バレーボールの楽しみ方
はじめに
腕をそろえ、正面へ飛んできたボールを下から受ける。
少し硬い感触が腕へ残り、ボールは思っていた場所よりも高く上がります。近くにいた味方がその下へ入り、両手でネット際へ運び、もう一人が相手コートへ返す。たった三回の接触でも、一本のボールが人から人へ渡った瞬間には、ひとりで投げたり打ったりする運動とは違う手応えがあります。
バレーボールは、ネットを挟んだ二つのチームが、ボールを床へ落とさずにつなぐ球技です。テレビや大会では高いジャンプからのスパイクが目立ちますが、趣味として始めるときから強く打てる必要はありません。
最初に目指したいのは、飛んできたボールへ触れ、次の人が動ける場所へ上げることです。
経験者ばかりのチームへ入って迷惑をかけないだろうか、硬いボールが腕に当たって痛くないだろうか、運動から離れていた身体でついていけるだろうか。こうした不安は、初心者を受け入れているサークルや体験会を選び、短いパス練習から始めることで少しずつ和らげられます。
今回は、地域のサークルやクラブへ参加し、週1回ほどのペースでバレーボールを続ける場合を中心に、基本的なルール、費用、活動先の選び方、最初の道具、練習の流れ、安全に楽しむための注意点を紹介します。
バレーボールの基本情報
主な楽しみ方 地域のサークルやクラブへ所属し、基礎練習やゲームを仲間と続ける
おすすめの頻度 週1回前後
1回の活動時間 約2時間〜2時間30分
短時間で体験する場合 約60分〜90分から
移動や着替えを含む総所要時間 約3時間〜4時間
主な活動場所 体育館、スポーツセンター、学校開放施設、地域のクラブ練習会場
主な競技形式 6人制、9人制、男女混合、初心者向けの変則ゲームなど
始めやすさ 個人で用意するものは少ないが、体育館と一緒にプレーする仲間が必要
天候の影響 屋内では予定を立てやすいが、夏の暑さや冬の冷え、交通状況には注意が必要
一般的な6人制バレーボールでは、18メートル×9メートルのコートに1チーム6人が入り、ネットを挟んでプレーします。自分たちのコートへ来たボールには、原則として3回以内で触れ、相手側へ返します。6人制ではブロックに触れた回数を除いて3回使えるため、レシーブ、トス、攻撃という流れを組み立てられます。
正式な試合では、通常のセットは25点を先取し、2点差がつくまで続きます。セットカウントが並んだあとの最終セットは15点が基準ですが、地域の練習ゲームでは、時間に合わせて15点制や21点制にしたり、一試合を短く区切ったりすることがあります。
サーブを受ける側がラリーを取ると、得点とサーブ権を得て、選手は時計回りに位置を一つ移します。これがローテーションです。順番に前衛と後衛を経験するため、同じ人がずっと同じ場所にいるのではなく、守る範囲や役割が少しずつ変わります。
ただし、趣味のバレーボールがすべて6人制とは限りません。地域によっては9人制やママさんバレー、男女混合、経験者と初心者を分けたゲームが中心です。ネットの高さ、使用するボール、得点方法、ローテーションの有無も活動先によって異なるため、正式ルールを覚える前に、その団体が普段どの形式で楽しんでいるかを確認することが大切です。
ひとりで壁当てやサーブ練習はできますが、バレーボールらしい連係を味わうには複数の仲間が必要です。自分で体育館を予約して人数を集めるより、すでに定期会場を確保しているサークルやクラブへ参加するほうが、最初の一歩としては現実的でしょう。
バレーボールにかかる費用
体験参加だけなら、高額な道具をそろえる必要はありません。
ボール、ネット、支柱、得点板などは団体や施設で共有するのが一般的です。手持ちの運動着と、体育館で使用できる室内用シューズがあれば、参加費と交通費だけで試せることもあります。
見学・体験参加の費用 無料〜1,500円前後
継続を決めた場合の初期費用 約12,000円〜25,000円
1回ごとの参加費 約300円〜1,500円
月会費で支払う場合 約1,000円〜5,000円
年間40回ほど続ける場合 約40,000円〜80,000円
