ダーツの楽しみ方
数メートル先にある円形の的へ向かって、一本のダーツを投げる。
最初の一本は、大きく外側へ刺さるかもしれません。次は少し中央へ近づき、その次は、狙っていた数字とは違っても高い得点へ入る。
同じ場所に立ち、同じように投げているつもりでも、結果は毎回少しずつ変わります。
もう少し腕の力を抜いた方がよいのか。
立つ位置を変えた方がよいのか。
中央ではなく、得点の大きな区画を狙った方がよいのか。
一本投げるたびに結果がその場で分かるため、初めてでも小さな手応えを感じやすい遊びです。
ダーツというと、経験者が静かに的を狙う競技的な印象もあります。けれど、施設に備え付けられたダーツを使い、友人と得点を比べるところから気軽に始められます。
難しいフォームを先に覚える必要はありません。
安全な立ち位置を確認し、的へ向けて投げ、三本の合計点を見る。最初は、その繰り返しだけでも楽しめます。
一方で、初めて遊ぶ前には気になることもあります。
的のどこを狙えばよいのか。
ルールを知らなくても参加できるのか。
一回にどのくらい時間と費用がかかるのか。
自分専用のダーツを買う必要があるのか。
運動が苦手でも楽しめるのか。
周囲の人へ危険がないよう、何に注意すればよいのか。
今回は、施設で遊ぶダーツを中心に、必要な時間と費用、初心者でも進めやすいゲーム、一回の流れ、マイダーツを買う時期、安全面、続けることで変わる楽しみ方をまとめました。
※この記事では、施設で多く使われているソフトダーツを中心に扱います。金属製の先端を使うスティールダーツは、ボード、距離、安全上の扱いが異なるため、施設や大会の規則を確認してください。
ダーツをざっくり整理すると
一回に必要な時間 約2時間
短く試す場合 約30分から
年間の利用回数 約7回
当日の支出 約2,500円
年間の費用 約17,500円
初回の道具代 0円から
マイダーツをそろえる場合 約18,000円
一緒に楽しむ人数 二人程度から
一人での練習 可能
予約の必要性 施設や混雑状況による
主な場所 ダーツ施設、複合娯楽施設、飲食店、自宅
楽しさの中心 命中、得点、対戦、記録、フォームの安定、戦略
一回の標準時間は、約2時間です。
初めて試すだけなら、30分ほどでも基本的な投げ方と簡単なゲームを体験できます。友人と複数のゲームを行い、途中で休憩を入れるなら、1時間30分から2時間ほど見ておくと落ち着いて遊べます。
年間7回は、二か月に一度より少し多い程度です。
頻繁に通わなくても、その場で得点が表示されるため、久しぶりに遊んだ日にも前回との違いを感じられます。
施設のハウスダーツと呼ばれる備え付け用品を使えるため、最初から自分のダーツを購入する必要はありません。
普段の服装、滑りにくい靴、支払い手段があれば始められます。
ダーツは、一投ごとに結果を確かめられる遊び
ダーツボードには、1から20までの数字と、得点が変わる細かな区画があります。
中央へ近いほど、必ず得点が高くなるわけではありません。
外側や内側にある細い区画へ入ると、表示された数字の二倍や三倍になる場所があります。中央へ当てる面白さと、高得点の区画を狙う面白さは少し異なります。
初めは、細かな得点をすべて覚えなくても構いません。
まずは、ボードへ三本とも刺す。
次に、同じ数字の周辺へ集める。
慣れたら、高得点の区画やゲームに必要な場所を狙う。
目標を少しずつ変えられます。
ダーツでは、筋力だけで結果が決まるわけではありません。
強く投げすぎれば狙いがぶれ、力を抜きすぎれば届かないこともあります。立ち方、握り方、腕の振り、ダーツを離す位置が少し変わるだけで、刺さる場所が変わります。
そのため、勢いで何本も投げるより、前の一投と何が違ったかを考えながら繰り返すことが、楽しさにつながります。
一投ごとに小さな試行錯誤があり、その結果が数秒後にボードへ残ります。
一回にかかる時間と費用
施設で遊ぶ当日の支出
ダーツのプレー料金 約1,000円
飲食費 約1,000円
交通費 約400円
その他の費用 約100円
合計 約2,500円
今回の費用は、二時間ほど施設を利用し、飲み物や軽い食事を取る場合の目安です。
