赤字が続く会社の共通点。なぜ2期目で立て直せないのか
赤字は怖い。
しかし、もっと怖いのは「赤字に慣れること」だ。
2期、3期と赤字が続く会社には、共通点がある。
継いだ時の私の会社も、末期も同じだった。
売上さえ上げれば黒字になるという誤解
最初は「売上さえ上がれば黒字になる」という発想だ。
いわゆる売上至上主義である。
値下げをする。
チラシを増やす。
品揃えを増やす。
人も増やす。
売上は上がる。
しかし同時に、コストも増える。
粗利益率も下がる。
結果、売上は増えているのに利益は出ない。
むしろ赤字が拡大する。
店長会議で出てくる意見が変わる
赤字が続く会社では、会議の内容も変わってくる。
「もっと安く売れば売上が上がる」
「チラシを増やせば集客できる」
「特売を増やすべきだ」
こうした意見ばかりが出てくるようになる。
一見、前向きな意見に見える。
しかしこれは危険な兆候だ。
利益ではなく、売上しか見ていない。
しかも、すべて「コストをかける提案」になっている。
実際に多いのが、販促費の増加だ。
チラシを増やす。特売を増やす。広告を増やす。
しかし、その販促費は本当に回収できているのか。
売上が上がったとしても、
値下げと販促費で利益が減っているケースは多い。
この状態になると、組織全体が売上至上主義に傾く。
そして赤字はさらに拡大する。
※販促費が本当に回収できているかの考え方は、
「販促費は回収できていますか?」の記事で解説しています。
この状態になると、組織全体が売上至上主義に傾く。
そして赤字はさらに拡大する。
これは末期に近い状態だ。
今度は経費削減に走るが、売上が落ちる
次に行われるのが経費削減だ。
人を減らす。
広告を止める。
仕入れを絞る。
投資を止める。
すると今度は売上が落ちる。
しかも予想以上に落ち込む。
それでも赤字だからさらに削る。
毎年削る。
そして売上も毎年落ちる。
この流れに入ると、立て直しは一気に難しくなる。
赤字に慣れることが一番危険
赤字が続く会社では、こうした言葉が出てくる。
「去年より少し改善した」
「まだ赤字だが良くなっている」
そして、それで満足してしまう。
しかし赤字は改善しても赤字だ。
資金は確実に減り続けている。
怖いのは赤字ではない。
赤字に慣れることだ。
赤字は翌年に一気に解決する
成長投資など意図的な赤字は別として、
経営悪化による赤字は長引かせてはいけない。
赤字の翌年に、一気に解決する覚悟が必要になる。
中途半端な改善では意味がない。
時間をかけるほど、資金も士気も弱っていく。
一年だけの勝負にする。
そう決めることが重要だ。
一年だけなら従業員も理解しやすい。
「今年だけは耐えてほしい」と言える。
経費は徐々にではなく一気に削る
このときやるべきことは、徐々に削ることではない。
一気に削る。
しかも赤字分だけでは足りない。
それでは売上が少し下振れすれば、また赤字になる。
売上が予想を下回っても黒字になる水準まで、
経費を落とす。
ただし、やみくもに削ればいいわけではない。
売上を壊さない部分から削る。
固定費を優先して削る。
将来の売上を生む活動は残す。
ここを間違えると、逆に立て直しが難しくなる。
お金をかけずに利益を生む改善に集中する
削減と同時に行うべきなのが、
お金をかけずにできる改善だ。
売場改善
品揃えの見直し
在庫の適正化
作業効率の改善
値入率の見直し
こうした改善は、費用をかけずに利益を生む。
※具体的な方法は、価格・品揃えマガジンや売場づくりマガジンで解説しています。
従業員に「還元」を約束する
もう一つ大事なのは、従業員への約束だ。
「成果が出たら還元する」
これを明確に伝える。
ただ削られるだけでは士気は下がる。
しかしゴールが見えれば耐えられる。
一年で立て直す。
利益が出たら還元する。
この約束があると、削減は「我慢」ではなく「挑戦」になる。
赤字を長引かせると会社は弱る
赤字は怖くない。
しかし赤字に慣れた瞬間、会社は弱る。
毎年少しずつ改善する。
しかし赤字は続く。
この状態が最も危険だ。
赤字は短期で断ち切る。
長引かせない。
それが、会社を守る経営判断になる。
赤字は、削減だけでは解決しない。
最終的には「利益を生む売り方」に変える必要がある。
価格の考え方
品揃えの設計
売場の作り方
これらを変えることで、
お金をかけずに利益を改善することができる。
具体的な方法は、それぞれのマガジンで解説しています。
私の経験の記録はこちらから
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