初期費用の中心になるのは、室内用シューズです。入門向けのバレーボールシューズは1万円前後から見つかり、クッション性や安定性を高めた競技用モデルでは1万5,000円を超えるものも多くあります。最初から上位モデルを選ぶより、足の幅とかかとの収まりが合い、横へ踏み出したときに靴の中で足が大きくずれないものを優先します。
ウェアは、腕を頭上へ伸ばしやすく、しゃがんだときに動きを妨げないものであれば、専用品でなくても構いません。汗をかいたまま帰らずに済むよう、速乾性のあるシャツ、ハーフパンツ、靴下、着替えを組み合わせると、3,000円〜8,000円ほどが一つの目安になります。
膝用サポーターは、すべての人に必須ではありません。低いボールを追うときに膝を床へつきやすい人や、床へ滑り込む練習が多い団体では役立ちますが、体験前に購入せず、練習内容と周囲の着用状況を見てから選んでも遅くありません。
自分用のボールも、最初は買わなくて大丈夫です。一般向けの5号練習球は7,000円前後、検定球は1万円前後からあり、国際公認の試合球ではさらに高くなることがあります。所属先によって4号球、5号球、混合競技向けのボールなど使用球が違うため、自宅練習を始めたくなってから種類を確認して購入します。
継続費は、体育館代を参加者で分ける団体と、月会費や年会費へまとめる団体があります。参加者が少ない日は一人分の施設負担が増えることもあるため、欠席した場合にも会費が必要か、都度払いができるかを確かめておくと安心です。
団体活動では、スポーツ保険へ加入することがあります。2026年度のスポーツ安全保険では、64歳以下の大人がスポーツ活動を行う区分の年間掛金は2,000円ですが、所属先が別の保険を利用している場合や、会費に含めている場合もあります。個人で重複して申し込む前に、補償範囲と加入方法を運営者へ確認します。
大会へ出るようになると、参加費、競技者登録、ユニフォーム、交通費、駐車場代が追加されます。遠方の大会では宿泊費も必要ですが、これらは普段の練習費とは分けて考えます。交流中心で続けるなら、毎年大会へ出たり、全員で同じユニフォームを新調したりする必要はありません。
費用を抑えるなら、最初は手持ちのウェアを使い、安全に動けるシューズだけを優先します。バッグ、個人用ボール、複数のサポーター、チームウェアは、続ける場所と必要性が分かってからそろえるほうが無駄になりません。
バレーボールをおすすめする3つの理由
1.三回でつなぐうちに、一本のボールがチームの形になる
バレーボールでは、自分が触った一回で得点まで完結するとは限りません。
一人目が相手のサーブを受け、二人目がネット際へ上げ、三人目が相手コートへ返す。最初は予定どおりの場所へ飛ばなくても、近くの人が走って入り、もう一度上へつなげばラリーは続きます。
きれいなスパイクだけが、よいプレーではありません。低いボールを床へ落ちる直前で拾うこと、乱れたボールを相手コートへ返せる高さまで上げること、味方が助走できる場所へ一歩動くことも、次の得点を支えています。
自分のレシーブが直接得点にならなくても、そのボールを味方がトスへ変え、最後に別の人が決めてくれることがあります。得点した一人だけではなく、三回の接触に関わった全員で喜べることが、バレーボールらしい魅力です。
初心者のうちは、自分のミスが目立つように感じるかもしれません。けれど、少しずれたボールを味方が助けてくれる経験を重ねると、「失敗しないこと」よりも「次の人が動けるボールを残すこと」が大切だと分かってきます。
2.ボールを持てないからこそ、短い判断が積み重なる
バレーボールでは、ボールを抱えて考える時間がありません。
手や腕に触れたボールは、すぐに離れていきます。落下地点へ移動し、身体の向きを決め、誰へつなぐかを考える時間は、ほんの一瞬です。
速いボールには腕を振り回さず、面を作って勢いを受け止める。短いボールには前へ入り、味方が使える高さまで持ち上げる。相手が強く打つ構えを見せたら少し後ろへ、フェイントがありそうなら前への一歩を残しておく。技術が増えるほど、触れる前の準備がプレーを変えていきます。