ダーツの料金には、時間制、ゲームごとの課金、ほかの施設とのセット料金などがあります。
店舗によっては、席料やワンドリンク制が設けられていることもあります。予約や入店の前に、プレー料金だけでなく、飲食条件や利用時間を確認します。
短時間だけ試す場合は、飲食や滞在時間を抑えることで、当日の支出も小さくできます。
年間の費用
一回約2,500円で年7回遊ぶ場合、
年間の費用 約17,500円
が目安です。
毎回同じ施設へ行く必要はありません。友人との外出時に遊ぶ、自宅近くの店で短く練習するなど、利用方法によって金額は変わります。
マイダーツを購入する場合
ダーツ本体。
持ち運び用のケース。
交換用のチップ。
予備のフライトとシャフト。
会員カードなど。
入門用一式 約18,000円
マイダーツを買うと、毎回同じ重さと形で練習できます。
ただし、一度遊んだだけでは、自分に合う重さや握り方はまだ分かりにくいものです。
最初は施設のハウスダーツを使い、数回遊んでから購入を考える方が、道具選びで迷いにくくなります。
初めてダーツを遊ぶ一回の流れ
1.施設の料金とボードを確認する
店へ入ったら、利用料金、終了時刻、利用できるボードを確認します。
初めてであることを伝えると、操作方法やハウスダーツの場所を案内してもらえることがあります。
ソフトダーツ用のボードでは、プラスチック製のチップを使います。ボードに合わない種類のダーツを使用しません。
2.投げる場所と周囲を見る
投げる前に、スローラインの位置を確認します。
ボードと投げる人の間に、ほかの人がいないことを確かめます。
ダーツを持っている間は、人の方へ先端を向けたり、後ろへ振りかぶったりしません。
初めての一投では、フォームよりも安全な方向へ投げることを優先します。
3.三本ともボードへ投げる
最初は、中央の小さな場所を狙いすぎず、ボード全体へ向けて投げます。
ダーツは、力いっぱい投げなくても届きます。
肩と肘に余計な力を入れず、前へ送り出すように投げます。
一本目が外れても、その場で大きくフォームを変えません。三本を投げ終えてから、刺さった場所を見ます。
4.簡単なゲームを一回行う
最初に遊びやすいのは、投げた得点を合計するカウントアップです。
複雑な戦略が少なく、高得点の場所へ入ったことが分かりやすいゲームです。
友人と競う場合も、最初から勝敗だけを意識せず、自分の三本がどの周辺へ集まったかを見ます。
5.ダーツを回収する
全員が投げ終わり、機械の表示や進行を確認してから、ボードへ近づきます。
ほかの人が投げる構えをしている間は、前へ出ません。
ダーツを抜くときは、横へ強くひねらず、ボードとダーツの状態を見ながら丁寧に外します。
6.休憩して別のゲームを試す
数ゲーム遊んだら、一度腕を休めます。
飲み物を取り、肩、肘、手首へ違和感がないか確認します。
余裕があれば、別のゲームを試します。二時間すべてを投げ続けるのではなく、会話や休憩も含めて過ごします。
最初に遊びやすいゲーム
ダーツには複数のゲームがあります。
ルールによって、狙う場所と勝ち方が変わります。
カウントアップ
決められた回数を投げ、合計得点を競います。
どの区画へ入っても得点になるため、初めてでも進行が分かりやすいゲームです。
最初は、対戦相手に勝つことより、自分の一回目と二回目の得点を比べます。
同じ日に自己記録を更新できることもあります。
ゼロワン
決められた持ち点から、当てた得点を引いていき、最終的にちょうど0を目指します。
序盤は高得点を狙い、残りが少なくなったら、0へ合わせるために必要な数字を考えます。
単に高得点を取るだけでなく、残り点から狙う場所を選ぶ面白さがあります。
クリケット
決められた数字の区画を複数回当て、相手との得点差を作るゲームです。
自分が進めたい数字だけでなく、相手が狙っている数字も意識します。
カウントアップより戦略性が高く、ダーツの対戦らしさを感じやすいゲームです。
初回からすべてのルールを覚える必要はありません。
まずカウントアップで投げ方に慣れ、興味が出たらゼロワンやクリケットへ進みます。
ダーツならではの楽しさ
