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フレンチの楽しみ方

はじめに

鶏肉を皮目からフライパンへ置くと、静かだった油から少しずつ音が聞こえ始めます。動かさずに待ってから裏返すと、表面には香ばしい焼き色が付き、フライパンの底には肉のうま味が残っています。

そこへきのこと少量の水や白ワインを加え、底に付いた焼き跡を溶かす。生クリームを少し入れて煮詰めれば、肉を焼いた一つのフライパンから、料理をまとめるソースまで作れます。

フレンチというと、白いクロスの敷かれたレストランで、前菜からデザートまで順番に出てくる華やかなコースを思い浮かべるかもしれません。細かな盛りつけや難しい料理名、高価な食材が必要で、自宅で作るには少し遠い料理に感じることもあります。

けれど、フランス料理には、肉や魚を焼く料理、野菜を煮込む料理、豆と肉を一つの鍋へまとめる料理、卵やチーズを使った素朴な料理もあります。休日の一食なら、主菜と付け合わせを一皿へ盛るところから、十分にフレンチを楽しめます。

大切なのは、高級店の姿をそのまま再現することではありません。材料へ焼き色を付ける、鍋底に残ったうま味をソースへ戻す、塩を少しずつ整えるといった基本を覚えると、いつもの肉や野菜が少し丁寧な一皿へ変わります。


フレンチとは

フレンチは、フランス各地で育まれてきた料理を広く表す言葉です。日本ではレストランのコース料理を指すことが多いものの、実際には家庭料理、地方料理、ビストロで親しまれる日常的な料理、菓子やパンまで、さまざまな食の形が含まれます。

北部ではバターや乳製品を使う料理、南部ではオリーブ油、トマト、にんにく、香草を生かす料理が見られます。海に近い土地には魚介料理があり、内陸部には肉や豆をじっくり煮込む料理があります。

ブルゴーニュの赤ワイン煮、南西部の白いんげん豆を使ったカスレ、南仏の野菜料理であるラタトゥイユなど、地方料理には土地の気候と産物が表れています。同じフランス料理でも、使う油脂や香草、主となる食材は一つではありません。

料理の作り方にも、絶対に守らなければならない一つの型があるわけではありません。家庭では手に入る食材と器具に合わせ、工程を減らしたり、季節の野菜へ置き換えたりしながら作られています。

フレンチの基本情報

主な楽しみ方 身近な肉、魚、野菜へ丁寧に火を入れ、ソースや付け合わせと一皿へまとめる

おすすめの頻度 月2回前後

1回の調理時間 約60〜90分

短時間で楽しむ場合 約30分から

買い物と片づけを含む時間 約120分

主な場所 自宅のキッチン

最初に作りやすい料理 鶏もも肉のソテーと、きのこのクリームソース

90分ほどあれば、主菜を焼き、同じフライパンでソースを作り、簡単な付け合わせまで用意できます。最初から前菜、主菜、デザートをすべて作らず、一皿の中で肉、野菜、ソースを整えることへ集中すると、慌てずに仕上げられます。

30分ほどの日なら、オムレツ、魚のムニエル、野菜のポタージュなど、材料と工程の少ない料理が向いています。市販のパンやサラダを添えれば、一品を丁寧に作るだけでも食卓としてまとまります。

フレンチにかかる費用

自宅でフレンチを作るために、銅鍋や高価な包丁をそろえる必要はありません。家庭にあるフライパン、鍋、包丁、まな板を使えば、新しい道具を買わずに始められます。

手持ちの調理器具を使う場合 初期費用はほぼ0円

不足する基本用品をそろえる場合 約3,000円〜10,000円

2〜3人分の一回の食材費 約1,000円〜3,000円

趣味として追加する材料費 約300円〜1,500円

月2回続ける年間追加費用 約12,000円〜36,000円

普段の食費に加わりやすいのは、バター、生クリーム、チーズ、ハーブ、ワインなどです。すべてを一度に用意せず、最初の一品にはバターと生クリーム、次の料理では乾燥ハーブというように少しずつ増やします。

フレンチという名前に合わせて、高価な肉や魚を選ぶ必要もありません。鶏もも肉、豚肉、白身魚、卵、玉ねぎ、じゃがいも、きのこなど、普段のスーパーで買える材料から多くの料理を作れます。