同じボールが二度来ないことも面白さの一つです。回転、速度、高さ、照明、相手の身体の向きによって軌道が変わり、自分の立ち位置も毎回違います。決まった動作を繰り返すだけではなく、その場で選び直す感覚があります。
うまくいかなかったときも、「腕が痛かった」で終わらず、落下地点へ入るのが遅かったのか、身体が横を向いていたのか、味方との距離が近すぎたのかを振り返れます。一球ごとに小さな答え合わせがあり、次の練習で試せることが残ります。
3.立つ場所と役割が変わるたび、チームの見え方も変わる
6人制では、ローテーションによって前衛と後衛が入れ替わります。
前へ来たときは、ネット際で攻撃やブロックに関わります。後ろへ下がれば、相手のサーブやスパイクを受け、広い範囲を守ります。同じ試合の中でも位置が変わるため、自分の得意な動きと苦手な場面が見えやすくなります。
攻撃が得意な人だけで試合は成り立ちません。ボールの下へ素早く入り、攻撃しやすい高さへ上げるセッター、後方で守備を支えるリベロ、相手の攻撃をネット際で遅らせるブロッカーなど、異なる役割が重なることでチームの形が生まれます。
趣味のサークルでは、正式なポジションへ完全に分かれず、全員がさまざまな役割を経験することもあります。だからこそ、目立つプレーが得意でなくても、自分に合う関わり方を見つけやすいでしょう。
誰が二本目を上げるのか、ブロックの後ろを誰が守るのか、短いサーブを誰が受けるのか。チーム内で簡単な約束ができると、六人が別々に動いていた時間が、少しずつ一つの流れへ変わります。
初心者を受け入れている活動先を探す
バレーボールを始めるときに難しいのは、道具を買うことより、自分に合う活動先を見つけることです。
地域の体育館、自治体のスポーツ教室、総合型地域スポーツクラブ、社会人サークル、学校開放施設の利用団体などを探します。検索するときは、「地域名 バレーボール 初心者」「社会人バレー 体験」「男女混合バレー サークル」「体育館名 バレーボール」など、参加地域と希望条件を組み合わせると見つけやすくなります。
気になる団体が見つかったら、見学や体験を申し込む前に、次の内容を確認します。
初心者やブランクのある人を受け入れているか
6人制、9人制、男女混合のどれを中心にしているか
ボールの種類とネットの高さ
基礎練習を教えてもらえるか
交流中心か、大会出場を目指すチームか
練習日と活動時間、参加頻度の決まり
参加費、月会費、年会費に含まれるもの
スポーツ保険への加入方法
室内用シューズ以外に必要な持ち物
欠席連絡や当日キャンセルのルール
同じ「初心者歓迎」でも、団体によって受け入れ方は違います。経験者中心のゲームへ入りながら動きを覚えるところもあれば、最初の数回はパスやサーブを別に練習できるところもあります。未経験であることを事前に伝え、初回にどのような練習へ参加するのかを聞いておきましょう。
チームの雰囲気は、練習内容と同じくらい大切です。ミスをした人へ強い言葉を向けるのではなく、「次は少し前へ」「今の高さで大丈夫」と具体的に声をかけられる団体なら、初心者も質問しやすくなります。
準備や片付けへの関わり方も見ておきたいところです。ネットの設置、ボールの管理、床の清掃、得点係や審判を参加者全員で分担する団体もあります。プレーする時間だけでなく、こうした役割も含めて無理なく通えそうかを考えます。
最初に用意したいもの
体験参加に必要な個人用品は、それほど多くありません。
室内用スポーツシューズ 体育館の床で滑りにくく、横方向へ踏み出しやすいもの
動きやすいウェア 腕を上げやすく、汗をかいても乾きやすいもの
飲み物 ふたが確実に閉まり、休憩中に少しずつ飲める量
タオル 身体用と床の汗を拭くものを分けると便利
着替え 汗をかいたあとに冷えないよう、シャツと靴下を用意する
必要に応じた膝用サポーター 低い姿勢や床へ膝をつく動作が多い場合に使う
小さな救急用品 絆創膏、テーピングなど、団体の救急箱も確認する
靴は、つま先に少し余裕があるだけでなく、かかとが浮かず、横へ踏み込んだときに足が靴の中で流れないものを選びます。通販だけで決めず、できれば練習時と同じ厚さの靴下を履いて試着します。
