北欧料理の楽しみ方
はじめに
鍋の中で、じゃがいもと玉ねぎを静かに煮る。角が少し丸くなったところへ鮭を加え、牛乳や生クリームを注ぐと、白いスープに淡い桃色が浮かびます。
仕上げにディルを散らせば、いつもの鮭とじゃがいもから、少し離れた土地の食卓を思わせる香りが立ち上がります。華やかな盛りつけではなく、寒い日に温かな一皿を囲むような、落ち着いた料理です。
北欧料理と聞くと、スウェーデンのミートボールやサーモン、デンマークのオープンサンドを思い浮かべる人が多いかもしれません。けれど、北欧地域には海沿いの魚料理、内陸の肉料理、ライ麦のパン、豆や根菜の煮込み、乳製品、ベリーを使った菓子など、土地ごとに異なる食文化があります。
「輸入食材をそろえなければ作れないのではないか」
「味が淡く、似た料理ばかりにならないだろうか」
そんな印象があっても、最初から珍しい肉や専門的なパンを用意する必要はありません。鮭、じゃがいも、玉ねぎ、ひき肉、きのこ、乳製品といった日本の家庭でも手に入りやすい食材から始められます。
この記事では、自宅で月2回ほど北欧料理を楽しむ場合を中心に、基本情報、費用、おすすめする理由、国や地域による違い、最初に作りやすい一皿、基本の材料、献立の組み立て方、衛生管理、続けるほど変わる楽しみ方を紹介します。
北欧料理の基本情報
主な楽しみ方 北欧各地の魚、肉、穀物、乳製品、根菜、ベリーを使った料理を、家庭で一皿ずつ試す
おすすめの頻度 月2回前後
一度に楽しむ時間 約90〜120分
短時間で取り組む場合 約35分から
準備と片付けを含む時間 約120〜140分
最初に作りやすいもの フィンランド風サーモンスープ、スウェーデン風ミートボール、デンマーク風オープンサンド
主な材料 鮭、たら、ひき肉、じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、きのこ、牛乳、生クリーム、ヨーグルト、ライ麦パン、ディル
主な道具 包丁、まな板、鍋、フライパン、ボウル、木べら、計量用品
主な制作場所 自宅の台所
始めやすさ 身近な材料と普段の調理器具で始められるが、魚の加熱、煮込みの冷却、乳製品の保存には注意が必要
天候の影響 室内で年間を通して作れる。寒い時期はスープや煮込み、暖かい時期はパンと魚、野菜を使った軽い食卓を楽しめる
難しく感じやすいところ 「北欧らしさ」を一つの味へ決めつけず、国や地域ごとの違いを理解すること
北欧という言葉は、一般にデンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンを中心に、フェロー諸島、グリーンランド、オーランド諸島を含む地域を指します。この広い範囲の料理を、鮭とミートボールだけで一つにまとめることはできません。
この記事では、日本の家庭で材料をそろえやすい五か国の料理を中心に扱います。作り始めるときも「北欧風の一食」を漠然と目指すより、今日はフィンランドのスープ、次はデンマークの昼食というように、地域を一つ選ぶと背景が見えやすくなります。
北欧料理にかかる費用
北欧料理の費用は、普段の食事にも使える材料と、趣味として追加する食材を分けて考えます。鮭、じゃがいも、玉ねぎ、ひき肉、牛乳などは日常の献立にも使えるため、購入額のすべてが趣味だけの費用になるわけではありません。
手持ちの調理器具で始める場合 初期費用はほぼなし
ディルやライ麦パンなどを追加する場合 約500〜1,500円
リンゴンベリージャムや輸入チーズまでそろえる場合 約1,500〜4,000円
二人分のサーモンスープ 約1,000〜2,000円
二人分のミートボールと付け合わせ 約1,000〜2,000円