生クリームを一度の料理で使い切れない場合は、小容量を選ぶか、翌日のスープやパスタへ使う予定を立てます。白ワインも料理のためだけに大きな瓶を買わず、小容量の商品や料理用として表示された物を選べます。

特別な材料を増やすより、同じバターやハーブを複数の料理へ使うほうが、費用を抑えながら違いを学べます。使い切れない食材を買わないことも、家庭で長く続けるための大切な工夫です。

フレンチをおすすめする3つの理由

1.焼き色が、味と香りを作る過程を楽しめる

肉や魚をフライパンへ入れてすぐ動かすと、表面が蒸されたようになり、焼き色が付きにくくなります。水分を拭き、温めたフライパンへ置いてしばらく待つと、接している面に香ばしい色が生まれます。

焼き色は、見た目を整えるためだけのものではありません。肉や魚、野菜の香りを深め、フライパンの底へソースの土台となるうま味を残します。

火力を上げ続ければよいわけではなく、材料の厚みや脂の量を見ながら調整します。色が薄ければもう少し待ち、焦げそうなら火を弱めるというやり取りが、一皿の仕上がりへ直接つながります。

2.一つのフライパンからソースまで作れる

肉を焼いた後のフライパンには、茶色い焼き跡や肉汁が残ります。これを洗い流さず、水、ワイン、だしなどを加えて木べらで溶かすと、焼いた材料の味をソースへ戻せます。

この工程は、鍋底のうま味を液体で溶かす方法です。きのこを炒め、生クリームを少し加えて煮詰めればクリームソースになり、粒マスタードやレモンを加えれば軽い酸味を付けられます。

市販のソースを別に用意しなくても、主菜を焼いた流れの中で仕上げられます。肉、ソース、付け合わせが別々の物ではなく、同じ調理の中でつながっていることが分かります。

3.身近な食材を、盛りつけまで含めて一皿にできる

フレンチでは、主となる肉や魚だけでなく、付け合わせ、ソース、器の余白も料理の一部として考えます。鶏肉の横へじゃがいものピュレと焼いたきのこを置くだけでも、食べる順番と味の組み合わせが生まれます。

付け合わせは、珍しい野菜でなくても構いません。にんじんをバターで蒸し煮にする、じゃがいもをつぶす、いんげんを塩ゆでして添えるなど、普段の野菜を別の形で楽しめます。

最後に皿の縁を拭き、ソースを掛けすぎず、主役が見えるように盛る。ほんの少し配置を考えるだけで、自宅の食卓にも特別感が生まれます。

最初は一皿の家庭フレンチから

初めて作る日は、鶏もも肉のソテーに、きのこのクリームソースとじゃがいもの付け合わせを組み合わせます。この一皿で、下ごしらえ、焼き色、火入れ、ソース、盛りつけという基本を一通り経験できます。

材料は、鶏もも肉、しめじやマッシュルーム、玉ねぎ、生クリーム、バター、じゃがいもを中心にします。香りには乾燥パセリや黒こしょうを使い、白ワインはなくても作れます。

主菜が濃厚になりすぎないよう、付け合わせは塩味を控えめにします。市販のパンと葉物のサラダを添えれば、何品も調理しなくても落ち着いた食卓になります。

鶏もも肉のソテーを作る流れ

1.材料を先に準備する

鶏肉は調理前まで冷蔵し、表面の水分をキッチンペーパーで拭きます。厚みが大きく違う部分は開くように整え、皮が縮みすぎないよう、余分な脂や筋を確認します。

きのこと玉ねぎは先に切り、生クリーム、バター、塩、こしょうも手の届く場所へ用意します。焼き始めてから材料を探すと、鶏肉へ火が入りすぎるため、下ごしらえを終えてから加熱します。

