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格闘ゲームの楽しみ方

画面の中で二人のキャラクターが向かい合い、開始の合図を待っている。

相手との距離は、ほんの数歩。先に近づくのか、その場で待つのか。攻撃が届きそうで届かない位置を行き来しているだけなのに、お互いが何を考えているのかを探る時間には、不思議な緊張感があります。

格闘ゲームというと、難しいコマンドを素早く入力し、長い連続技を決めるゲームを思い浮かべるかもしれません。

「技を覚えないと対戦できないのかな」

「経験者には、何もできずに負けてしまいそう」

「反応の速い人でなければ上達できないのだろうか」

最初はそう感じやすいものですが、格闘ゲームの基本は、たくさんの技を覚えることではありません。まずは移動し、相手が近づいたら使いやすい攻撃を出し、危ないときには守る。その三つだけでも、対戦は少しずつ形になります。

格闘ゲームは、単に素早くボタンを押すゲームではありません。

相手が攻撃してきそうな距離で待つ。

同じ行動を続けてくる相手に、別の方法を試す。

自分が焦っていることに気づき、一度距離を取る。

一試合の短い時間に、観察、判断、操作が何度も繰り返されます。負けた試合の中にも、「今の攻撃は防げた」「前より近づけた」という小さな上達が残ることが、格闘ゲームの魅力です。


格闘ゲームの基本情報

一回の標準実施時間 約160分

短く楽しむ場合 約55分

準備や振り返りを含む総所要時間 約170分

想定頻度 週1回程度

主な場所 自宅のパソコン、家庭用ゲーム機などの利用環境

一人での実施 可能。練習、物語モード、コンピューター戦などを楽しめる

複数人での実施 同じ部屋またはオンラインで対戦できる

初心者の始めやすさ 始めるだけなら、とても始めやすい

施設への依存 ほとんどない

天候の影響 ほとんど受けない

一回160分には、基本操作の確認、対戦、試合の振り返り、休憩までを含みます。長時間続けて対戦するのではなく、練習と実戦を短く分けたほうが、何ができるようになったかを確かめやすくなります。

短く遊びたい日は、使いやすい技を確認し、コンピューター戦やオンライン対戦を数試合行うだけでも構いません。55分ほどあれば、「今日は相手の攻撃を防ぐ」など、一つの目標を持って遊べます。

格闘ゲームは一試合が短いため、終えようと思えばすぐ終えられる一方、「あと一試合だけ」と続けやすいゲームでもあります。始める前に終了時刻や試合数を決めておくと、週1回でも生活に取り入れやすくなります。

格闘ゲームの費用

すでに対応するパソコンや家庭用ゲーム機、コントローラーを持っていれば、体験版や無料で遊べる作品から始められます。

ゲームソフトや入力機器を新しく購入する場合、標準的な初期費用は約36,000円です。

初期費用 0円〜約180,000円

標準的な初期費用 約36,000円

一回の追加費用 0円〜約1,000円

標準的な一回の追加費用 約200円

年間費用 約21,500円

初期費用の上限が高くなるのは、パソコンや家庭用ゲーム機、モニター、アーケードコントローラーなどを新しくそろえる場合です。初心者が最初から専用の機器を購入する必要はありません。

手持ちの一般的なコントローラーでも、十分に始められます。専用のレバーや多数のボタンを備えた入力機器は、使えば自動的に上手になる道具ではなく、操作感の好みによって選ぶものです。

オンライン対戦では、ゲーム機によって有料のオンラインサービスへ加入する場合があります。追加キャラクター、衣装、音楽などが別売りの作品もあるため、ソフト本体に含まれる内容を購入前に確認します。

費用を抑えたいなら、最初は本編と手持ちのコントローラーだけで始めます。使いたいキャラクターや続けたい遊び方が見つかってから、追加内容や周辺機器を検討すれば十分です。

入力データに含まれていた交通費、レンタル費、教材・材料費、化学防護用品などは、自宅で格闘ゲームを楽しむ場合には基本的に必要ありません。

3つのおすすめ

1.短い一試合の中に、相手との読み合いが詰まっている

格闘ゲームでは、相手も自分と同じように考えながら動いています。

近づいて攻撃すると思わせて止まる。

何度も守っていた相手が、突然前へ出てくる。

同じ技を使って安心させたあと、別の行動へ変える。

画面に見えているのはキャラクターの動きですが、その奥では「次に何をするか」という読み合いが続いています。

反応の速さだけですべてが決まるわけではありません。相手がよく使う行動を覚え、次に同じことをするかもしれないと予想できれば、先回りして動けます。

相手の癖を見つけることもあれば、自分の癖を読まれることもあります。一試合ごとに違う展開が生まれるため、同じキャラクター同士の対戦でも、まったく同じ内容にはなりません。