魚や加工品を多く使う一食 約1,500〜3,500円
月2回、普段の食事との差額 年間約10,000〜30,000円
費用を抑えやすいのは、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、きのこ、豆、卵などを中心にした料理です。鮭やたらも、一人分の切り身をスープやグラタンへ使えば、少ない量で一皿全体へ味を広げられます。
反対に、輸入された燻製魚、生ハム、チーズ、ベリージャムを何種類もそろえると、一回の費用が上がります。最初は一つだけ追加し、残りは日本で手に入りやすい食材へ置き換えると無理がありません。
リンゴンベリージャムが手に入らない場合、甘酸っぱいベリージャムで料理との組み合わせを試すことはできます。ただし、代用品を使った料理を、そのまま現地の伝統的な味と同じものとして扱わず、家庭で楽しむ入口として考えます。
専用の鍋や食器も必要ありません。普段の鍋と白い皿、木のトレーなどがあれば十分で、食器を北欧風にそろえるより、料理が温かいうちに食べられる段取りを優先します。
北欧料理をおすすめする3つの理由
1.身近な食材から、土地の違いをたどれる
北欧料理に使われる鮭、じゃがいも、玉ねぎ、乳製品、ひき肉は、日本の家庭にもなじみのある食材です。それでも、ディルを合わせる、ライ麦パンへのせる、ベリーの甘酸っぱさを肉料理へ添えるといった組み合わせによって、いつもの献立とは違う味が生まれます。
料理を一皿作ったあと、その料理が生まれた地域の海、森、湖、冬の長さへ目を向けると、食材の選ばれ方にも理由が見えてきます。魚を塩漬けや乾燥で保存すること、根菜や穀物を日々の食事に使うことも、土地の気候や暮らしと結びついています。
遠い国の料理を珍しいものとして眺めるだけでなく、自宅にある食材との共通点から近づけることが、北欧料理の面白さです。
2.温かい一皿と、軽い小皿の両方を楽しめる
北欧料理には、寒い日に合うスープや煮込みだけでなく、パンへ魚、卵、野菜などをのせる軽い料理もあります。時間のある休日には鍋を煮込み、短い昼食にはオープンサンドを一枚作るというように、その日の余裕で入口を変えられます。
大皿を一品作る日もあれば、パン、チーズ、ゆで卵、魚の加工品を少量ずつ並べる日もあります。すべてを調理しなくても、切る、のせる、添えるという簡単な工程から食卓を作れます。
同じ国の料理でも、朝食、昼食、夕食、菓子とコーヒーの時間では雰囲気が異なります。一つの料理法だけでなく、食べる時間の過ごし方まで広げられます。
3.季節に合わせて、同じ材料を使い分けられる
冬には鮭とじゃがいものスープ、豆や肉の煮込みを作り、暖かい季節には魚と野菜をのせたパンや、ゆでたじゃがいもを使った軽い一皿へ変えられます。材料を大きく入れ替えなくても、温度と調理法によって季節に合う食卓になります。
ベリーも、生の果実が手に入る季節だけでなく、冷凍やジャムとして料理や菓子へ取り入れられます。魚、根菜、乳製品、穀物という基本へ、季節の食材を一つ重ねることで、一年を通じて続けられます。
国ごとに違う北欧の食卓
デンマーク
デンマークを代表する料理の一つが、ライ麦パンへ具材をのせるスモーブローです。魚、卵、じゃがいも、肉、チーズなどを組み合わせ、ナイフとフォークで食べるほど具を重ねるものもあります。
家庭で試すなら、ライ麦パンへゆで卵、きゅうり、燻製サーモンなどを一種類ずつのせるところから始めます。具を多く積み上げるより、パンと具材の味が一緒に分かる量へ抑えると食べやすくなります。
スウェーデン