2.皮目から静かに焼く

鶏肉へ塩を振り、フライパンを中火で温めます。皮目を下にして置き、へらなどで軽く押さえながら、皮全体がフライパンへ触れるようにします。

焼き始めてすぐ何度も裏返さず、皮から出た脂でゆっくり焼きます。周囲が白くなり、皮へ香ばしい色が付いたら裏返します。

火を弱め、肉の厚みに合わせて中心まで加熱します。強火のまま表面だけを濃くすると、中が生のまま残ることがあるため、焼き色の後は穏やかな火で仕上げます。

3.焼いた肉を休ませる

中心まで火が通ったら、鶏肉を清潔な皿へ移します。すぐ切らず、軽く覆って数分休ませると、切ったときに肉汁が一度に流れ出にくくなります。

休ませている間に、同じフライパンでソースを作ります。肉から出た脂が多すぎる場合は、うま味の残った焼き跡を落とさないよう、余分な分だけ取り除きます。

4.きのこと玉ねぎを炒める

フライパンへ玉ねぎときのこを入れ、必要なら少量のバターを加えます。きのこを入れた直後から強く混ぜ続けず、少し焼き色が付くまで待つと香りが深まります。

玉ねぎがしんなりし、きのこの水分が落ち着いたら、底に残っている焼き跡を木べらで確かめます。黒く焦げた部分は苦味になりますが、茶色い焼き跡はソースの味に生かせます。

5.液体を加えてソースにする

白ワインを使う場合は少量を加え、アルコールの強い香りが落ち着くまで加熱します。使わない場合は、水や薄いスープを加え、フライパンの底を木べらでこするように溶かします。

生クリームを加え、弱めの火で少し煮詰めます。沸騰させ続けるのではなく、木べらでフライパンの底をなぞった跡が少し残る程度まで濃度を整えます。

最後に塩とこしょうで味を見ます。鶏肉にも塩が付いているため、ソースだけを濃くしすぎず、一緒に食べたときの味を考えます。

6.皿の中へまとめる

皿へじゃがいもの付け合わせを置き、その横へ鶏肉を盛ります。ソースは肉全体を覆わず、皮の香ばしさが残るよう、横や一部へ掛けます。

きのこを見える位置へ置き、乾燥パセリや刻んだ香草を少量散らします。皿の縁へ付いたソースを拭けば、一皿の印象がすっきり整います。

家庭で覚えたい四つの基本

下ごしらえを終えてから火を付ける

フレンチでは、複数の材料を短い間隔で鍋へ加える料理があります。肉を焼きながら玉ねぎを切るのではなく、材料と調味料を先にそろえると、火加減へ集中できます。

食材を切った器、加熱後の料理を置く皿、ソースを混ぜる道具まで決めておけば、生の食材と完成した料理も混ざりにくくなります。

塩は一度で決めない

塩は、肉の下味、野菜の加熱、ソースの仕上げなど、工程ごとに少量ずつ使います。最初から完成量の塩を入れると、煮詰まったときに濃くなることがあります。

肉、付け合わせ、ソースを別々に味見し、最後に一緒に食べたときの濃さを考えます。すべてを同じ強さへせず、主役を引き立てる部分は少し穏やかに仕上げます。

水分を飛ばす時間を取る

玉ねぎやきのこを炒めると、水分が出てきます。材料を大量に重ねたり、混ぜ続けたりすると、焼くより蒸す状態になりやすくなります。

広げて待ち、水分が落ち着いてから次の材料を加えると、香りと焼き色が生まれます。煮込みでも、ふたを外して煮詰める時間によって味の濃さが変わります。

仕上げの油脂は少量で使う

バターや生クリームは、たくさん入れればフレンチらしくなるものではありません。少量でも香りと滑らかさを加えられるため、料理の最後に必要な分だけ使います。

濃厚なソースには酸味のあるマスタードやレモン、葉物のサラダを合わせると、食卓全体が重くなりすぎません。コクと軽さを一緒に考えることが大切です。

ソースは難しいものではなく、料理をつなぐもの

フランス料理には多くのソースがありますが、最初から名称と作り方をすべて覚える必要はありません。家庭では、焼いた材料のうま味、煮汁、乳製品、酸味を組み合わせるところから始められます。

肉を焼いたフライパンへ水分を加えて煮詰めれば、肉の味を生かしたソースになります。バターを加えれば丸みが生まれ、マスタードを加えれば軽い刺激と酸味が加わります。

野菜のポタージュも、広い意味では材料をなめらかにまとめた一つのソースに近い考え方があります。にんじんやじゃがいもを煮てつぶし、主菜の下へ少量敷けば、付け合わせとソースの役割を同時に持たせられます。