ランニングシューズは前へ進む動きには向いていても、横方向の急停止を繰り返す体育館競技では安定しにくい場合があります。すでにバドミントンやハンドボールなどで使っている室内用シューズがあるなら、最初はそれを持参し、利用できるか活動先へ確認します。
アクセサリー、腕時計、大きなヘアピンは、ボールや人に触れたときのけがにつながります。練習前に外し、ポケットの中も空にしておきます。眼鏡を使用する場合は、激しく動いたときにずれないか確認し、必要に応じてスポーツ用バンドを使います。
最初から買わなくてよいものは、個人用ボール、大型のスポーツバッグ、高価なユニフォーム、複数種類のサポーターです。所属先の練習内容と共有用品が分かってから、不足するものだけを加えていきます。
初めての練習は、ボールへ慣れるところから
週1回のサークルでは、準備と片付けを含めて2時間から2時間30分ほど活動する形がよく見られます。
体育館へ着いたら、まずネットと支柱を設置し、コートの周囲に荷物や障害物がないかを確認します。初心者でも、支柱の運び方やネットの張り方を教えてもらいながら準備へ加わると、参加者と会話を始めやすくなります。
練習の一例は、次のような流れです。
準備とウォーミングアップ 20〜30分
二人組でのアンダーハンドパス 15〜20分
オーバーハンドパスと移動 15〜20分
サーブとサーブレシーブ 20〜30分
3回で返す連係練習 20〜30分
短いゲームや通常のゲーム 30〜60分
片付けと身体を整える時間 15〜20分
最初のパス練習では、強く飛ばすより、相手が次に触れやすい高さへ返すことを意識します。正面へ来たボールを腕だけで持ち上げず、落下地点へ足を動かし、膝を使って上へ送ります。
オーバーハンドパスでは、頭の真上ではなく、額の少し前でボールへ触れる感覚を確かめます。いきなり速いボールを受けず、近い距離から柔らかく投げてもらい、指と手首へ無理な力がかからない範囲で練習します。
サーブは、下から打つアンダーハンドサーブでも十分です。強いサーブを一度決めるより、毎回相手コートへ入れ、ラリーを始められるほうが、最初はゲームへ関わりやすくなります。
ゲームへ入ったら、すべてのボールを自分で触ろうとしません。「はい」「任せた」「前」「後ろ」と短い声を出し、誰が入るかをはっきりさせます。ボールへ触れない場面でも、味方の後ろを補う、ネット際から下がる、空いた場所へ移動することでプレーに参加できます。
最初に覚えたい四つの動き
ボールの正面へ足で入る
腕を伸ばせば届く距離でも、身体が横を向いたままでは、ボールが思わぬ方向へ飛びやすくなります。小さく足を動かして落下地点へ入り、へそと肩を返したい方向へ向けるだけでも、パスは安定しやすくなります。
最初は遠くのボールへ飛び込まず、立ったまま追いつける範囲を丁寧に動きます。届かない一球を無理に追うより、次のボールへ早く準備できることを大切にします。
腕を振るより、面を作る
アンダーハンドパスでは、両腕をそろえた部分へボールを当てます。腕を大きく振ると飛びすぎたり、左右へ外れたりするため、身体の前に安定した面を作り、膝と身体の向きで高さを調整します。
腕にはボールの衝撃が残りますが、同じ場所へ何度も強く当てて赤くなる場合は、フォームや練習強度を見直します。痛みを我慢して続けず、指導者や経験者に当たる位置を見てもらいます。
打ったあとに、次の場所へ動く
サーブを打ったあと、パスを返したあと、スパイクの助走を終えたあとも、プレーは続いています。自分の動作を見届けたまま止まらず、守備位置へ戻る、次のボールを上げる人の邪魔にならない場所へ移るといった一歩が必要です。
この「打ったあと」の動きが身につくと、ボールへ直接触れる回数が同じでも、チーム全体の守れる範囲が広がります。
短い声で役割を伝える
中央へ来たボールは、二人が同時に追ったり、互いに譲ったりしやすい場所です。「はい」と声を出した人が入る、「任せた」と言った人は進路を空けるなど、簡単な約束を共有します。
声は励ますためだけではなく、安全と位置確認のための道具です。名前を呼ぶ、短いボールを「前」と伝える、ブロックの後ろが空いたら守備へ知らせる。技術がまだ安定しない時期ほど、声によって補える場面があります。
