洗えるとは言いましても…不安【夏物の着物を洗ってみた件】
くさい。
いや。仕方ないんですけどね。
新品で着物を買う財力がない着物初心者0年生は、文句なんて言っちゃぁいけないはずなんですが。
それでも匂いは気になるんです。
着物に染み付いた古い香りを「洗い」に出さないで、少し軽減する方法についてはまた書くとして、今回は「実際に洗ってみた件」についてのお話です。

・夏着物
某フリマアプリより春先に購入した夏着物。
それは、絽、という種類の着物らしい――。
夏物の記憶にはいくつか分類があるようで
簡単に説明すると
1、単衣(ひとえ)
2、浴衣
3、紗袷(短い期間のみで楽しめる贅沢着、らしい)
4、絽
5、紗
1⇒5 に向かうにつれて「スケスケ」です。
※透け感があり涼しそうに見えるという意味
温暖化の影響で、4月と言えど初夏のような日差しや気温であったりするため、昔使われていた着物時期ルールは今では大分「肌間隔」でよい、とされているそうなのですが、まだまだ根強く残っているのも事実。
私はよく着物情報をthreadsで拾っているのですが、
5月の終わりくらいの猛暑日に(29度とか)
「もう暑すぎて絽です」とか
「ヤバすぎて浴衣を出しました。たまらぬ暑さ」などなど拝見します。
あるいは、
「暑いから(27度湿度70%)もう、単衣は無理。浴衣着まふ」
という方もいたり、
「耐えきれないほど暑いんだけど。まだ浴衣や絽は着てはいけませんかね…(問)」という方もいらっしゃったり。
式典や他の方を立てることが求められるイベント、習い事などでルールが決められている場合を除き、
「日常着物ならファッションだし、好きにしても大丈夫!」というのが大半の方の意見です。
暑かったら洋服だって半袖着ちゃいますもんね。
普段着物を長く続けていらっしゃる方の中には
26度を目安に着るものを変えるという方もいらっしゃったり。
先日偶然、40年前の現在住んでいる地域の平均気温(気象庁公式)で見たのですが、私の住む西日本海側の8月の最高気温は28度だったそうです。ゾッとしました。
君野倫子さん三吉佐知子さん著の「今日からはじめるやさしい着物の手習い帖」によれば、
5月~6月、9~10月でも30℃を超える日は、我慢などせず薄物を着ましょう。
暑さ、寒さの感じ方は人それぞれ。地域によっても違います。
とありますので、無理をせず日常的にほどほどにぼちぼち、楽しみたいと思います。
・夏着物、はじめて洗ってみた件
さて。本題ですが、私は着物初心者0年生なので、反物からお着物を仕立てるというチャレンジは財力的にできません。ぼちぼちする、ということを信条としているので、できる範囲でゆるやかに、というのがモットーです。
(でも来年は鰹縞の着物が欲しいと思っていたり…ry)
ということは、リユース品が主流になるのですが、
今回はどういう基準で購入しているか、ではなく。「夏着物、はじめて洗ってみた件」のお話です。前置き長くてすみません。
結論から言うと、成功しました。
でも実は、洗える着物の袷と単衣、羽織を過去、失敗した経験があります。
その時の経験をもとに、今回はこれなら大丈夫だろうという私的ぎりぎりのラインをせめて洗ってみました。
「洗える着物」であることが前提条件なのですが、浴衣や夏着物など汗をかきやすく皮脂汚れが心配な着物は、また同じように洗い着れるだけ着ていきたいと思えるようになりました。
洗剤は以下の通りです。
※こちらは私の実験による私物での検証結果なので、広く一般的に推奨されている方法や洗剤等ではありませんので、チャレンジの場合はあくまでも自己責任でお願いします。
・液体洗濯洗剤 5㏄ (すすぎ洗い1回タイプ・蛍光増白剤なし)
<手順>
①35度くらいのぬるま湯をそこそこためて、液体洗剤を入れてよくかき混ぜる。ぐるぐる混ぜて、洗剤を良く溶かしておく。
②洗える着物をドボンして、よく洗う。
③色落ちや染料が溶けだしたりするので、両手で押し込むようにして手早くしっかり洗い、水を抜く。
④もう一度ぬるま湯を張り、しっかりすすぎながら押し洗いをする。こすったり、握り込んだりせず、両手でぐ、ぐ、と押すように洗う。
⑤水を抜いて、今度は冷水でしっかりすすぐ。完全に透明になるくらい洗うとかなり時間が立つし、生地が痛むので、2すすぎくらい。(米のとぎ汁がうっすら残る程度で切り上げています)
⑥生地を押して、軽く手で脱水をかけたら、ネットに入れて洗濯機の脱水にかける。脱水のみのモードで1分~3分(使っている洗濯機の一番最小時間のモード)
⑦脱水が終わったらすぐ取り出して、衣紋かけにしわを伸ばしながらかけ、サーキュレーターを回しながらしっかり乾かす。