ソースだけを別の難しい料理として考えず、主となる食材と皿の中をつなぐものとして見ると、家庭でも取り入れやすくなります。

バター、生クリーム、ワインとの付き合い方

バターは、焼くための油脂としてだけでなく、仕上げの香りやソースの滑らかさを加えるためにも使われます。高温では焦げやすいため、最初から多く入れず、油と組み合わせたり、火を弱めてから加えたりします。

生クリームは、きのこ、鶏肉、魚、野菜のソースに使えます。煮詰めるほど濃くなるため、最初は少量を加え、料理全体の重さを見ながら整えます。

ワインは、肉や魚を焼いたフライパンのうま味を溶かしたり、煮込みへ香りと酸味を加えたりします。料理へ必須ではなく、水、だし、果汁などを使ったレシピを選ぶこともできます。

ワインを使う場合も、アルコールが短い加熱ですべてなくなるとは限りません。子ども、妊娠中の人、アルコールを避けている人が食べる場合は、最初から酒を使わない作り方を選びます。

地方料理からフレンチの広さを知る

フランス料理を続けると、高級店の小さな一皿だけではなく、各地の素朴な料理に興味が広がります。土地で採れる野菜、育てられる家畜、海や川の魚、保存方法が、料理の形へ表れています。

南仏のラタトゥイユは、なす、ズッキーニ、トマトなどを使う野菜料理です。材料を一度に煮る方法もあれば、それぞれを焼いてから合わせ、食感を残す方法もあります。

ブルゴーニュでは、肉や香味野菜をワインとともに煮込む料理が知られています。家庭では高価な肉を使わず、鶏肉や手に入る部位で煮込みの考え方を試せます。

南西部のカスレは、白いんげん豆と肉類をじっくり煮込む料理です。地域や町によって材料と作り方に違いがあり、一つの決まった形へまとめられないところにも地方料理の面白さがあります。

地域の料理を作るときは、名前だけを借りて全く別の料理にするのではなく、中心となる食材と調理法を知ったうえで、手に入らない材料を家庭向けに置き換えます。

コース料理は一品ずつ覚えてから

フレンチに慣れると、前菜、スープ、主菜、デザートを順番に出してみたくなるかもしれません。けれど、すべてを当日に一人で作ると、温度と仕上げの時間を合わせることが難しくなります。

最初は主菜と付け合わせだけを作り、前菜には市販のパテやチーズ、デザートには果物を用意します。次の機会にはスープを手作りするというように、一品ずつ担当を増やします。

料理の数を増やすときは、すべてを温かい料理にしません。冷たい前菜、事前に作れるスープ、最後に焼く主菜を組み合わせると、食卓へ出す時間を整えやすくなります。

コースらしさは、品数の多さだけで生まれるものではありません。少量ずつ味を変え、会話や休憩を挟みながら食べることも、いつもの夕食とは違う時間を作ります。

盛りつけは高さより食べやすさを優先する

レストランの写真を参考にすると、食材を高く積み重ねたり、ソースを細く描いたりしたくなるかもしれません。家庭では、まずナイフとフォーク、箸で食べやすい位置へ置くことを優先します。

皿の中央へ主菜を置き、付け合わせを一か所か二か所へまとめると、料理が散らばって見えません。ソースは必要な量だけ掛け、追加分を小さな器へ用意する方法もあります。

色が似た料理には、緑の野菜や香草を少し添えます。飾りのためだけに食べられない物を載せず、皿へ置いた物は料理と一緒に楽しめるようにします。

温かい料理には、盛りつけへ時間をかけすぎないことも大切です。配置をあらかじめ決め、皿と道具を用意してから仕上げます。

安全に調理するために

調理前、生の肉や魚、卵へ触れた後、食事の前には手を洗います。生で食べる野菜は先に切り、肉や魚に使った包丁、まな板、トングを、洗わずに完成した料理へ使いません。

肉や魚は、表面の焼き色だけで火の通りを判断しないようにします。厚い肉や鶏肉は中心まで十分に加熱し、必要に応じて料理用温度計を使います。

熱いフライパンへワインを加えると蒸気が強く上がることがあります。火力を弱め、顔を近づけず、ボトルから直接大量に注ぎません。家庭で無理に炎を上げるフランベを行う必要もありません。