スウェーデン料理では、ミートボールをマッシュポテト、ソース、リンゴンベリージャムなどと合わせる食べ方がよく知られています。肉料理へ甘酸っぱい果実を添えることで、濃厚なソースの中に変化が生まれます。
コーヒーと菓子を囲むフィーカも、スウェーデンの食文化を知る入口です。シナモンロールを一から焼かなくても、好きな焼き菓子とコーヒーを用意し、作業の手を止める時間として取り入れられます。
ノルウェー
長い海岸線を持つノルウェーでは、鮭、たら、さばなどの魚介が重要な食材です。燻製、塩漬け、乾燥などの保存方法も料理文化と結びついています。
家庭では、生食や自家製の塩漬けから始めず、加熱用の鮭やたらを焼く、蒸す、スープにする方法が安心です。じゃがいも、きゅうり、乳製品、ディルなどを添えると、魚を中心にした一皿へまとめられます。
フィンランド
フィンランドでは、ライ麦パンが日々の食卓と深く結びつき、鮭とじゃがいも、ディル、乳製品を使ったスープも親しまれています。森や湖に近い暮らしから、ベリー、きのこ、魚などを使う料理も見られます。
日本の家庭で最初に試しやすいのは、鮭のスープです。材料が手に入りやすく、一つの鍋で主菜と汁物を兼ねる一皿になります。
アイスランド
アイスランドでは、魚、羊肉、乳製品、ライ麦パンなどが食文化の一部になっています。濃厚な乳製品として知られるスキールは、そのまま食べるほか、果物や穀物と合わせられます。
伝統料理には、保存のために発酵や乾燥を利用したものもありますが、家庭で自己流に再現するのは避けます。最初は市販の乳製品や、十分に加熱した魚料理から、その土地の食材へ近づきます。
初めてなら、フィンランド風サーモンスープを作る
最初の一皿には、鮭、じゃがいも、玉ねぎ、乳製品を使った温かなスープが向いています。材料の種類が少なく、一つの鍋で作れるため、北欧料理らしい組み合わせを落ち着いて確かめられます。
二人分なら、次のような材料を用意します。
鮭 加熱用の切り身を二切れ
じゃがいも 中くらいのものを二個
玉ねぎまたは長ねぎ 半個から一個
にんじん 少量
牛乳または生クリーム 好みの濃さに合わせる
だし 魚や野菜に合う薄いスープ
ディル 生または乾燥したものを少量
塩、こしょう 仕上げに使う
現地の家庭ごとに作り方や材料には違いがあります。日本で作る場合も、一つのレシピを基準にし、牛乳と生クリームの割合や野菜の種類を、自宅で食べやすい形へ少しずつ調整します。
材料を同じくらいの大きさへ切る
じゃがいもは、煮崩れすぎない大きさへ切ります。玉ねぎとにんじんは、じゃがいもより薄くすると火の通りがそろいやすくなります。
鮭は骨を確認し、食べやすい大きさへ切ります。生の魚を切った包丁とまな板は、野菜や完成後の料理へそのまま使いません。
野菜を先に煮る
鍋へだし、じゃがいも、玉ねぎ、にんじんを入れ、じゃがいもの角が少しやわらかくなるまで煮ます。強く沸騰させ続けると煮崩れやすいため、火加減を落ち着かせます。
味を濃く決めるのは後にし、最初は薄い塩味で野菜を煮ます。鮭と乳製品を加えたあとにも味が変わります。
鮭を加えて火を通す
野菜がやわらかくなったら鮭を加えます。身を何度もかき混ぜると崩れるため、鍋を軽く動かすか、木べらで静かに沈めます。
鮭は中心まで十分に加熱します。切り身の厚みが違う場合は、大きなものの中心を確認します。
乳製品とディルで仕上げる
牛乳や生クリームを加えたあとは、分離させないよう強く煮立てません。全体を温め、塩とこしょうで味を整えます。
最後にディルを加えると、鮭と乳製品の間へ青々とした香りが入ります。生のディルが手に入らなければ、乾燥品を少量使い、香りを見ながら調整します。
ライ麦パンや、少し酸味のあるパンを添えれば一食になります。パンが手に入らない日は、普段のパンを軽く焼いて添えてもかまいません。