安全に続けるために
バレーボールはネットによって相手チームと分かれており、激しい身体接触は比較的少ない競技です。それでも、急な方向転換、ジャンプ、着地、床近くのボールを追う動きが続くため、足首、膝、指、肩には負担がかかります。
練習前は、軽く歩いたり走ったりして身体を温めてから、足首、膝、股関節、肩を動かします。冷えた状態でいきなり強いスパイクやサーブを繰り返さず、近い距離のパスから少しずつ動きを大きくします。
ネット際では、味方や相手の足の上へ着地しないことが大切です。ボールだけを見て前へ入りすぎると、センターライン付近で足が重なることがあります。初心者のうちは高さを競うより、両足で安定して着地し、次の動きへ移れる範囲でジャンプします。
指は、速いボールを正面から受けたときや、ブロックで予想外の方向へ押されたときに痛めることがあります。指先だけで止めようとせず、手の形と身体の位置を整えます。腫れや強い痛み、動かしにくさがある場合は、その日のプレーを中止します。
肩や肘には、サーブとスパイクの反復が影響します。久しぶりに運動する日は、力いっぱい打つ本数を減らし、疲れて腕が下がってきたら休みます。翌日まで強い痛みが残る動きを繰り返さないことも、長く続けるための練習です。
コート内で起こりやすいのは、味方同士の接触です。一本のボールを二人が同時に追い、肩や膝がぶつかることがあります。声を出して入る人を決め、触らないと判断した人は急に進路へ戻らないようにします。
床に落ちた汗や飲み物も危険です。滑りやすい場所を見つけたら、ラリーを続けずに拭き取ります。飲み物はコートの外へ置き、ふたが確実に閉まるボトルを使います。
屋内でも、夏の体育館は熱と湿気がこもります。冷房が十分に効かない施設では、練習前から水分を取り、ゲームの区切りごとに休憩します。頭痛、吐き気、めまい、普段と違う強い疲れがあるときは、涼しい場所へ移り、無理にコートへ戻りません。
冬は、休憩中に汗が冷えることがあります。薄手の上着を用意し、長く待ったあとに再び入るときは、軽く動いて身体を温め直します。
体力に自信がない場合は、初回からすべてのゲームへ出続ける必要はありません。交代しながら参加できるかを事前に相談し、痛み、めまい、強い息切れ、胸の違和感があればその場で休みます。
ルールは、ゲームへ入りながら覚えていく
初めての参加前に、競技規則をすべて暗記する必要はありません。
最初に覚えたいのは、ボールを床へ落とさないこと、原則3回以内で相手へ返すこと、同じ選手が続けて触れないこと、サーブはエンドラインの後ろから打つことです。あとはゲームへ入りながら、自分の位置とローテーションを確認していきます。
反則の細かな判定は、初心者同士の練習では厳密に取らないこともあります。オーバーハンドパスでボールを長く持ったように見える場合や、両手の触れる時間がずれた場合も、最初は理由を教えてもらいながら続ける形が自然です。
大会へ出る段階では、所属するカテゴリーの最新規則と大会要項を確認します。6人制と9人制では人数だけでなく、ブロック後の接触回数、ローテーション、ネットの高さなどが異なります。地域独自の混合ルールや年齢区分が設けられている場合もあるため、普段の練習ルールがそのまま大会で使えるとは限りません。
ルールはプレーを止めるためだけのものではなく、次に何が起こるかを全員で共有するためにあります。サーブの順番、前衛と後衛の位置、交代の方法が分かると、試合中の迷いが減り、ボールの行方へ集中しやすくなります。
続けるほど変わる五つの楽しみ方
第1段階 ボールへ触れ、味方の近くへ残す
初めの頃は、飛んできたボールに触れるだけでも緊張します。腕の中心から少し外れても、相手コートへ直接返ってしまっても、まずは床へ落ちる前に一度触れたことが大切です。
何度か練習するうちに、ただ遠くへ飛ばすのではなく、味方が追える範囲へ上げようと考えられるようになります。一本目が近くへ残ると、チームに二本目と三本目が生まれます。
第2段階 サーブとパスを同じ形で繰り返す