2.小さな上達を、一試合ごとに確かめられる

格闘ゲームでは、勝つことだけが上達の印ではありません。

以前は防げなかった攻撃を一度防げた。

焦ってボタンを押さず、相手の動きを待てた。

使いたかった技が、必要な場面で一度出せた。

負けたとしても、前よりできたことを見つけられます。

最初から長い連続技や難しい操作を目標にすると、できない時間が続きやすくなります。まずは使う技を少なくし、「近いときはこの技」「相手が飛んだらこの技」と役割を決めると、判断しやすくなります。

一つの行動が安定すると、試合中に考えられる余裕が少し増えます。その余裕が次の上達につながり、少しずつ対戦らしい駆け引きができるようになります。

3.同じキャラクターでも、戦い方に個性が出る

格闘ゲームには、近距離で攻めるキャラクター、長い攻撃で距離を保つキャラクター、投げや特殊な動きを得意とするキャラクターなどがいます。

同じキャラクターを使っていても、積極的に近づく人もいれば、相手の失敗を待つ人もいます。強力な連続技を重視する人もいれば、安定して出せる短い攻撃を積み重ねる人もいます。

どの戦い方が正しいかは、相手や状況によって変わります。

自分が落ち着いて操作できる距離。

使っていて気持ちのよい技。

負けても、もう一度試したくなるキャラクター。

こうした感覚から、自分に合う戦い方が少しずつ形になります。外見や物語が好きという理由でキャラクターを選ぶことも、立派な入口です。

最初の作品では、競技性より初心者向け機能を確認する

格闘ゲームを選ぶときは、大会で人気があるかだけでなく、初めて遊ぶ人を助ける機能があるかを確認します。

基本操作を教えるチュートリアル。

技を練習できるモード。

コンピューターと対戦できるモード。

物語を進めながら操作を覚えられる内容。

初心者向けの簡単な入力方式。

こうした機能がそろっていると、すぐに対人戦へ入らなくても、自分のペースで操作を覚えられます。

オンライン対戦へ興味がある場合は、自分と近い実力の相手を探す仕組みがあるかも確認します。自由に相手を選ぶ部屋だけでなく、実力に応じて対戦相手が変わるモードがあると、同じくらいの経験者と出会いやすくなります。

映像の好み、キャラクター、音楽、世界観も大切です。上達には何度も同じ画面を見るため、「このキャラクターを動かしたい」と思える作品のほうが続きやすくなります。

最初のコントローラーは、評判より押しやすさで選ぶ

最初は、普段使っている一般的なコントローラーから始めるのがおすすめです。

格闘ゲーム専用のアーケードコントローラーを使う人もいますが、初心者に必須の道具ではありません。一般的なコントローラーで高い実力まで到達する人もいます。

大切なのは、方向入力を無理なく行え、よく使うボタンへ指が届くことです。設定でボタンの割り当てを変更できる場合は、説明どおりの配置にこだわらず、自分が押しやすい場所へ調整します。

強く握り込んだり、ボタンを必要以上に力強く押したりすると、手や指が疲れます。入力は力ではなく、正しい方向と順番で反応します。肩の力を抜き、軽く押す感覚を覚えるほうが長く遊べます。

アーケードコントローラーやレバーのない専用機器は、現在の操作に不満を感じたときに試せば十分です。可能であれば店頭や知人の機器で触り、音、大きさ、置き場所も含めて選びます。

初めての一日は、三つの行動だけを覚える

ゲームを始めたら、まず使いたいキャラクターを一人選びます。性能を細かく比較するより、見た目、声、技の雰囲気など、少しでも気になる理由があるキャラクターを選びます。