基本の材料を少しずつ知る
魚
鮭、たら、さば、にしんなどは、北欧各地の料理に登場します。家庭では、加熱用として販売されている魚を選び、焼く、蒸す、煮るところから始めます。
グラブラックスのような塩や砂糖で漬ける魚料理もありますが、生魚の自家製加工には寄生虫や細菌、保存温度などの知識が必要です。初心者は市販品を表示どおりに扱うか、十分に加熱する料理を選びます。
じゃがいもと根菜
じゃがいも、にんじん、かぶ、ビーツなどは、魚や肉の付け合わせ、スープ、サラダに使われます。すべてを一度にそろえなくても、じゃがいもとにんじんがあれば多くの料理へ応用できます。
ビーツは鮮やかな色が特徴ですが、切ると手やまな板へ色が移ります。初めは水煮や加熱済みの商品を利用し、原材料と保存方法を確認します。
ディルなどのハーブ
ディルは、魚、じゃがいも、きゅうり、乳製品と合わせやすいハーブです。少量でも香りが強いため、初めから一束すべてを料理へ加えません。
余った生のディルは、状態を見ながら早めに使います。乾燥ディルなら保管しやすく、最初の一瓶として取り入れやすくなります。
ライ麦パンとクリスプブレッド
ライ麦を使った濃い色のパンや、薄く乾いたクリスプブレッドは、魚、チーズ、卵などをのせる土台になります。小麦のパンより酸味や密度を感じるものもあり、製品によって食感はさまざまです。
最初からライ麦パンを焼かず、市販品を一袋試す方法で十分です。余った場合は表示に従って保存し、乾燥やカビを防ぎます。
ベリー
リンゴンベリー、ブルーベリー、ビルベリー、クラウドベリーなどは、菓子、ジャム、飲み物、料理の付け合わせに使われます。日本では生の果実が手に入りにくいため、冷凍品やジャムから試せます。
ジャムを肉料理へ添える場合は、甘いソースとして大量にかけず、少量を一緒に味わいます。塩味、脂、酸味の変化を確かめるところから始めます。
スウェーデン風ミートボールを家庭で楽しむ
スウェーデン風ミートボールは、丸い肉団子にクリーム系のソース、マッシュポテト、ベリーのジャムなどを合わせる料理です。すべてを一から作ると工程が多いため、初回はミートボールとソースを中心にします。
ひき肉へ玉ねぎ、パン粉、卵、塩、こしょうなどを混ぜ、小さく丸めます。肉だねを室温へ長く置かず、作ったら早めに加熱します。
フライパンで表面へ焼き色を付け、中心まで火を通します。大きさをそろえると加熱時間もそろいやすくなるため、最初に肉だねを同じ個数へ分けます。
肉を取り出したフライパンへ少量の小麦粉や乳製品を加え、うまみを生かしたソースにします。焦げが強い場合はそのまま使わず、苦みが出ない状態を確認します。
付け合わせは、マッシュポテトの代わりにゆでたじゃがいもでも構いません。リンゴンベリージャムがある日は少量添え、ない場合は肉とソースだけで味わってから、別の機会に本来の組み合わせを試します。
デンマーク風オープンサンドを作る
時間の短い休日には、パンへ具材をのせるオープンサンドが向いています。火を使う料理を一品に絞り、冷たい具材と組み合わせれば、30〜40分ほどでも一食を用意できます。
最初は、次の三種類から一つか二つを選びます。
ゆで卵ときゅうり 薄く塗ったバターやソースの上へ、卵ときゅうりをのせる
加熱した鮭とディル 焼いて冷ました鮭をほぐし、乳製品とディルを少量合わせる
じゃがいもと玉ねぎ ゆでたじゃがいもを薄く切り、玉ねぎやハーブを添える
ライ麦パンは小さめに切り、具材を高く積み上げすぎないようにします。食べるまで時間が空くとパンが水分を吸うため、具材の汁気を切り、完成後は早めに食べます。