狙った場所へ近づくだけでも変化が分かる
最初から中央へ当てられなくても構いません。
一投目はボードの右側。
二投目は中央より少し上。
三投目は狙った数字の隣。
当たったか外れたかだけでなく、狙いへどのくらい近づいたかを見られます。
昨日までできなかったことではなく、数分前の自分と比べられる遊びです。
三本のまとまりに自分の投げ方が表れる
三本がばらばらに刺さることもあれば、似た場所へ集まることもあります。
高得点でなくても、同じ区画の周辺へ集まったなら、投げ方が安定している可能性があります。
一本だけの偶然ではなく、三本の位置を見ることで、現在のフォームを確かめられます。
短い対戦を何度も楽しめる
ダーツは、一つのゲームが比較的短く終わります。
勝っても負けても、すぐ次のゲームで別の狙いを試せます。
友人と遊ぶときも、一方が長く待ち続ける時間が少なく、交互に投げながら会話できます。
実力差がある場合は、ゲームや目標を変える方法もあります。
経験者は特定の区画を狙い、初心者はボードへ三本刺すことを目標にするなど、それぞれの小さな目標を持てます。
得点だけでなく戦略が増えていく
初めは、高い点数へ当てることが目標になります。
慣れると、ゼロワンで残り点を調整したり、クリケットで相手の状況を見たりするようになります。
命中精度が同じでも、どこを狙うかによって結果が変わります。
投げる技能と、ゲームの判断を一緒に楽しめます。
自分の記録を数字で残せる
平均得点。
最高得点。
命中した区画。
対戦成績。
ゲーム機やアプリに記録を残せることがあります。
前回より少し得点が上がった、苦手だった数字へ当たるようになったという変化を確認できます。
数字は他人と比べるためだけでなく、自分の投げ方が安定してきたかを見る材料になります。
最初は施設のハウスダーツで試す
初めて遊ぶ段階では、専用道具を持っていく必要はありません。
最低限必要なもの
支払い手段
スマートフォン
動きやすい服
滑りにくい靴
飲料水
ダーツとボードは、施設の物を使えます。
袖が長すぎる服や、大きな装飾が付いた服は、腕を振る動きを妨げることがあります。普段着の中から、肩と肘を動かしやすいものを選びます。
続けるなら用意したいもの
マイダーツ
ダーツケース
予備のソフトチップ
予備のフライトとシャフト
会員カード
戦績記録アプリ
マイダーツの中心となる金属部分は、バレルと呼ばれます。
太さ、形、重さ、滑り止めの位置が異なり、握った感覚も変わります。
見た目だけで決めず、可能なら店舗で複数の形を持ち比べます。
セッティングを変える楽しみ
ダーツは、バレル、シャフト、フライト、チップなどのパーツからできています。
フライトやシャフトを変えると、飛び方や安定感が変わることがあります。
ただし、初めから多くの組み合わせを試すと、フォームが原因なのか道具が原因なのか分かりにくくなります。
最初は一つの組み合わせをしばらく使い、投げ方が安定してから調整します。
最初は買わなくてよいもの
複数の高額なバレル
自宅用の高性能ボード
大型のダーツスタンド
大量の予備パーツ
フォーム撮影用の機材
大会遠征用の大型バッグ
一度遊んで楽しかったからと、すぐに自宅練習環境まで作る必要はありません。
施設へ何度か通い、投げる頻度と自宅の設置場所を確認してから考えます。
安全に遊び、身体へ負担を残さないために
人が前にいないことを確認する
ダーツを投げる人とボードの間へ、絶対に入らないようにします。
全員が投げ終わるまで、ダーツを回収しません。
ゲームへ参加していない人も、投てき場所の近くを横切らないようにします。
ダーツを人へ向けない
ソフトダーツでも、先端が人へ当たればけがにつながります。
人へ向ける、空中へ投げる、手渡すときに先端を相手へ向けるといった扱いは避けます。
持ち歩くときは、チップを保護できるケースへ入れます。
施設に合うチップを使う
ソフトダーツとスティールダーツでは、先端とボードが異なります。
対応していないダーツを使用すると、ボードの破損や事故につながります。
自分のダーツを持ち込む場合は、施設の規則を確認します。
同じ動きを続けすぎない