練習モードでは、すべての技を覚えようとせず、三つの行動だけを確認します。

相手が近くにいるときの攻撃。

相手が飛び込んできたときの攻撃。

相手から攻撃されたときの防御。

この三つを何度か試したら、コンピューター戦へ進みます。勝つことより、決めた行動を一度使うことを目標にします。

慣れてきたら、短い連続技を一つだけ練習します。難しいものではなく、通常の攻撃から必殺技へつなぐなど、試合でも思い出せる長さが向いています。

オンライン対戦へ進む場合も、最初の目標は勝利でなくて構いません。「飛び込みを一度防ぐ」「端へ追い込まれたら守る」など、小さな課題を一つ決めます。

数試合終えたら、勝敗にかかわらず一度休憩します。できなかったことより、試合の中で一度でもできたことを思い返します。

最初に必要なもの

最低限必要なもの

対応するパソコンや家庭用ゲーム機、ゲームソフト、一般的なコントローラーがあれば始められます。

あると便利なもの

安定した通信環境、音を聞き取りやすいイヤホン、入力を確認できる練習機能、簡単な目標を残すノートなどがあると便利です。

続けるなら用意したいもの

長く座っても疲れにくい椅子、見やすいモニター、予備のコントローラーなどが候補になります。自分に合うと分かってから、専用のアーケードコントローラーを検討してもよいでしょう。

後回しにできるもの

高性能なゲーム用パソコン、大型モニター、高額な専用入力機器、大きな音響設備などは、最初から必要ありません。

手持ちの環境で遊び、入力のしにくさ、画面の見づらさ、通信の不安定さなど、実際に困った部分だけを整えます。

安全に楽しむために

格闘ゲームは座って行うため、入力データにある平均METs8のような高強度運動には当たりません。長時間同じ姿勢を続けることによる、首、肩、腰、目、手指への負担へ注意したい趣味です。

ボタンを強く押し続けず、コントローラーを握る力をゆるめます。指、手首、腕に痛みやしびれを感じたら、その日の練習は中断します。

一時間ほど遊んだら、立ち上がって姿勢を変えます。画面との距離や明るさを整え、顔を近づけすぎないようにします。

対戦で負け続けると、焦りやいら立ちから、普段とは違う操作を繰り返しやすくなります。連敗したときは、取り返そうと続けず、数分間ゲームから離れます。

オンラインでは、対戦相手への暴言や挑発に反応し続けないことも大切です。不快なメッセージを受けた場合は、ミュート、ブロック、通報などの機能を使います。

追加キャラクターや衣装を購入する場合は、月ごとの予算を決めます。大会や配信へ参加する場合は、主催者の規約、年齢条件、映像や音声の公開範囲も確認します。

続けるほど変わる五つの楽しみ方

1.一人のキャラクターを動かしてみる

最初は移動、攻撃、防御を覚えます。ボタンを押したとおりにキャラクターが動く感覚と、技を一つ出せたうれしさを楽しみます。

2.よく使う行動を安定させる

使う技を絞り、相手との距離に合わせて出せるようにします。以前は偶然だった行動を、試合の中で意識して使える手応えが生まれます。

3.相手を見て、行動を変える

攻撃を続ける相手には守る、待つ相手には近づくなど、相手の動きに合わせます。自分の得意な距離や戦い方も少しずつ見えてきます。

4.対戦と研究を深める

試合の記録を見返し、負けた場面や成功した行動を確認します。複数のキャラクターへの対策や、難しい連続技、高度な駆け引きへ挑戦する楽しみが増えます。

5.交流・大会・発信へ広げる

友人と対戦したり、初心者同士で練習したりします。地域やオンラインの大会へ参加する、対戦動画や解説を作る、催しを運営するなど、格闘ゲームを通じた交流へ広げることもできます。

高い順位や大会参加だけが、完成ではありません。気に入ったキャラクターを使い、以前できなかったことを一つずつ増やしていくことも、十分に豊かな楽しみ方です。

一勝より先に、小さな一手が残る

格闘ゲームを始めると、思うように動けず、何度も負けることがあります。

相手が何をしているのか分からなかった。

練習した技を、試合では出せなかった。

焦って攻撃し、同じ反撃を何度も受けた。

それでも、前回より一度多く守れたなら、試合の内容は少し変わっています。

相手が近づくまで待てた。

飛び込んできた動きを一度止められた。

負けそうな場面で、慌てず距離を取れた。

そうした小さな一手が積み重なり、やがて一試合の流れを変えていきます。

初めてなら、気になるキャラクターを一人選び、移動、攻撃、防御だけを試してみてください。

難しい技を出せなくても構いません。

自分が押したボタンにキャラクターが応え、画面の向こうの相手を少し意識できたところから、格闘ゲームの読み合いは始まっています。

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