複数種類を作るときも、一枚ごとの具を増やさず、主役を一つ決めます。パン、具材、香りの組み合わせが分かる程度に整えると、食べやすくまとまります。
北欧らしい食卓は、食器より献立から作る
北欧料理を作るとき、白い器や木のトレーを一式そろえたくなることもあります。けれど、食器の雰囲気だけで北欧料理になるわけではありません。
温かいスープを深い器へ入れる。パンと具材を大皿へ並べる。ベリージャムを小さな器へ分ける。家庭にある器でも、料理の温度と食べ方に合わせれば十分です。
一食の内容も、主菜と付け合わせ、パンやスープという簡素な組み合わせから始められます。料理を多く並べるより、温かいものを温かく、冷たいものを適切に冷やして出すほうが、食卓は落ち着きます。
安全に調理するために大切なこと
北欧料理には、魚、肉、卵、乳製品を使うものが多くあります。調理前の手洗い、十分な加熱、保存温度の管理を、料理の雰囲気より先に整えます。
生の魚や肉を切った包丁、まな板、トングを、加熱後の料理やパンへそのまま使いません。調理済みの食品は、清潔な皿と器具で扱います。
鮭、たら、ひき肉、卵は中心まで十分に火を通します。表面の色だけで判断しにくい場合は、食品用温度計を使う方法もあります。
乳製品を使ったスープやソースは、完成後に長く室温へ置きません。食べ切れない分は清潔な浅い容器へ小分けし、粗熱を速やかに取って冷蔵します。
肉団子や煮込みを大きな鍋のままゆっくり冷ますと、中心の温度が下がりにくくなります。保存したものは早めに食べ、再び食べるときは全体を十分に加熱します。
生野菜やハーブは流水で洗い、水気をよく切ります。冷たいスープやサンドイッチに使う場合も、加熱しないからこそ器具と保存の清潔さを大切にします。
自家製の魚の発酵、長期の塩漬け、常温保存は、現地の伝統料理を参考にしただけで安全に再現できるものではありません。家庭では信頼できる製品を表示どおりに扱い、加熱料理から始めます。
料理を余らせず、次の一食へつなげる
北欧料理に使う材料は、別の家庭料理にも回せます。サーモンスープで余ったじゃがいもは炒め物へ、ディルは魚料理やヨーグルトソースへ、ライ麦パンは朝食のトーストへ使えます。
ミートボールを作る場合も、大量に作って長く保存するより、翌日までに食べる量を分けます。保存する分は調理後すぐ清潔な容器へ移し、速やかに冷却します。
余ったベリージャムは、肉料理だけでなく、ヨーグルトやパンに少量使えます。輸入食材を一回限りの飾りにせず、普段の食事へ自然に取り入れると費用を無駄にしません。
続けるほど変わる五つの楽しみ方
北欧料理を続けると、最初は有名な料理を一皿完成させることへ集中していた時間が、国や地域、季節、保存方法、食べる時間まで考える楽しみへ広がります。
五つの段階は、難しい料理へ進む順位ではありません。スープへ戻る日も、パンとコーヒーだけを楽しむ日も含め、自分の暮らしに合う入口を選べます。
第1段階 身近な材料で温かい一皿を作る
最初は、鮭とじゃがいものスープや、小さなミートボールを作ります。専門食材を増やさず、火加減と味を確かめます。
一皿を完成させて食べることで、自分が好きな乳製品の濃さ、ハーブの量、塩味の加減が見えてきます。
第2段階 同じ材料を別の料理へ使う
鮭をスープ、焼き物、パンの具へ変え、じゃがいもを付け合わせやオムレツ風の料理へ使います。材料を増やす前に、調理法による違いを比べます。
ディル、乳製品、ベリーなども、毎回すべて使うのではなく、一つずつ料理へ加えて相性を確かめます。
第3段階 一つの国を選んで食卓を作る
デンマークならオープンサンド、スウェーデンならミートボールとフィーカ、フィンランドならスープとライ麦パンというように、一つの国へ焦点を当てます。
