第2章③ 作物育成に望ましい土壌環境
このnoteでは、土壌医検定の問いのテーマから内容整理や関連する内容をアウトプットしていきますのでご参考にしていただければと思います。
<注意点>
問題の選択肢や解答は掲載しません。
また、内容につきましても個人的なまとめのため、保証はできかねますので、ご了承ください。
今回の対象
第2章 作物の健全な生育と土壌環境
◉作物生育にとって好ましい土壌環境と課題(水田)
問8
水稲の高温障害対策に関する記述の中で、最も正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。
問9
畑作物にとって好ましい土壌環境に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。
水稲にとって好ましくない土壌環境だと何が起こるのか?
①高温障害
②秋落ち水田
①高温障害:その症状と注意点
登熟期の気温が高すぎて品質が低下することで
その症状は、以下です。
・米が白く濁る「白未熟粒※」
・偏平となり縦溝が深くなる「充実度の低下」
・亀裂が入って割れやすくなる「胴割粒」
※白未熟粒
白未熟粒の発生は登熟期、特に出穂後20日程度の登熟初期中の平均気温が26~27℃以上で増加する。
胚乳全体が白くなる乳白粒、一部が白くなる腹白粒、背白粒がある。
これを防ぐには、以下が必要
・作土深が適切な深さ(15~20cm)である
・肥料養分が適切である(窒素、堆肥、ケイ酸不足にならない)
とはいっても、近年は異常な暑さになるので登熟期を見越した田植えのタイミングなど工夫が必要だと個人的には考えます。
②秋落ち水田:その症状と注意点
水稲の育成が前半では両行であったものが成熟期になって育成が
不良となる現象。
砂質土壌で透水性が良く鉄等が溶脱した水田、黒泥土や泥炭土のような腐植過多の湿田で多く見られる。
遊離酸化鉄不足で発生するようで、含鉄資材を投入し有害物質と反応させ、根痛みを防いだり、湿田では排水改良対策を行う。
排水性が良すぎてもダメだし、湿田で腐植過多でもダメとバランスが難しいですね。
ただ、一つの田んぼで両極端に触れることは無いので、自身の田んぼがどちらの性質かをまず見極め、対応を検討すれば良いかと思います。
私のところはどちらかというと排水性が良いほうに傾く可能性があるので含鉄資材を投入を意識した方が良いかもしれません。
※今のところ秋落ちを経験したことはありませんが・・・
水田にとって好ましい土壌環境
◆土壌中の腐植や肥料養分が適度である
・無機態窒素である地力窒素が必要
⇒堆肥などの有機資材の投入
・ケイ素が乾土100gあたり15mg以上
・遊離酸化鉄の含量を0.8%以上
◆保水性や透水性が適度である
・保水性が良すぎると土壌の酸素不足の状態(還元状態)が進むと
土壌中に有害物質(有機酸、硫化水素等)が発生し根腐れを起こす。
・透過性が良すぎると養分の溶脱が著しく、育成初期に必要な地温も
確保されにくい。
また、遊離酸化鉄不足で硫化水素を抑えられず、根の障害により
秋落ちが発生する。
適度な透水性は?
一般に一日に20~30mm田面水位低下(日減水深)程度が望ましい。
◆作土深や土壌の硬さが適度である
地表面から鋤床層(耕盤層)までの深さ(作土層)が深いと
根が深く伸びる。
作土層の深さは15~20cmが望ましい。
水田土壌の現状と課題
・堆肥の施肥量の減少・ケイ酸等土づくりの資材投入の減少
⇒ケイ酸は茎を強くするために必要
・大規模水田など圃場間や圃場内で肥沃土に差がある。
・大型機械導入(大型トラクター、田植え機、コンバインなど)により
作土深が浅くなっている
◉作物生育にとって好ましい土壌環境と課題(畑地)
作物生育にとって好ましい土壌環境
◆土壌中の肥料養分含量が適正で、土壌pHや養分バランスが適正である
・一般的な栽培土壌(沖積土の埴壌土)電気伝導度(EC)は施肥前で
0.3mS/cm以下にあることが望ましい。
2.5mS/cm程度になると多くの作物で生育障害を受ける。
・pHは6.0~6.5程度が望ましい。(野菜の種類によって異なる)
酸性(pH6.0未満)に傾くと作物に有害なアルミニウムが溶出すると
ともにマンガン等の微量元素も溶出し、過剰障害のリスクが高まる。
アルカリ性に偏るとマンガンやホウ素が溶出しにくくなって欠乏症の
発生リスクが高まる。
Q:電気伝導度(EC)って何ですか?
A:土壌のイオンを電気的に測定した濃度です。
よく分からん。。
要はECが高すぎると肥料過多、低すぎると肥料不足のようです。
特に雨の影響を受けないハウス栽培では、EC値が高まりやすく、根の吸水や養分吸収阻害が起きるようです。
pHは分かります!リトマス試験紙で測るやつですね!
中性は7.0ですが、6.0~6.5程度が望ましいということは若干、酸性の方が良いということですね。
◆堆肥と有機物が投入され、通気性、排水性や保水性が良い
・土壌は固相、液相、気層から成り立っている。
・根の活動を活発にする気層率は20%以上で18%~40%が理想。
◆土壌が軟らかく、浅い層に耕盤層が形成されていない
・土層中に根が自由に伸びていくためには土壌が硬くないことが
必要である。
・山中式土壌硬度計で22mm以下であることが望ましい。
25mm以上になると根の分布を認めることが困難。
・作土の深さは25cm以上あることが望ましい。
ダイコン、ニンジン等の根野菜では30cm以上、ゴボウでは60cm以上が
望ましい。
◆土壌の根圏生物相が多様である。
・根圏生物が多様であると有害センチュウの増殖が抑制される。
・良質な堆肥の施肥、輪作体系、排水不良の改善などにより、健全な
生物相を維持することが望まれる。
Q:や、山中式土壌硬度計??何ですかそれは?
A:土壌を垂直に掘った断面に直角に押し込み土の硬さに応じてばねが押し戻される距離(mm)を読み取ります。
なるほど、土を掘って断面の土の層に垂直に計測器を押し当てて測るんですね!
要は、硬いほど押し戻される距離が多いってことですね。
でも、土壌を垂直にそんなに深く掘れないので測れません!
22mm以下であることが望ましく、25mm以上になると根の分布を認めることが困難ということを覚えておきます。
畑地土壌の現状と課題
・ハウス栽培を中心に塩類が集積してきている
⇒生育障害の懸念
・有機物の施肥量の減少、大型農業機械により土が硬くなり
耕盤層が発達してきている露地圃場が多くなっている
⇒湿害、土壌病害、センチュウ害
・連作で病原微生物の密度が高まっている
⇒土壌病害、センチュウ害
補足
この章はあと「樹園地」がありますが、果樹園はするつもりがないので
さらっと勉強はしますが、アウトプットは飛ばします。。
次回は「第3章 作物育成と土壌の化学性」です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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