一回のプレーでは、立った姿勢と腕を振る動作が長く続きます。
肩、肘、手首へ違和感がある場合は、フォームを無理に保たず休みます。
力を入れて投げ続けると疲れやすいため、得点が下がってきたら一度区切ります。
パーツの緩みを確認する
投げているうちに、シャフトやチップが緩むことがあります。
投げる前に軽く締め直し、曲がりや割れがないか確認します。
破損したパーツを、そのまま使用しません。
小さな部品を安全に保管する
チップ、フライト、シャフトなどには小さな部品があります。
幼い子どもやペットが触れない場所へ保管します。
自宅でボードを設置する場合も、投げる範囲に人が入らず、壁や床を傷めない空間を確保します。
続けると変わる楽しみ方
1.三本を的へ投げる
最初は安全な立ち位置を確認し、施設のハウスダーツを使います。
三本をボードへ投げ、得点を見ながら簡単なゲームを一回行います。
狙った場所へ近づく感覚と、友人と得点を比べる楽しさを知る段階です。
2.同じ投げ方を繰り返す
複数回遊ぶと、立つ位置、握り方、腕の振りを意識するようになります。
カウントアップを使い、三本がどのくらいまとまるかを記録します。
高得点を一度出すことより、的を外す回数を減らし、平均点を安定させる段階です。
3.ゲームに合わせて狙いを変える
ゼロワンやクリケットのルールを覚えると、いつも同じ場所を狙うわけではなくなります。
残り点や相手の状況を見て、高得点、上がりに必要な数字、相手を止める区画を選びます。
命中精度と得点計算を組み合わせる段階です。
4.自分に合う用具と環境を知る
関心が深まると、バレルの重さ、形、重心、フライト、シャフトの違いへ目が向きます。
施設やボードによる感覚の違いも確認します。
道具を増やすことより、自分のフォームを崩しにくい組み合わせを見つける段階です。
5.記録や大会へ挑戦する
継続して練習すると、平均得点、レーティング、対戦成績などの目標を持てます。
練習内容を決め、苦手な区画を繰り返し狙い、必要に応じてフォームを記録します。
大会へ参加し、緊張する場面でも普段の一投を再現することへ挑戦する段階です。
ダーツが合いやすいのは、こんな日
友人と二時間ほど屋内で遊びたい日。
会話をしながら、短い対戦も楽しみたい日。
天候を気にせず外出したい日。
身体を激しく動かさず、立って遊べる娯楽を選びたい日。
一投ごとに結果が分かる遊びを試したい日。
自分の記録を少しずつ伸ばしたい日。
一人で短時間だけ練習したい日。
飲食やほかの娯楽と組み合わせて過ごしたい日。
一方で、肩や肘へ痛みがある日や、長く立つことがつらい日には、投げる回数を減らした方が安心です。
友人と出かけても、自分だけ休憩を入れて構いません。
得点が下がってきたときに力を入れて投げ続けるより、一度座ってから次のゲームへ進む方が、最後まで落ち着いて楽しめます。
最初の目標は、中央ではなく三本を同じ方向へ投げること
ダーツを初めて見ると、中央の小さな円へ当てることが一番の目標に思えます。
けれど、最初から中央だけを狙い続けると、一本ごとの結果に振り回されやすくなります。
まずは三本ともボードへ刺す。
次に、三本を同じ数字の周辺へ集める。
一投目より二投目、二投目より三投目で、狙いへ少し近づける。
その変化を見ます。
初めてなら、施設のハウスダーツを使い、カウントアップを一回行うだけでも構いません。
高得点が出なくても、三本が以前より近い場所へ集まったなら、自分の中で同じ動きを再現できたことになります。
ダーツの最初の目標は、中央へ一本当てることより、狙いを決め、三本を投げ終え、その結果から次の一投を考えること。
投げる前に見ていた場所へ、少しずつダーツが集まり始めたとき、偶然当たる遊びだったものが、自分で精度を育てる趣味へ変わっていきます。
休日のよりみち帖では、気軽に始められるものから、少し時間をかけて楽しみたいものまで、さまざまな趣味やレジャーを紹介しています。
「次の休日は何をしよう」と迷ったときに、新しい楽しみを見つける小さなきっかけになれたらうれしいです。
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