バターや油を加熱している間は、その場を離れません。取っ手を通路側へ出さず、濡れた布や紙を火の近くへ置かないようにします。

クリーム煮やシチューを多く作った場合は、大きな鍋のまま室温へ長く置かず、保存する分を浅い清潔な容器へ小分けして速やかに冷まします。再び食べるときは、底から混ぜながら全体を十分に温めます。

乳製品、卵、小麦、ナッツ、魚介、マスタードなどを使う料理があります。誰かへ出す場合は、ソースや市販のだしに含まれる原材料も含めて、食べられない物を事前に確認します。

続けるほど変わる五つの楽しみ方

第1段階 主菜と付け合わせを一皿完成させる

最初は鶏肉や白身魚を焼き、じゃがいもや野菜を添えます。焼き色を付け、中心まで火を通し、皿へ温かい状態で盛るところまでを一つの流れとして覚えます。

ソースは肉を焼いたフライパンで作り、味を増やしすぎずに仕上げます。一皿を最後まで完成させることが、次の料理の基準になります。

第2段階 火入れとソースを安定させる

同じ肉や魚をもう一度使い、焼く時間、休ませる時間、ソースの濃度を比べます。毎回違う料理へ進むより、同じ工程を繰り返すことで、自宅のフライパンと火力に合う加減が分かります。

ソースへマスタードやレモンを加えるなど、一つだけ条件を変えます。何が仕上がりを変えたのかを確かめながら、自分の好みに近づけます。

第3段階 季節の食材で献立を変える

春は豆や新玉ねぎ、夏はトマトやズッキーニ、秋はきのこ、冬は根菜というように、店頭に並ぶ食材から料理を選びます。

同じ鶏肉のソテーでも、夏はトマトのソース、秋はきのこのソースへ変えられます。技法を残しながら食材を替えると、季節ごとの一皿へ広がります。

第4段階 地方料理とコースの流れを楽しむ

ラタトゥイユ、キッシュ、豆の煮込み、魚介のスープなど、地域に結びついた料理を調べます。土地の食材や歴史を知ることで、料理名を再現するだけではない楽しみが加わります。

前菜、主菜、デザートを一度に手作りせず、作り置ける一品と当日仕上げる一品を組み合わせます。料理を出す順番と温度まで考えられるようになります。

第5段階 自分の家庭フレンチを育てる

休日に作る定番の主菜、人を招く日に出したいスープ、季節ごとの付け合わせを持つようになります。レシピをそのまま再現する段階から、手元の食材と人数に合わせて組み替える段階へ変わります。

料理教室でソースや火入れを学んだり、フランス各地の料理を調べたりする方法もあります。高級さを追いかけるのではなく、自宅で何度も作りたくなる一皿を増やすことが、フレンチを長く楽しむ形になります。

あわせて楽しみたい関連する趣味

肉料理

肉料理では、部位や厚みに合わせて、焼く、煮る、蒸すといった火入れを選びます。フレンチで覚えた焼き色の付け方や肉を休ませる考え方を、豚肉や牛肉、塊肉などへ広げたい人に向いています。


スープ作り

スープ作りは、野菜や肉の味を一つの鍋へ重ね、澄んだスープからなめらかなポタージュまで楽しむ趣味です。フレンチの前菜や付け合わせとして、季節の野菜を使った一品を増やしたいときにつながります。


パン作り

パン作りでは、小麦粉、水、酵母、塩などを使い、生地が発酵して焼き上がる変化を楽しみます。煮込みのソースをパンと一緒に味わったり、スープへシンプルなパンを添えたりと、フレンチの食卓をもう一歩広げられます。


焼き色の残るフライパンから、一皿を仕上げる

鶏肉を取り出した後のフライパンには、まだ料理が残っています。玉ねぎやきのこを炒め、少量の水分を加えて焼き跡を溶かすと、それまでの工程が一つのソースへまとまります。

初めての休日は、前菜からデザートまで作らなくても大丈夫です。鶏もも肉ときのこ、じゃがいもを用意し、主菜と付け合わせを一皿へ盛ることから始めてみてください。

皮へきれいな焼き色が付き、ソースが好みの濃さになり、温かなまま食卓へ運べたなら、それだけで十分な家庭のフレンチです。次はソースを変える。季節の野菜を添える。小さな工夫を重ねるほど、特別に見えていた料理が、自分の台所で繰り返し楽しめる一皿へ変わっていきます。


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