、50(節目)を上回り拡大圏を維持。新規受注が伸び消費の底強さを示す一方、原材料やサービスコストの上昇が重荷となっています。
7月 ADP雇用者数: 4.4万人(予想 6.5万人)
雇用拡大の勢いはやや鈍化したものの、労働市場自体は安定。転職者の賃金上昇率は前年比+7.0%(留まる人は+4.4%)となっており、企業側の採用意欲の高さを示しています。
FRB金融政策・利上げ観測
ミネアポリス連銀総裁の発言
高インフレ定着を回避するため「緩やかな利上げを開始すべき」とタカ派なスタンスを提示。年末までに3回の利上げの可能性も否定していません。
市場の金利織り込み度(FOMC観測)
9月: 約55%が1段階の利上げを織り込み
10月: 約81%が織り込み
12月: 約24%が2段階目の利上げを織り込み
地政学リスク(中東情勢)
イランとオマーンがホルムズ海峡の航行ルートに関する案で前向きに進展しており、米国・イラン間でも60日間の暫定合意に向けた動きが見られます。根本的な問題(核開発等)の解決には至っていませんが、原油供給やインフレ懸念の観点からは目先の安心感につながる可能性があります。
今後の市場の見通し・アノマリー
決算数値自体が良くても期待値の高さから即座に上昇しにくい展開が続いています。しかし、実需は引き続き堅調です。
9月レイバーデー明け: トレンドが変わりやすい時期。
11月: 中間選挙の約2週間前から上昇しやすいアノマリーあり。
当面は急激な上昇よりも、「3歩進んで2歩下がる」ペースで推移しながら、秋以降に向けた仕込み場を探る展開が想定されます。
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