下からのサーブが安定して入り、正面へ来たボールを同じ高さへ返せる場面が増えてきます。偶然うまくいった一球を、別の日にも再現できるようになる段階です。
強さを求めるより、足の位置、身体の向き、触れる場所をそろえます。安定した一本が増えると、ゲームの中で慌てる時間が少なくなります。
第3段階 三回を使って攻撃の形を作る
一人目が受け、二人目が上げ、三人目が返す流れを意識します。ボールを触る人だけでなく、助走する人のために場所を空ける、乱れた二本目を補うといった動きも見えるようになります。
三段攻撃が一度きれいにつながると、個人の技術がチームの流れへ変わる感覚があります。強いスパイクでなくても、三人で準備したボールを相手の空いた場所へ返せれば、はっきりとした手応えが残ります。
第4段階 相手の配置を見て、選ぶプレーを変える
相手のブロックが高ければ、強く打ち抜くだけでなく、横へずらしたり奥へ返したりします。守備が後ろへ下がっていれば短く落とし、前へ寄っていれば深い場所を狙います。
守るときも、相手の助走やセッターの向きから、どこへ攻撃が来るかを考えます。技術を出すこと自体より、どの技術を選ぶかに面白さが移っていきます。
第5段階 チームが続くための役割を引き受ける
経験を重ねると、ゲーム以外にもできることが増えます。初参加の人とパスをする、練習内容を考える、体育館を予約する、用具を管理する、審判や得点係を担当するなど、活動を支える側へ回ることもできます。
大会を目指す人もいれば、毎週の運動と交流を中心に続ける人もいます。年齢や体調に合わせて練習量を変え、ソフトバレーボールや9人制へ移ることも、バレーボールとの長い付き合い方の一つです。
五つの段階は、順番に達成しなければならない級ではありません。基礎練習へ戻ったり、試合から離れて運営を手伝ったりしながら、その時の生活に合う場所で続けられます。
あわせて楽しみたい関連する趣味
ソフトバレーボール
ソフトバレーボールは、大きくてやわらかいボールを使い、4人対4人でプレーする競技です。三回でつなぐ感覚や声を掛け合う楽しさは共通していますが、ボールへの怖さが少なく、通常のバレーボールとは違う緩急や軌道も味わえます。
ビーチバレー
ビーチバレーは、砂のコートで2人ずつが向かい合うバレーボールです。少人数で広い範囲を守るため、一球ごとの判断と相手を見る力がよりはっきり表れます。屋内で覚えたパスやサーブを、風や砂の影響がある環境で試してみたい人に向いています。
バスケットボール
バスケットボールも、体育館で急停止、方向転換、ジャンプを繰り返しながら、味方との距離を整えるチーム競技です。ボールを持てる点は異なりますが、空いた場所へ動くことや、攻撃から守備へ素早く切り替える感覚につながります。
床へ落ちる前の一瞬を、六人でつないでいく
最初の一日は、きれいなスパイクを決められなくても構いません。
正面へ来たボールを一度、上へ返してみる。中央へ落ちそうなボールに「はい」と声を出す。サーブを打ったあと、コートの中へ一歩戻る。
そのどれか一つができれば、すでにチームの流れへ加わっています。
腕に触れたボールが少し高く上がり、その下へ味方が走ってくる。二本目がネットの近くへ運ばれ、三本目が向こう側へ渡っていく。床へ落ちるまでの短い時間を、何人かで途切れさせずにつなげたとき、バレーボールは速い球を打つ競技ではなく、一球を預け合う趣味として見えてきます。
次の休日には、通いやすい体育館で活動する初心者向けのサークルを一つ探し、見学や体験ができるか尋ねてみてください。室内用シューズと飲み物を持ち、まずは近い距離のパスから始めるだけでも、最初のラリーは生まれます。
休日のよりみち帖では、気軽に試せるものから、少しずつ時間をかけて深めていくものまで、さまざまな趣味やレジャーを紹介しています。「次の休日は何をしよう」と迷ったとき、新しい楽しみを見つける小さなきっかけになれたらうれしいです。これからも思わず試してみたくなる趣味を丁寧に紹介していきますので、ぜひフォローして、次の記事も覗いてみてください。
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