本当はおしゃれ着洗い用洗剤のエマールさんなどが良いのかもしれませんが、着物を洗い中の匂いと(たぶん染料と化学変化しているのか)、洗い終わった後の香りがよくなくて、使わなくなりました。
到着した時は、本当に色々な古い香りに油が酸化したような香りが混ざり、さらに樟脳の香りが重なって、おばあちゃんちの玄関の土間の匂いも合わさっているような香りでした。
けれど、洗い終わって、しっかり乾かすとほんのり洗剤の優しい香りが。
生地自体もパッと明るく見えますし、さっぱりとした印象になります。
これで安心して夏着物が楽しめるぞ、ととても嬉しくなりました。

・自己流で失敗した話 / あとがき
最後に少しこぼれ話を。
今回夏着物の洗える絽をはじめて洗ったのですが、これより前に3回失敗しています。
先ほど申し上げた
袷、単衣、羽織です。
袷は化繊のもので洗ってよいものだったのですが、無知な私は、袷の着物をネットに入れておしゃれ着洗いモードで洗ってしまったんですよね。
取り出した着物はしわしわ、もちゃもちゃで、袷ですから表地と裏地が凄くズレ、裾の所が「袋」のような状態になってしまいました。
アイロンをかけてみたのですが、結局直せず。
500円で購入した着物だったのと、チャレンジということでやってみたのですが、ショックは大きかったです。
次は単衣の着物。
これはしっかり手で洗い、軽く脱水(5分)をかけたのですが。
エマールの匂いと単衣の着物の、染料が化学反応を起こしたようで、ものすごい異臭で家族からクレームが入るほどでした。夜、外の日陰で干して、次の日には乾いていたのですが、匂いは薄れましたが、結構個人的に気になるほどでした。
さらにショックだったのは、脱水をかけすぎてしまったのと、生地がかなり弱っていたのか。袖の部分に500円玉くらい穴が開いて閉まっていました。
こちらは1000円で購入したのですが、それなりにショックでした。
最後は羽織。
こちらは宮島で購入した羽織で、ちょっと珍しい柄ものでした。
透け感のある角度によって赤と黒に見える羽織だったのですが、こちらも失敗。
敗因は「エマール」でした。
染料とエマールが合成された科学的な香りが充満し、どうにも我慢できず、もう一度洗っても取れなかったのです。価格は3600円だったので、しばらく寝込みたいくらいでした。
エマールが合う場合もあるでしょうし、個人的にお好きな場合もあるかと思うのですが、私の場合は好む香りではなかったので、今回の夏着物は思い切っていつも使う洗剤に切り替えました。
脱水も一番少ない分数でざっと回し、ネットに入れる時は大体の形を整えて入れてみました。私的には大成功だったので、今回の記事を書きました。
流石に正絹や袷などは悉皆屋さんに頼まねば、と思っています。
(ちなみに先日地元のクリーニング屋さんで、着物の丸洗いについて相談に行ってきたのですが、クリーニング屋さん→専門業者に依頼という形になるので、価格も訪問着一枚で11,000円~だそうです。金彩があったり、柄の量、汚れ具合やオプションなどでさらにかかるそうです)
汗ぬきのみなら5,000円以下で郵送でしてくれるところや、呉服屋さんと提携の悉皆屋さんで4,000円~などいろいろなお店があるようなので、探してみたいと思っています。
大切な着物なので、長く、快適に楽しみたいですもんね!
いいなと思ったら応援しよう!
天然石を極細の糸で編むマクラメクリエイター。天然石をマクラメの技法を駆使して宝石いっぱいのペンダントにしています。