料理の背景や食べる時間を調べることで、北欧という大きなくくりの中にある違いが見えてきます。
第4段階 季節と食べる場面を組み合わせる
冬には魚のスープや煮込み、春にはじゃがいもとハーブ、夏には冷たい料理やパン、秋にはきのこやベリーを取り入れます。
家族と大皿を分ける日、一人で軽い昼食を作る日、コーヒーと菓子を楽しむ日というように、料理だけでなく過ごし方も選べます。
第5段階 料理から土地と文化へ広げる
各国の料理書や公式の食文化紹介を読み、市場、漁業、パン、乳製品、保存食などへ関心を広げます。旅行へ出かける機会があれば、現地で食べた味と、自宅で作った料理の違いを確かめられます。
販売や指導を目指さなくても、月ごとに一地域の料理を作り、材料と感想を短く記録することは十分に深い続け方です。一皿ずつ積み重ねるうちに、自分なりの北欧の食地図が育っていきます。
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魚料理
魚料理では、鮭、たら、さばなどの種類に合わせ、焼く、蒸す、煮るといった加熱方法を学べます。海と湖に関わる料理が多い北欧の食文化へ近づくときにも、鮮度、下処理、火を入れる時間への理解が役立ちます。
北欧の味付けだけにこだわらず、旬の魚を家庭で安全に扱えるようになることで、作れる一皿が広がります。
パン作り
パン作りでは、小麦やライ麦、酵母、水分量の違いを確かめながら、食卓に合うパンを焼きます。市販のライ麦パンを味わうところから始め、北欧のパン文化へさらに関心が深まったときに自然につながります。
スープへ添える厚めのパン、具材をのせる小さなパンなど、料理から焼きたい形を考えられます。
コーヒー
コーヒーは、豆、挽き方、抽出方法を変えながら、一杯の香りと味を楽しむ趣味です。北欧の菓子やパンを用意した日に、コーヒーと一緒に短い休憩を取れば、料理を食べる時間までゆっくり整えられます。
特別な菓子がなくても、一杯を淹れて手を止めることから、フィーカに通じる過ごし方を暮らしへ取り入れられます。
一つの鍋から、北の土地の食卓をたどる
北欧料理を始めるために、輸入食材を棚いっぱいにそろえる必要はありません。
鮭とじゃがいもを鍋で煮て、最後に乳製品とディルを加える。ひき肉を小さく丸め、じゃがいもと甘酸っぱいジャムを添える。ライ麦パンへ卵や魚をのせる。身近な食材へ一つ新しい組み合わせを加えるだけでも、いつもの食卓から少し先へ進めます。
一皿を作ったら、北欧料理という大きな名前で終わらせず、それがどの土地と結びついているのかを見てみる。海辺の魚料理、森のベリー、日々のライ麦パン、寒い季節の煮込みという違いを知るほど、次に作りたい料理も見つかります。
次の休日には、鮭、じゃがいも、玉ねぎを用意し、小さな鍋でサーモンスープを作ってみてください。ディルがあれば少量を添え、なければ最初はスープそのものの味を確かめます。
白い湯気の中から鮭とじゃがいもをすくい、温かな一椀を食卓へ置く。その一皿から、遠く見えていた北欧の食文化が、少しずつ身近なものへ変わっていきます。
休日のよりみち帖では、気軽に試せるものから、少しずつ時間をかけて深めていくものまで、さまざまな趣味やレジャーを紹介しています。「次の休日は何をしよう」と迷ったとき、新しい楽しみを見つける小さなきっかけになれたらうれしいです。これからも思わず試してみたくなる趣味を丁寧に紹介していきますので、ぜひフォローして、次の記事も覗いてみてください。
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